【Truthear x Crinacle ZERO レビュー】聞きやすくクオリティが高いが面白みに欠ける。

3.0
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前回レビューしたTruthear HOLAは、低価格イヤホンにしては音質・ビルド面において大変に優秀であり、またSHIROIちゃんの面白さ魅力がとても強烈的であった。

ということで同社製品を入手してみた次第。
Truthear x Crinacle ZERO、対戦よろしくお願いします。

Truthear HOLA の基本データ

Truthear について

Truthearは中国(おそらく深セン)を拠点とした、2022年に設立されたオーディオブランドだ。
展開されている製品は執筆次点では4つしか無く、まだまだこれからといった企業である。

シンプルで幾何学的なデザインを扱っているのが特徴的。
であるが、本機に至ってはだいぶ丸い。
その他、ホームページ含めての詳細情報はTruthear HOLAの記事を参照してほしい。

各製品説明でDLP 3Dプリンティング技術を有しているのをことさらアピールしており、音響設計含め高度な技術があることを自負している様子。
噂では筆者大好きMoondrop社などと関係があるらしく、実際問題「なるほど」と頷けるクオリティがあるのが面白い。
筐体デザインもさることながら、くだんのパッケージデザインもまたその噂を裏付ける要因となっている。

Truthear x Crinacle ZERO について

Truthear x Crinacle ZEROは、2022年7月に発売されたイヤホンである。
10mm + 7.8mmのDDを2基搭載し、それぞれのダイアフラムにpuとlcp複合ダイヤフラムを採用しているとのこと。

詳細を説明すると、デュアルポリウレタンサスペンションコンポジット液晶ドームダイヤフラムN52+ルビジウム磁石ダブルキャビティ内部磁気回路ダイナミックドライバーを搭載しているんだって!
つまりそれぞれのドライバによって正確なハイブリッドダブル周波数分割が可能となり、また高精度のDLP-3D印刷技術によって、フィルタリング機能を備えたアコースティックノズル構造と正確に計算されたRC周波数分割を形成することで対物インジケーターのより近い設計目標を提供することができるんだって!!

兎にも角にも情報過多なのは相変わらず。
Truthear HOLAよろしく、「この価格帯では凄いことなんだよコレ」と凄いアピールしてくる。

一方で、Crinacle氏とのコラボモデルであることはあまり強調されてはいない。
Crinacle氏とは、著名レビュアーの一人であり、Youtube上で数多くのオーディオデバイスのレビューを行っているシンガポール人である。
彼の豊富な経験とデータによりチューニングされたイヤホンが本製品となる。

つまるとこ、有名レビュアーが作った作品を筆者のようなうんちがレビューするという地獄企画その2である。
第一弾は以下参照。

Truthear x Crinacle ZERO の外観

まずはいつもの通り外箱から。
これがCrinacle ZEROちゃんですか。
っていうかSHIROIちゃんじゃないコレ?久しぶりだね!僕だよ!

裏面は変わらずハーマンカーブ。
Crinacle兄貴と目が合う。

中箱。
それも開けるとCrinacle ZEROちゃんがでてくる。

やっぱSHIROIちゃんだった。
髪飾りや色味や服装が違うけど同一人物であると。
となるとHOLAちゃんはCrinacle ZEROちゃんのデフォルメということか。

この骨盤の描き方で解るが、おそらくHOLAちゃんと同一作者が描いている。
あれ?コレなんのレビューだっけ?

