【TANCHJIM FORCE レビュー】非常に優れた音質、フェイスプレートデザイン。他は少々物足りないか。

4.5
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見た目がかっこよくて即買いしちゃったイヤホン。
しかも即買いすると先着45名限定でマウスパッドも来るんだって。
よーしいっちょやってみるか。

…来ちゃった。マジかよ(困惑。

ということで TANCHJIM FORCE のレビューをしますね。

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TANCHJIM FORCE の基本データ

TANCHJIM について

TANCHJIMは中国(おそらく南寧)を拠点とした、2015年~17年頃に設立されたオーディオブランドだ。
兎にも角にもブランドキャラの浅野てんきちゃんが可愛い。
詳細はTANCHJIM OLAの記事を参照して欲しい。

TANCHJIM FORCE について

TANCHJIM FORCEは、2025年6月に発売されたイヤホンである。
中国のオーディオブランドTANCHJIMと、シンガポールのハイエンドケーブルブランドEffect Audioがコラボレーションしたモデルとなる。
正式名称は「TANCHJIM x Effect Audio Force」となる様子。

本機には2つのダイナミックドライバーが搭載されており、低域から高域までバランスの取れたクリアなサウンドが再現可能となっている。
中高域は8.2mm PUサスペンション付きベリリウムコートドーム振動板が担当し、低域は10mm PUサスペンション付きチタンコートドーム振動板が担当、PUサスペンションにより低域に弾力を持たせつつ、高域の「メタリック感」のある音色を抑え、自然で繊細なリスニング体験を実現しているとのこと。

また、本機にはオープンバック構造デザインが採用されており、音の後方反射を抑えることで音質の劣化を最小限に抑えることができるという。
反射音を空気と効率的に拡散させることで、不要な振動エネルギーを抑制し、歪みを低減。
オープン設計でありながら遮音性もしっかり確保できており、音漏れの心配もないとのこと。

そして注目のケーブルについて。
TANCHJIMとEFFECT AUDIOが共同で開発した本機のケーブルは、NEOTECH(万隆)の単結晶銅(UP-OCC)技術をベースに、4芯構成の26AWG単結晶銅銀メッキ導体を採用。
高域表現を重視した内部構造の調整により、力強く安定した音の土台、深く沈み込む低域、そしてきらめくような高域の伸びを実現しているという。
外装にはEFFECT AUDIOの特許技術「UltraFlexi」を採用し、高い柔軟性としなやかな肌触りで、取り回しにも優れているとのこと。

なんかこう、すごい気合が入っている様子がうかがえる。

TANCHJIM FORCE の外観

まずは外箱から。
いつもの通りなTANCHJIMデザイン…おや?

あ゙っ゙ ゙でん゙ぎぢゃ゙ん゙だ゙!゙!゙!゙!゙
がわ゙い゙い゙な゙あ゙でん゙ぎぢゃ゙ん゙!゙!゙

今までの製品ジャケ写の中で一番盛れてる。
すごい可愛いし俺の顔に唾吐いて欲しいし尊厳を破壊する言葉を投げかけて欲しい。

内箱。
相変わらず箱の四隅がボコついている。
AliExpressだろうがHiFiGoだろうが、まともな状態で届いたことがない…。

内箱の蓋を取ると…あら^~

厚紙に印刷されたてんきちゃんブロマイドが内包されていた。
ポストカードでもなく、マジでただの厚紙。謎~❤

イヤホン登場。
収納構成はいつものとおり。

イヤホンの下には2種類のイヤピ。
この上位モデルに入っているイヤピ、個人的に大変品質が良くお気に入り。

付属品は上記の通り。

極太頑丈ケースは健在。

中には換装式のプラグと、今回の第二の主人公EFFECT AUDIOケーブル。
勿論Type-CプラグはDACが仕込まれているのでTANCHJIMアプリと連動する。

イヤホン本体はこの様に。
フェイス部分はおそらくアルミ、目立つオープンバック構造はグリルのようにメッシュ状となっており、内部に結構大きな穴が視認できる。
コレで遮音性が高いというのだから、中々に興味深いところ。
あと見た目がカッコいい

一方で、ソレ以外は正直安っぽい印象だ。
樹脂と思われる素材で形成されているが、厚みがなく触感もプラスチックみがあり少々チープさを感じる。
ステム部分にも金属やアルミ等は採用されておらず、一律で薄い樹脂素材で形成されている様子。

