ひょんなことからBlackview Tab 7 Wifiを手に入れたのでレビューしていこうと思う。
本タイトルから察せられる通り、本機は正直残念なデキだ。
先日それなりに優秀なRedmi Padをレビューをしたところであり、それと比較してしまうとなんともといったところではあるが、まぁ最後まで読んでくれよな。
Blackview Tab 7 Wifi の基本データ
Blackview について
Blackviewは中国に拠点をおく、やたら頑丈で安いスマホやタブレットを作っている会社である。
最近は頑丈さに比重を置いたデバイス作りだけでなく、カジュアルなユーザーに向けた安価でそれなりに使えるデバイス作りに注力している様子。
今回レビューするBlackview Tab 7 Wifiもそのジャンルの製品になる。
筆者は実はBlackviewとの付き合いは長く、通算で何故か3台程度の使用経験がある。
というのも前述した通り、ここのスマホは昔から頑丈さを売りにした製品を展開しており、それこそ戦車に轢かれてもOKだぜ!なんていう製品も出していた。
そのセールスコピーとあり得ない安さに惹かれ、バイクナビとして利用していた経歴がある。
その結果として、本ブログの主戦力となっている以下の記事の制作にかなりの割合で役に立っており、結論としてこういう製品は使うなという結論に至らせてくれた、とてもありがたい企業である。
Blackview Tab 7 Wifi について
Blackview Tab 7 Wifiは、10.1インチ WXGA(1280×800)の影響を搭載したAndroid12タブレットである。
Rockchip RK3326Sという超マイナーなSoCを搭載し、6580mAhのバッテリーと下部に2基のステレオスピーカーを搭載。
定価は2万を切る1.7万という安価で提供がされており、Amazonではほぼ1.3万という価格で販売が行われている。
性能も価格もドが付くレベルでエントリーモデルなわけだが、そもそもBlackviewの製品ラインナップが大体安価なのでぶっちゃけ差別化が出来ているとは思えず、市場的に見ればどれもがエントリーモデルにカテゴライズされるようなレベルなので、なんかこう、評価が難しい。
ちなみにBlackview Tab “7”とあるが、7世代目であるからとか7インチモデルであるからとかそういった理由はない。
Xperia並みにネーミングセンスが悪く、消費者目線としてまるで意図が理解できないのはよろしくないと思う。
Blackview Tab 7 Wifi の外観
まずは外箱。
分かりやすく中華タブレットなデザイン。
ある程度の性能値を確認することができる。
内包物は上記のとおり。
下部にステレオスピーカーが確認できる。
ベゼルはAmazon商品画像から確認できる写真より太め。
せ…せこい…。
カメラデザインはシンプルながらも味のあるデザインで結構好き。
ボトムズみたい。
本体上部にはパワースイッチとボリュームスイッチ、3.5mmプラグが併設されている。
操作系がまとめられているのは良い。
本体横にはSDカード挿入口とType-C挿入口、それからマイクホールらしきものが併設されている。
ここにSDカードを投入することでストレージの拡張が可能となっている。
64GBモデルという初期値が低い本機であるが、必要に応じてストレージを増やすことができるのはよい。
が、むき出しなのはどうなのか。
スピーカーホールは本体に対しかなり小さい。
マイクホールと同様な穴が点々と開いている印象。
故に低域は皆無で中高音域がシャリシャリと鳴らされ、バランスだ広がりだなんだというのを語るレベルにすら到達していない。
まぁ、安価な中華タブは大体こんなもんなので欠点にはならない。
インカメラは横向きに配置。
よく見れば最初からフィルタが張られている様子。
Blackview Tab 7 Wifi の良いところ
デザインがそれなりに良くて安い
本機は実売価格1.3万円程度であるが、無闇に安価なプラスチックを多用すること無くアルミ筐体で構築されており手触りは悪くない。
またつや消し加工もされており指紋が付きにくく汚れがつきにくいのも良い印象。
特徴的なカメラのデザインもワンポイントとなっており、数多の激安中華タブレットと一線を画せているデザインとなっている。
なによりも1.3万という超激安価格は大変強い魅力であるとおもう。
別に性能とかを求めず、でかい画面で何かを閲覧したい、という層にはそれなりに受け入れられる価格と言えるのかもしれない。
そう、性能を求めないのであれば。
Blackview Tab 7 Wifi の微妙なところ
