【MOONDROP Rays レビュー】豊富なチューニングを楽しむ事ができるゲーミングイヤホン。MDらしい音作りで楽しい。

4.5
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最近のMOONDROPの新作ラッシュやばいよね。
一ヶ月に一つのペースで新作出てんじゃねえかってレベル。
しかもこぞって”おま国”扱いで日本未発売と来たもんだ。
どれも日本語の説明書付いてるのにね。

ということでそんな新作ラッシュの一員である MOONDROP Rays を入手できたのでレビューをしていく。
まぁ多分、これは今年中に日本でも出る気がする。

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MOONDROP Rays の基本データ

水月雨(MOONDROP) について

水月雨(MOONDROP)は中国(おそらく深セン)を拠点とした、2015年に設立されたオーディオブランドだ。
1万円程度のものから10万円近いものまで、多種多様なイヤホンを展開している。

年々着実に技術力を増しており、それに比例して知名度と信頼を増している堅実なメーカー。
その甲斐もあって今では有力な高級イヤホン・ヘッドフォンメーカーの一員となっている。

以降はMOONDROP Ariaの記事と同じになるので省略。

MOONDROP Rays について

MOONDROP Raysは、2025年4月に発売されたイヤホンだ。
構成は10mm サファイアメッキダイヤフラムダイナミックドライバーと6mm 環状平面磁気ドライバーという組み合わせ。
同社が展開する「Gravity」というプロゲーミングシリーズに属するUSB-C接続のゲーミングイヤホンとなる。
ちなみに執筆時点でGravityシリーズは本機のみの様子。

上記説明の通り、そして見ての通りのゲーム向けのイヤホンとなる。
MOONDROPの技術力を採用した優れた音響を、ゲーミング環境でもというコンセプトの模様。
各ゲームに合わせたプリセットをデフォルトで用意、ワンクリックで変更可能という贅沢なEQ(OSTT)が用意されている。
しかもこれらEQは各ゲーム専属のプロのeスポーツプレイヤーと共同で最適化されているとのこと。
勿論EQだけではなく、再現力にも妥協はないようで、最大32bit/384kHzのハイレゾPCMオーディオをデコード可能となっている。
クリアな音像と正確なポジショニングを可能としており、より優れたゲーミング体験を可能としているという。
なるほど、中々なゲームへの熱量じゃないか。

…が!筆者くんは全然ゲームをしない。
PvPなんてスプラしかしない。そもそもゲームするヒマがない。
故に本記事においては、ゲーム体験の評価について全く触れることができない。
ゲーミングでの結論を知りたい諸君においては、ここでブラウザバックしたほうがタイパが良いぞ。

MOONDROP Rays の外観

まずは外箱。
MOONDROP 蘭-LANを彷彿とさせる細長い箱。

これが「Rays」ちゃんですか。
このイラストを見た67%ぐらいの人が思っていることを書こう。
ぶいすぽっ!の新人かな。

化粧箱を取ると内箱が登場。
光線のようなラインがあしらわれている。

内箱を開けると合格証…じゃなかった本体が登場。
ケースも確認できる。

本体は鏡面でギラついてる。
かっこいい。

他アイテムは全てこのケースにはいっているのかな。

と思ったらアクセサリーボックスは別にあった。
ケースは円柱タイプ。

ケースにはケーブルとクリップが入っていた。

ケーブルは2pin:Type-Cモデル。
音量調整機構が施されたケーブルとなり、Type-C箇所にはDACが内包されている。
そう、このケーブルを使用しないとMOONDROP Raysと認識されることはない。
他のケーブルでPCやスマホと接続しても、本機の機能は全く使用することができないので注意が必要だ。

アクセサリーボックスには上記が含まれる。
ケーブル、イヤピ、紙類。
何故か全体的にケミカルな臭いがする。
ゴムの臭いというか、消毒系の臭いというか…。

MOONDROP Online Sound-Tuning Tool(OSTT)ツールのカード。
裏にはOSTTへのQRコードが記載されている。

説明書には勿論日本語を確認。

延長ケーブルはA2C。
Type-Cポートが無いPCでも使用できるための配慮か。

熱加工したチタン…いやビスマス鉱石か?
うーん個人的にはダマスカス色…を彷彿とさせる、金属が酸化したようなFPの色合いが特徴的。
よく見れば、FPの縁も熱した金属のような不思議なグラデーションが確認でき、見た目に面白い印象がある。
一方で、筐体部分は半透明な深緑色の樹脂で形成されているようにみえ、正直かなり安っぽい。
多分、筆者が見てきた同社製品の中で一番安っぽいまである。

