まず最初に、本記事はメーカー様(TP-Link社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
もはや説明不要なほどに知れ渡っているであろう、スマートプラグ。
本来スマート操作に非対応である家電を、音声操作や遠隔操作を実施可能にしてくれるうえ、タイマー管理も行うことができるという、使い方次第ではとても便利になるアイテムである。
だがしかし、使い所がまぁ大変に難しいアイテムであることも事実。
今回はそのあたりにも触れつつレビューして行きたく思う。
Tapo P105 の基本データ
TP-Link について
TP-Linkは1996年に設立された会社。
コストパフォーマンスに優れたネットワーク製品を多数提供している。
詳細は前回記事を参照。
Tapo P105 について
製品情報としては以下の通り。
スペック値について書き出してみると以下の通り。
TP-Link Tapo P105 | |
---|---|
ワイヤレス規格 | IEEE 802.11b/g/n, Bluetooth 4.2 |
周波数 | 2.4GHz |
寸法( 高さ X 幅 X 奥行 ) | 60 × 38 × 33 mm |
パワー要件 | AC 100-125 V~ 50/60 Hz 極性付きコンセント/プラグ |
最大負荷 | 1000W @100V~ 10 A General Use / Resistive Load |
まぁ普通のスマートプラグなスペック。
特に触れる項目も無い…がしかし、極性プラグというのが大変にミソ。
通常のコンセントプラグであれば問題ないが、安物の延長タップなどは極性プラグに対応していないものが多い。
大体の延長タップには使用できない、とまでは言わないが、使用環境に大変に依存する。
本品の購入前には、自分の使用環境についてしっかりと確認をしておこう。
なお、極性プラグって何だよって人は以下Wikiを確認しておこう。
長くて読むのがめんどくさい?
簡潔に述べれば、要はプラグの金属部分の大きさが左右非対称って事。
左右非対称のプラグに非対応のコンセント穴には使用できないよ、って事だ。
分りやすい例は以下の通り。
対応しているのは以下。
対して、対応してないのは以下。
ほら、左右で穴の大きさが違うでしょう?
価格帯が安いものは大抵このように非対応であると考えたほうが良い。
Tapo P105 の外観
まずは外箱。
必要最低限な情報のみで分りやすい。
本体。
思いの外小さく軽い。
本体横に電源ボタン。
ペアリング以外では基本使用しない。
tapoって書いてある。
HPではTapo表記なんだけど、正式名称どっちなんよ。
管理は専用アプリである「Tapo」で管理可能。
音声アシスタントも「Alexa」と「Googleアシタント」に対応。
本機のキモはこのアプリにある。理由は後述。
Google Homeアプリから管理も可能。
こちらでもON/OFFが視覚的に確認することが出来、操作も可能となっている。
Tapo P105 の良いところ
本機は兎にも角にもスマートプラグである。
本来音声アシスタントに非対応である家電を、音声で電源のON/OFFを可能とすることができる製品だ。
例えば、照明が例に上げやすいだろう。
本機を設定した上で音声アシスタントに対し、「部屋の電気つけて」なんて言えば自動で点灯してくれる。
自分でスイッチを押下すること無く、帰宅時に玄関先でそう話せば点灯することが可能。
部屋の電気を音声のみで管理することができるのだ。
なんと未来的だろう。
そして、スマートプラグが活用できるのはそれだけだ。
音声認識でどうこうできるのは、所詮照明器具に留まってしまうのだ。
なぜならば、スマートプラグによって電源そのものをONにしたとしても、接続した家電そのものの電源スイッチがONになるわけではない。
最近の家電はオシャレ思考が高いために静電容量式タッチボタンを採用しているものが多く、本体電源がOFFからONになったとしても、結局本体電源ボタンにタッチしないと起動してくれないのだ。
なんだったら家電自体が音声アシスタントに対応していたりする。
これでは本機の出番すら無い。
つまり、電源のON/OFFでどうにかなる家電が圧倒的に少ない現状なのだ。
一昔前の家電であればどうにか活用できるかもしれないが、スマートプラグを扱おうとするようなIoT導入勢がそんな古臭い家電を使用しているとは到底思えない。
具体例も書かずにスマートプラグ導入で便利になったでござる~とか書いているレビュアーをよく見かけるが、結局はそう書かざるを得ないんだろうな、と思わなくもない。
つまるとこ、最近の家電にはスマートプラグは無用なのだ。
本ブログでもそんな結論を…となるのは大変に御しがたい。何より面白くない。
ということで割と真面目に使用シーンの具体例を考えてみた。
Tapo P105の良さはスケジュール管理にあり
本機には上記のように電源をON/OFFにする機能が備わっている。
Tapoアプリからこの設定が可能であるのだが、これが本機の全てであると言っても過言ではない。
例えばスマートフォンやスマートウオッチの充電に役立つ。
これら製品に組み込まれたリチウムイオン電池は、過充電や過労電によって寿命を削っていく。
充電しっぱなし、或いは放電し切った状態で放置しておくと、バッテリーの寿命をゴリゴリと削っていくこととなる。
バッテリーそのものの交換ができない昨今の端末は、その端末自身の寿命を消耗することにつながるのだ。
事実、自分はそれで愛用していたFOSSILを殺してしまった。
このように、バッテリー容量が少ない端末には充電環境が死活問題につながってしまう。
そこでTapo P105が役に立つというわけだ。
寝る前に充電スタンドにスマートフォンやらスマートウオッチやらをセットしている人が大半であろう。
その充電スタンドの電源に本機をセットする。
そしてこのスケジュール機能を使用し、起床する予定時間の3時間前に電源をONにするようにセットすればいいのだ。
使用端末や使用タップによるが、平凡なものであれば大体3時間もあれば満充電にすることが可能。
つまり、過充電の心配を無くす事ができ、結果として利用端末の寿命を延ばすことが可能となる。
また、このようなスケジュール機能に着目した場合、様々な可能性が浮かんでくる。
例えば熱帯魚の照明や、室内プランターのタイマーである。
紫外線ライトを日照時間に合わせる(6:00~18:00)というようなスケジュールを組めば、より自然界に近い飼育運用が可能となるだろう。
例えばTVやゲームなどのマルチメディア端末のコンセントである。
睡眠時間には使用しないものが常であるのだから、それに設置した上でスケジュールを組めば待機電力の削減にも繋がるだろう。
つまるとこ、本機の導入によって役に立つ機能は音声認識による操作ではない。
スケジュール管理。スケジュール管理が全てなんだ!
Tapo P105 の残念なところ
極性プラグなところ。
これのせいで使用場所が結構絞られてしまう。まぁしょうがないんだけどさ。
仮に極性プラグで無かった場合、本機は非の打ち所の無い製品になったと思うぶん、もったいないなあと思う次第である。
Tapo P105の総評
スケジュール管理がとても便利。
生体を管理する家電などにはうってつけな製品だと思う。
対して、通常の家電に対しては使用シーンが難しい印象。
自分の使用シーンと接続対象の家電がどのようなものであるかをしっかりと判断した上で導入することを推奨する。
少し、いやかなり上級者向けかな、という商品であるため、導入には注意が必要だ。