軽自動車ぐらいなら買えちゃう値段のDAPを発表しまくっている、あの有名ハイレゾオーディオブランド「Astell&Kern」より、「AK XB10」というBluetoothレシーバーが発売されている。
本機種は3月6日に発表されており、自分もその当時確認はしていたのだが、特筆するような機能もないのでスルーをしていた。
最近、友人がこれを使用していることが判明したのでしばらく拝借させてもらった。
結論からいうと、選択肢としてはアリというものだったので、紹介させてもらおうと思う。
なお、写真とか撮るの忘れたので公式HPから拝借している。
AK XB10 について
AK XB10 のスペック
まずはAK XB10のスペックを確認。
いつものように、自分が重要視するスペックを抜粋して記載する。
対応コーデック | aptX HD/aptX/AAC/SBC |
BTチップ | ? |
DACチップ | CS4350 |
Bluetooth | 4.1 |
対応端子 | 3.5mmイヤホンジャック 2.5mm バランス端子 |
寸法・重量 | 50×50×12.3mm, 23g |
バッテリー | 350mAh |
その他 | CVCノイズキャンセリング(?) MicroUSB端子 (充電用) 最大8台、同時接続2台 |
AK XB10は、当ブログでも紹介しているShanling UP4や、Fiio BTR3KのようなBluetoothレシーバーであり、3,980円と非常に安価であるのが特徴。
それ故に性能が抑えられ、上記製品と比較し以下のような制約がある。
- USB端子がType-Cではなく、MicroUSB
- USBDAC機能無し
- LDAC/aptX LLに非対応
- Bluetoothが「4.1」
Type-Cがトレンドである昨今、今更MicroUSBケーブルを持ち歩くのは億劫だ。
まぁこれは「あえて言えば」という範疇なのでそこまで重要でもない。
USBDAC機能はあれば嬉しい機能だが、無くても差し支えはない。
LDAC/aptX LLに非対応、Bluetoothが「4.1」なのは明確な残念ポイント。
aptX HDに対応しているのでギリギリハイレゾには対応しているが、Bluetoothが「4.1」ゆえに接続の安定性や遅延に影響が出やすい。
ただ、3,980円で2.5mm バランス端子搭載というのはなかなか尖っているポイントではなかろうか。Astell&Kernらしい配慮のように思える。
AK XB10 の音質
これがなかなかに悪くはない。
全体を艷やかにバランス良く出してくれている。
間違いなくスマホ直挿しよりは音圧も上がり、明瞭感も増している。
どちらかといえば高音を主張気味で、多ドライヤホンと相性が良いと感じた。
自分は、DAPとして「優等生に纏まった音を作る」Astell&Kernの音作りを面白くないと思っているタイプなのだけれど、それでもなかなか悪くないと思えたということは、本来のAstell&Kernの音作りとは異なり、雑味があるということだろう。
つまり、生粋のAstell&Kernファンには刺さらない傾向だと分析する。
もっとも、3,980円で何言ってんだという話ではあるけども。
音質重視ならShanling UP4を購入すれば良い。
AK XB10 の使用感
小さく丸くて持ちやすい。クリップもそこそこ強くて安心感がある。
音声通話も、通話音質はともかく問題なくできた。
強いて言えば、やはり音が途切れやすいというところが気になった。
Shanling UP4は通勤時の使用で一度も音が途切れたことがないが、AK XB10では何回か発生した。
これはコーデックの問題ではなく、間違いなくBluetooth「4.1」による転送の遅さによるものだろう。
AK XB10 の総評
Bluetoothレシーバーデビューとしてはアリ
Bluetoothレシーバーとはどんなものか、という興味を満たしてくれるうえ、簡単に音質向上が望めるお手軽ガジェットといえる。
劇的な音質向上や利便性というものは、正直このデバイスでは得ることはできないけども、もしこのデバイスが自身の使用環境にフィットするようであるならば、AK XB10を踏み台にShanling UP4や、Fiio BTR3Kにアップグレードしても良いかもしれない。