重さは6.3gを計測。
多分、筆者が見てきた同社製品の中で一番軽い。

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MOONDROP Rays の良いところ

OSTTの豊富なカスタマイズ要素

ゲーミングモデルの名は伊達では無い、ゲームへの豊富なカスタマイズ要素がまず面白い。
専用のケーブルを使用することでOSTTが使用可能となる。
機能についてはとりあえず以下をみてほしい。

初期プリセットだけでこれだけのチューニングがデフォルトで揃っている。
しかもワンクリックで対象のゲームに合わせたチューニングに変更が可能となっており利便性が高い。
しかもこれ、アプリではなくブラウザ上で設定が可能であるため、利用PCを問わないというメリットがある。
ほか、ユーザが投稿するプリセットも存在しているため、ここに掲載の無いゲームに合わせたチューニングも楽しむ事が可能だ。
人気オーディオメーカーだからこそできる人海戦術、パワープレイだろう。

勿論、自身にあったチューニングも設定可能。
同社製品の波長も比較・確認できるため、同社製品の特定のイヤホンに近づけたチューニングを作成することも可能。
ゲーミングだけでなく、通常の音楽鑑賞としても楽しめる要素が提供されているのだ。
なんとまぁ遊び要素の高いイヤホンだこと。

ちなみにこのOSTT、スマホ版アプリにも実装されている。
現在配布されている公式アプリでは非対応のためベータ版を導入する必要があるが、導入さえしてしまえばWeb版と同等の機能を使用することが可能だ。
使用画面は以下の通り。
ところどころ日本語が変なのは愛嬌と捉えよう。

デフォルトでも楽しめる音質

上述したように、本機は専用のケーブルを使用しないとMOONDROP Raysと認識されないため、他のケーブルを利用した場合には本機の主力たる”豊富な機能”は使用することができない。
が、それを差し置いても本機の基本スペックは十分なモノがある。

レンジ的にはMOONDROP 竹-CHU IIに匹敵するレベルの再現力があり、低音が太く聴きやすい印象。
解像度や臨場感も竹2クラスであり、高いとも言えないが低いとも言えない価格的な丁度よさがある。
(一方で竹2のコスパは改めてヤバいんだなって思ったり。)

金属筐体ではないためなのか、響きが浅く重厚感はかなり薄いが、バランスの良さは健在でありジャンルを問わない扱いやすさがあるように思える。
高域の再現性が竹2よりも伸びが良いように思えるため、EDMやテクノ系だとよる本機を楽しみやすいという印象がある。
電子音が多めの音ゲーに向けた傾向であるとしたならば、なるほど納得の出力傾向であるといえるだろう。
OSTTを一切使用しないことを前提としても、十分に楽しむことができるスペックはあるようだ。

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MOONDROP Rays の残念なところ

スマホアプリの出来が不安

いやまぁ現状では正式版でRaysには対応してないのでしょうがないものではあるのだけどさ。
ベータ版でのチューニング切替時に破裂音がするのがマジで苦痛
耳ぶっ壊れるレベルでノイズが響く。
ワンタッチでチューニングを変更できるのが本機の魅力なのに、ワンタッチするたびに爆音の炸裂音が響くのは勘弁して欲しいし、なんならチューニング変更する気が失せる。

で、正式版になったからといって改善するのかといったら微妙なところ。
MOONDROP 夢回 – Golden Agesのアプリ品質と言ったら、まー援護できないものなので、ちょっと期待できないかな。

Webブラウザ版では完全に機能するので、本機をガチゲーム使用するのであればPCでの仕様に留めたほうが懸命かも。

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MOONDROP Rays の総評

豊富なチューニングを楽しむ事ができるゲーミングイヤホン。
デフォルトでもMOONDROPらしい音作りが楽しめるので2度楽しい。

今後の評価は、不安要素の塊であるスマホアプリの出来次第と言えそう。
スマホアプリを度外視してしまえば本機の総合点は大変に高い印象であり、エンタメ性も汎用性も持ち合わせた優れたイヤホンと評価することができるだろう。
ゲーム自体の適正については正直わかりかねるところではあるが、ゲーマー諸君も楽しめる機能は十分にあるとは思う。
使用用用途を問わず、是非とも試して欲しい”面白い”製品であると感じた。

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