まず最初に、本記事はメーカー様(TRUEFREE社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
最近なぜだかとても流行っているオープンイヤーTWS。
そんな中でネックバンド式を採用した本機からの挑戦状が届いた。
受けて立とう。その実力を見せてみろ。
ということで今回はTRUEFREE F2をレビューしていく。
TRUEFREE F2 の基本データ
TRUEFREE について
TRUEFREEは、2022年に中国の深センで設立され、たオーディオメーカーだ。
スポーツイヤホンをメインコンセプトとし、いくつかのイヤホン・ヘッドホンを展開している模様。
曰く、「運動中に音楽を楽しむ方々を対象に、よりスポーツシーンに適した、良い音楽と軽い運動を楽しめるBluetoothイヤホンを生み出すことに努めている。」とあり、各運動シーンでの使用を前提とした設計が行われている様子。
ちなみにTRUEFREE社は、SOUNDPEATSから資金提供が行われている実質的なサブブランドといった扱いとのこと。
2024年9月執筆時点で公式HPなどの展開はなく、SNS中心で広告が行われている模様。
TRUEFREE 公式Twitter
TRUEFREE 公式Instagram
弊ブログでも同社製品であるTRUEFREE O1をレビューした実績あり。
TRUEFREE F2 について
TRUEFREE F2とは、前述の通りオープンイヤー型ヘッドフォンだ。
オープンイヤータイプは、耳穴に直に装着するものではなく、スピーカーそのものを耳介に乗せる形で装着するモノであり、周囲の音をシャットアウトすることなく音楽を楽しめるという形状のモノを指す。
装着したまま環境音を取り込む事ができるため、装着・音楽再生したまま人と会話ができたり、環境音の取り込みが可能となる。
所謂「ながら聴きイヤホン」と呼称されるモデルである。
TRUEFREE F2はTRUEFREE O1と同様の16.2mmダイナミックドライバーを搭載しており、オープンイヤー型で失われがちな低音を補強する独自アルゴリズムを搭載している様子。
Bluetooth5.3に対応しており、43ms低遅延ゲームモード・マルチポイント機能といったハイエンド顔負けな機能も健在。
15時間の音楽再生が可能という、よりタフさ磨きがかかった様子。
ちなみに、本機はこの形状でありながら骨伝導には未対応。
あくまでネックバンド形式のオープンイヤーヘッドフォンという体なので注意。
同形状のSHOKZ OpenMoveと同様の機能を求めては駄目なのだ。
TRUEFREE F2 の外見
まずは外箱。
蓋式になっておりTRUEFREE O1よりは上等感がある。
開けるとこのように。
おなじみの謎のカードが確認できる。
ネックバンド式なので折りたたむことなどもなく。
よって箱は少々大きめ。
内容物は上記のとおり。
説明書とType-Cケーブル、本体。
説明書はちゃんと日本語対応。
あるあるなオモシロ日本語も確認できない。
本体はこのように。
オレンジと黒で構成されておりKTMみがある。
ただ、ポイントとして配色されている訳ではなく関節毎に色分けがされているので、なんかこう、どちらかというとツノゼミ的な昆虫感が強い。
充電用Type-C端子は右上部に。
操作部は右下部に配置。
よって左には何も操作部位が無い。
バンド部は柔らかめ。
結構軽めな自重でしなるぐらい。
そんな自重は24.9gを計測。
だいぶ軽い印象がある。
TRUEFREE F2 の良いところ
スポーツシーンに最適
TRUEFREE O1は軽さがウリであったわけだが、その軽さ故にスポーツシーンに懐疑的であると評価した。
というのも、激しい動きをした際にはすっ飛んで行ってしまうぐらいの軽い装着力を有していた為となる。
一方で、本機はしっかりとした装着感が有り、ちょっとやそっとではズレない、しっかりとしたホールド力がある。
軽いジョギング、ストレッチ、ウォーキング等、平凡な日常生活程度であれば勿論問題は無し。
ボクササイズや縄跳びなどの上下運動が加わるスポーツでも本機は余裕。
よりスポーティな場面に役立つ性能があるように思える。
すっごいタフ
本機は公表値15時間というバッテリー持ちをアピールしている。
しかして実際の使用感としては、8時のおはようと同時に装着してバッテリー切れを起こしたのは25時。
なんと17時間程度も使用し続けることができたということになる。
しかもLDAC通信状態でコレ。LDACじゃなかったらもっと伸びたかも。
ていうか、TRUEFREE O1もそうだったけど、しれっとLDAC接続対応してるね君!?
公式に書いてない動作しちゃ駄目でしょ君。凄いね君。
TRUEFREE F2 の残念なところ
サウンドホールの位置が特殊(骨伝導に非対応)
サウンドホールは一応上記の様に本体から突起しており、耳穴により近づけるような工夫がされている。
それでも大分遠い。サウンドホールが耳から遠すぎる。
TRUEFREE F2はTRUEFREE O1と同様の16.2mmダイナミックドライバーを搭載していることは上述した通りではあるが、上記形状のため大分に音のロスが目立つ印象がある。
まず低音は圧倒的に不足しているものであるし、中域についても出力元から離れてしまっている為に遠くに位置しているような感覚に陥るものである。
行ってしまえばFMラジオのような感覚。
音全体がフワついた、なんともにラジオ的な印象が強い音色だ。
これはひとえに、出力部分の角度の甘さ故ではなかろうか。
耳介に対しての角度が大分甘く見積もられており、”ハの字”の形状で位置取られる事に起因するものと思われる。
実際問題、本機ドライバ部分を耳に寄せることで過不足の少ない出力を確認することができた。
本機のドライバの性能については十分なものを有しているのであろうが、その配置箇所が遠目に配置されているが故に不足を感じるという状況といえる。
しかもネックバンド式でドライバ位置は固定されており、しかも骨伝導には非対応。
ということはつまり、装着者自身での音質補正がほぼ無理という事になる。
ある程度のイコライザがあるとはいえ、根本的な装着感は固定されてしまっているので劇的なものは期待ができない。
故に、「本機の素の味」をどこまで好これるか、という本機への愛が試されるものである。
うーんハードだ。
TRUEFREE F2 の総評
スポーツ使用に特化したオープンイヤーヘッドフォン。
一方でカスタマイズ性が低く、人を選びそう。
スポーツ使用のみと割り切ってしまえば、本機のコスパの良さは目を見張るモノではある。
しかしながらイヤホン・ヘッドフォンとしての肝心な音質については、装着者の骨格や耳の形状に大変に依存するものであり、しかもそれの補正の余地がほぼ無いというのは、中々に難しいところ。
価格が安いので思い切って試してみるのもいいかもしれないが、購入に踏み切る前にできることなら視聴をオススメしたい製品であると感じた。