SHIROIちゃんを取り外すと本機登場。

梱包デザインは6000円クラスでは極めて高いと感じる。
筐体も然りであるが、ケースのデザインも安っぽさは感じない。

ケースの下にはイヤピが格納。

ケース内には2pinケーブルが格納されている。
見る感じTruthear HOLAと同一のものと思われる。

特徴的なフェイスプレート。
NICEHCK NX7 MK4のようなマーブル感を彷彿とさせつつ、羽根の化石のような有機物感を感じる不思議な柄をしている。

筐体は全体として樹脂感ともプラスチック感とも言えない不思議なヌメツヤ感がある。
そんでもって色々デカい。
ステムもデカけりゃ筐体もデカい。

そんななかで5gと意外と軽い体重測定結果。

Truthear x Crinacle ZERO の良いところ

価格以上に優秀な品質とニュートラルな音質

優秀なモニター傾向のある音質。
バランスが取れた音質であり印象としてはHOLAと通じるところがある。
割れない刺さらない沈まない、と万人に好むようなチューニングが行われている。

解像度や奥行きはHOLAとそう変わらないが、バランス感に関しては6000円程度のイヤホンとは思えないほどかなり優秀であると感じる。
得意な楽曲というものは特にない印象であるが、その逆もまた然りで不得意な楽曲が無い印象がある。
価格的にも手が出しやすく、様々な楽曲を聴くカジュアルなユーザにピッタリな機器、という印象を受けた。

また上述した通り、本機の開封の儀は大変高品質であり2万程度のイヤホンに匹敵するものだ。
音質やビルド品質、パッケージ品質において大変優秀と言えるだろう。

Truthear x Crinacle ZERO の残念なところ

プロフィールカードが無い

HOLAにあったSHIROIちゃんのプロフィールカードがない。
おじさん、SHIROIちゃんのことをもっと知りたかったのにな。残念だよ。

コンセプトがいまいち分からない

本機は上述したようにフラット・ニュートラルな音質がウリである製品だ。
そして(悲しいことに)プロフィールカードのような遊び心も無い。
であればターゲット層はカジュアルなユーザになるはずなのだが、このパッケージである。
「これ安くて音いいんだよ」と友人・恋人に勧められたとして、このパッケージである。
本機はMOONDROPよろしくギャルゲのそれでしか無いのだ。
カジュアルユーザに向いた製品であると思われるのだが、この製品展開はターゲットがいまいちわからない。

いやいやカジュアルユーザではなくオタク向けだぜ?と言われた場合も正直納得できかねる。
本機はカジュアルユーザ向けと評したが、オタク向けと判断すればかなりずさんな印象を受ける。
フラット・ニュートラルな音質ではあるが、ベースはドンシャリのそれであり、そこを起点に無理やりバランスを取ったような音、というような人工感を感じるのだ。

例えばバスドラムであるが、アタック感が無いのに振動が響くといった違和感があるし、ハイハットの広域も耳に刺さらないように強引に丸めた不思議な違和感がある。
つまり色々と自然でない感じがひしひしと感じる音であり、より大衆向けの印象/オタク向けではない印象がある。

となると、これは誰に向けた製品なのかがわからない。
なんだこれ。何がやりたいんだろう?

筐体デカすぎ

全体的にデカいため装着感にかなりの違和感がある。
女性や成長期の方々には特に違和感を感じるであろう。

なによりもステムが太すぎる。
バカみたいに太い。手持ちのイヤホンで一番太い。
イヤーピースをつけるのも結構コツがいる。
そんでもってこの太さなので、おそらく付けたまま放置するとそのイヤピがガバガバになる。
ステムが極端に細いモデルとイヤピを使いまわそうとした場合、使い物にならない可能性も出てくるので要注意。

重くはないし痛みを伴うものでもないが、装着感に対する違和感はなかなかにあるので、可能であれば試聴(試着)をおすすめしたいところだ。

Truthear x Crinacle ZERO の総評

聞きやすく、ビルド・パッケージクオリティが高い。
が、色々な面で面白味がなく誰に向けた製品かも分からない。

という印象。

作られたフラット感はカジュアル層には丁度よい塩梅であろうが、このパッケージである。
オタク向けの製品とするならば、この補正されまくった音質には違和感しか感じないところであるのでまた疑問符だ。
誰をターゲットにしているのかわからないし、何がしたいのかも分からない。
うーん、微妙。
個人的にはTruthear HOLA の方が面白いと思った。

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