定価4万円オーバーでコレは怖いぞ?大丈夫か?
なんというか、質感や筐体構成が6千円程度のKZ PR2っぽいんだけど…。

体重計測は納得の5.3g。
やはり、全体的に薄っぺらく軽いようだ。
KZ PR2よりも軽い。いよいよ怖い。

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TANCHJIM FORCE の良いところ

扱いやすく聴きやすい、出力音の完成度の高さ

上述した安っぽさの不安はどこへやら。
本イヤホン自体の性能は非常に高く、扱いやすく聴きやすい。

まず、低域から中域にかけての再現力がとても豊かなところ。
バスは太く低く締りが良く、眼の前で響いているような振動も感じれるぐらいの瑞々しさがある。
スラップやチョップのアタック感は馬鹿みたいにかっこよく響くしリアリティがある。
音量を上げると、舌の付け根に響くような残響感まで感じることができる。
ただ太く鳴らされているような単調さは無く、スッキリとした低音を頭蓋で感じることができる。
なんだこの初めての感覚、超面白い。

ボーカルの位置は近く、男女問わずくっきりとヌケ良く歌ってくれるので楽しさがある。
低域の瑞々しさがあるため、どちらかというと男性ボーカルのほうが得意そうな印象を受けるが、女性ボーカルも劈くような萌え声とかじゃない限り十分に聴ける度量が感じられる。

高域もまた面白く、耳に刺さるか刺さらないかというギリギリのところでピークアウトするため、金属音の不快感はまるでなく見通しが良い。
低中域に比べると少々控えめな出力ではあるためスカッと感は無いが、ちょうど良い塩梅に収まっているために全体のバランスとしてはかなり気持ちが良い位置にある印象だ。

またオープンバック構造の恩恵か、音のヌケ感が良く見通しの良い響きを鳴らしてくれる。
これによりアタック感の強い音が籠もること無く通るため、オープン型ヘッドフォンのような臨場感を味わうことができる。
弊害として構造的に音漏れがしやすそうなところであるが、実際のところ、まぁちょっと漏れるが、気になるレベルではない。

上記を踏まえると、以下のようなバキバキな低域に女性ボーカルがリズミカルに乗っかる曲との相性がトコトン良い気がする。

こんな感じに、総じて音質面では大変に優秀と感じている。
筆者が触れてきたTANCHJIM製品の中でぶっちぎりに好みな音だ。
花マルだよてんきちゃん…。

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TANCHJIM FORCE の残念なところ

音質以外は正直物足りない

上記の通り、本機の音質は大変に大満足している。
一方で、それ以外には不満があるというのが正直なところ。

まず、ウリのケーブル。
全体の質感は大変良く、デザインもかっこいい。
が、はっきり言って音質の優位性を感じものでもなく、また本機の何かを伸ばすような特異性も感じなかった。
勿論3千円程度のものに比べれば大分にはっきりとした出力を伴ってくれるものであるが、5千円以上程度のケーブルを所有しているのであれば、わざわざ本ケーブルを採用するまでも無いように思える。

また、Type-CプラグはDAC搭載であると上述したものであるが、これも正直言って役不足。
品質としては、まぁオマケであれば使えるレベルというものであり、明らかにパワーが不足しているように感じる。
本機の良さをあまり活かせていないように思え、音場が狭くなり上記で特筆した低音がボヤついて平凡になってしまう始末。
これだったら、普通に4.4mmプラグで楽しんだ方が良い…。

また、本機自体の安っぽさはやはり気になるところ。
上述したように、ぶっちゃけ4万円クラスの筐体ではないように思える。
何故こんなにもチープさを感じるのか。
あえてこうしたのか、コストカットのためなのか…。

ただ、もう一度お伝えするが、筆者が触れてきたTANCHJIM製品の中でぶっちぎりに音が良い。
もうそれでいいじゃないか。

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TANCHJIM FORCE の総評

非常に優れた音質、フェイスプレートデザイン。それ以外は物足りなさがある。
でも筆者は本機が大好きなんだ。

なんでこう、TANCHJIM製品は一癖あるんだろうなぁ。
正直本機の音質だけで言えば、星5を付与して然るべきレベルなのだけれど。
なまじイヤホン以外の他アイテムをフューチャーしている分、そこにも注目しなくてはならなくなった結果、評価を落としてしまった印象がある。

兎にも角にも、本機の音質自体は大変に優れており、絶対に満足できる品質がある。
正直言って、最近レビューした高級イヤホンであるMOONDROP Meteorより気に入っているまである。

ということで、惜しむらくも星5評価はできなかったが、とにかく筆者は本機が好きだ。
この隙のある仕草までが、TANCHJIMらしさがあって好きまである。
筆者個人としてはとてもオススメしたい、魅力に溢れたイヤホンだと評価している。

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