【KOMINE KK-923 レビュー】転ばぬ先の杖。バイク乗りとしては無いよりも有ったほうが良い。

4.0
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なんだこの天気図は!!
暑すぎる!!!もうだめだ!!!!

頭おかしいって最近の日本。
外気温40℃超えの日が日常となってしまっているようだ。
外に出る・遊びに行くなんて、最早死にに行くようなもの。
炎天下での活動なぞ、愚の骨頂と言っても過言ではないだろう。
今年の夏は大人しく、家で冷たい飲み物飲みながら映画鑑賞でもして過ごそうね。
じゃ、俺バイクしてくっから。

そんなガンギマリライダーに向けたガンギマリアイテムが、あのコミネから出た模様。
発表と同時に予約して発売日前日から楽しんでみた。
ということで今回は KOMINE KK-923 をレビューしていく。

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KOMINE KK-923 の基本データ

KOMINE について

株式会社コミネは、東京都荒川区に本社を置くオートバイ用品の企画・製造・販売を行う企業だ。
1947年に小峰商会として創業されて以降、自転車部品やタイヤチューブなどの販売やオートバイ自体の販売も経て、オートバイ用品の製造・卸売に専念するようになった老舗である。

「SAFETY & INNOVATION(安全も革新も、自分らしく)」をブランドコンセプトに掲げ、ライダーの安全を最優先に考えた商品開発を行っている。
特にプロテクターなどの安全性に優れた製品で知られており、「デザイン性を犠牲に安全性を高めている」なんて巷で言われていたものであるが、最近はデザインもちゃんとやっている様子。

余談ではあるが、そんな「ダサい」コミネを愛好し、全身をコミネ製品で固めたライダーは”ファッション性よりも安全性を優先している”といったニュアンスで「コミネマン」と呼ばれている。
何を隠そう、筆者もコミネマンの一員であり、10年近く日夜悪(?)と戦い続けている。

KOMINE KK-923 について

KOMINE KK-923は、2025/7/18に発売されたペルチェ素子デバイスだ。
正式名称は「KK-923 ペルチェ素子ウェアラブル ブレインクーラー」となる。

前提知識として、ペルチェ素子デバイスとは”ペルチェ効果”という熱電効果を利用して、電気の力で冷却や加熱を行う半導体素子を指す器具であることを理解いただきたい。
要は、電気を流すだけで片面が冷たくなり、もう片面が熱くなる、熱を移動させる小さな部品って事。
で、これが首に配置されているのが本機というワケ。

首にペルチェ素子デバイスを配置した製品は数多あるわけだが、本機はバイクユーザに特化した製品となる。
何がどう特化しているかというと、それは勿論安全面。
もしもの時にはすぐ外れるような考慮がされている様子。
ペルチェ素子デバイスは固いので、事故った時に首に刺さったら大変なことになるからね。

詳細については公式が動画を後悔しているので確認されたし。

KOMINE KK-923 の外観

本機は上記のようなビニールパックに梱包されている。

裏面には説明概要。
この厚紙は一応説明書的なものになっている様子。

電源ユニット、バッテリーなどは含まれていないので注意。
だからこんなに安いんだろうなって。

内容物は上記のみ。

ケーブルはType-CtoType-Cx2。
デバイス一つ毎に給電が必要という感じ。

給電側もType-Cであり、バッテリーなどの給電装置に接続が必要。
筆者はバイクから直接給電する方式を今回は採用している。
なぜなら筆者は距離ガバ勢だから。バッテリーなんて頼れねぇ…。

ソレに合わせて以下デバイスを調達。
安いしType-C給電できるし12V出力にも対応しており汎用性が高いというのが選択理由。

本機はこんな感じ。

裏はこんな感じ。
青いフィルムは保護フィルムなので必ず剥がそう。
付けたままだと性能がかなり劣化する。

ぶ、無骨~ゥ。
裏表含め、何の装飾も無いどシンプル。
排気ファンもむき出しでガジェガジェしている。

スイッチはこんな感じ。
見ての通りの3パターンしか無い。

本体の重量は117.8gを計測。
まぁ気になるような重さではない。

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KOMINE KK-923の良いところ

“酷暑”に有効

上記写真のように、コントラストバキバキな日差しとなる”酷暑(猛暑)に限って”有効と感じた。
というのも、34℃以下の真夏日に至っては本機の恩恵をあまり感じなかったからだ。