あまりにもモッサリ
まず使用していて思ったのは、あまりにもモッサリがすぎるということ。
何一つ、どのような操作を持ってしても、モッサリしている。
自分自身の設定を開くだけなのに数瞬を待たされ、その画面で何かをタップした際の反応にも数瞬を要し、画面遷移にもまた数瞬の空白が生まれるのである。
別に重いアプリを開くのに引っかかるのならまだいい。1.3万なのであるし。
だがただ設定を開くだけなのだ、なんだこのモッサリ具合は。
非常にストレスが貯まる。
基本動作がため息も出ないレベルにモッサリしているので、継続して使用する気がかなり削がれる。
なんだか今まで触ってきた中華タブレットとはレベルの違うモッサリ感がある。
そういう具合にモッサリのレベル感が段違いなので、筆者的にはあまり好ましくないベンチマーク(端末によってはベンチマーク特化のチューニングを行っていたり数値だけでは語れない使用感もあるため参考にはしたくない値)を採取してみた。
Geekbenchでの計測。
総合シングルスコアが100行ってない。マジか。
比較対象としてほぼ同スペック値・価格(1.3万)であるAmazon Fire HD 8を掲載しておく。
大体1.7倍といったところ。
これはもうRockchip RK3326SというマイナーSoCの所業と言わざるを得なく、価格匹敵とはとても言えない残念な品質と結論付けざるを得ない。
実際問題、圧倒的にAmazon Fire HD 8のほうがストレスが無く操作することができる。
この数値以上の使用感の差があるといえるだろう。
Blackview Tab 7 Wifiは、再三で申し訳ないが本当にモッサリしている。
ちなみにAntutuでは以下数値を計測できているので参考程度に。
不要な設定項目が鎮座している
上記画像から確認できると思うが、何故かAndroid Autoなる項目が設定画面に組み込まれている。
本機はGPSも搭載しておらず、Android Auto連携可能なデバイスでもない。
そしてAndroid Autoは2022年前半にスマホ・タブレット向けのサポートを停止しているのである。
にも関わらずの、この設定項目は何か。
勿論タップすれば「サポートしていない」旨の注意事項が表示されるだけである。
なんかもう、真面目に向き合ってないんだなぁと思わざるをえない適当さが垣間見える。
個人的にかなりテンションが下げられた一部となる。
上記以外の品質もかなり甘い
筆者は本ブログを運用する以前から、それこそ初代NEXUS 7発表の頃から発生した中華タブレットブームの中を楽しんできた人間ではあるが、ここまで甘い製品はあまり記憶に無い。
というか本機に関しては「NEXUS 7発表の頃に発生した中華タブレットブームの際に出てきた中華タブレット」の品質を2023年現代に持ち込んだレベル感の製品と感じている。
デザインと価格はさておいて、ソフトウェアの品質やSoCの品質、画面のタッチレスポンスや追従性、そして画面視野角の狭さや青みの強すぎる液晶品質、コーティングが全くされておらず大変に傷つきやすいガラス、極めつけは荒い音質やカメラ性能など、どれもこれもが2012年な品質だ。
タイムスリップしてきたのか?と思わざるをえない弱々な品質がとても気になるところであった。
勿論解像度だって昨今のスマホ以下であるため、HD画質以上は視聴することは出来ない。
Wi-Fiもacやaxに対応していないためストリーミングが極めて遅く、Youtubeもスムーズな再生は出来ない。
スピーカー品質も液晶品質も上記の通りなのでマルチメディア鑑賞端末としてもかなり不向き。
全てがスマホ以下。どうすれば良いのかコレ。
結論:見た目が良く価格が安い。それだけ。
安くてデザインが良いだけ。
それ以外は、本当に語ることが無い。
本当におすすめできない。
コレを買うならAmazon Fire タブレットを買ったほうが良い。
以下の製品レビューでも感じたことと同様に、この世の中には同価格帯で良い製品がいっぱいあるんだなぁと感じることができる大変ありがたい製品。
ガジェット界の映画デビルマン的存在。
こういった製品を定期的に接種していくことで健全な価値観を養うことができる。
「最近いいモノが溢れていて面白くないな」などと鬱屈としている貴方の目を覚すことができる累代の逸品、と評価することもできるかもしれない。
いやできないか。盛ったわ。
まぁともかく、本機を買うぐらいならAmazon Fire タブレット買ったほうが良いぜという話。
だからBlackview Tab 7のレビューなのにAmazon Fire タブレットのリンクを貼ってフィニッシュだ。