勿論、外気温に限らず一定の冷却効果は感じられるものであるし、特に渋滞時や下道の信号待ち時には中々に役立つものではある。
ちゃんと冷たい。(小並

しかしながら、真夏日下ではいざ走り出してしまうと途端に本機の有用性はなくなってしまう。
本機から得られる冷感よりも体に受ける風の方が涼しく感じてしまい、本機を装備する面倒くささも相まって大分煩わしさを覚えてしまうからだ。
バッテリーであるとか、有線接続の不便さであるとか、そっちの方が気になって仕方がない。

こんな理由が並べられて何故、「KOMINE KK-923の良いところ」に掲載されているのか。
それは35℃以上の”酷暑(猛暑)”が今の日本じゃあ当然になっているからだよ。(半ギレ

35℃以上の環境下では、走り出そうが何しようが本機の方が冷たいし心地よいし頼もしい。
本機に風が当たるように配置してやれば、冷感湿布のような清涼感を常時提供してくれる。
脳を冷やす、というコンセプトは正直体感はできないが、胸部あたりに鳥肌一歩手前の冷感を与えることまでは可能。
はい!必須!必須だよ今の環境でこれは!

ギリ不快ではない装着感(筆者環境下)

実際の装着図は上記の通り。
影になっていたのでよりコントラストを高めに加工して掲載。

気道や血管を圧迫することも無く、苦しさや不快感も無い圧着具合で装着できるのでいい感じ。
装着バンド自体の肌触りは「良くも悪くもない」が、緊急時にすぐ外れるような設計ともなれば許せるレベル。
左右や後方確認時の首振りも全く問題なし。

一方で、ペルチェデバイス自体の面積がデカめなので、肥満体型や首が短い人には、多分というか大分不快だと思う。
筆者は自分で言うのも烏滸がましいが、所謂モデル体型なので快適そのもの。
もし試着ができるのであれば、試着はしたほうがよいかも。

補充が不要

これが筆者が本機を採用した一番の理由。

体を冷やすデバイスは数多とあるが、そのどれもで「何かを補充する」という作業が必要となる。
例えばLIQUIDWIND オートバイ専用冷却ウエアはLIQUIDWIND WATERの補充が必要となるし、水冷服は氷や水の補充が必要となる。
補充には何かしらの文明がある環境を要するという点で、取り回しがかなり限られるというデメリットが発生するわけだ。
しかもこれらは冷却継続時間が短いというのも頂けない。

対して、本機は電力さえあれば稼働してくれる。
何かを途中で補給する必要もなく、使用中に冷却力が落ちることもない。
ハッキリ行って距離ガバ勢には本機一択だなって。

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KOMINE KK-923 の微妙なところ

扱い辛さ

上記で述べたように、本機は正直扱い辛い。

環境によっては本機を装着する優位性を感じれないし、そもそも人によっては装着自体に問題があるかもしれない。
更には給電方法も考慮しなくてはいけないし、バイク環境の見直しを行う必要があるかもしれない。
しかも、接触不良であるとかスイッチの反応の悪さであるとか、ユーザビリティもよろしくはない。

そんな感じで、本機はぶっちゃけ万人受けできるデバイスではないという印象。
本機を日常に採用する条件が大分に面倒くさい。
ぶっちゃけた話、大多数のユーザが本機の継続利用を諦めると思う。
ハッキリ言ってクセが強いからだ。

それでも、筆者は利用を続けると思う。
何故かって?距離ガバ勢だからだよ。
この気温は距離ガバ勢にとって命に関わるからだ。
少しでも快適になれるなら採用するに越したことはない。

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KOMINE KK-923 の総評

転ばぬ先の杖。無いよりも有ったほうが。

酷暑下で活きるデバイス。つまり現環境では必需品。
そして距離ガバ勢に推奨したいデバイス。…うん?
なお、給電方法や給風を工夫する必要があるので注意だ。うーん?
更には見た目が良くないし装着感も良くないかもだぞ!うーん…。

という、実にコミネらしいデバイスだ。すごく良い。(ご満悦
これでこそコミネだよな!!!!

ということでコミネマンには必須デバイス。
一方で、普通の人は導入に際し熟考が必要かも。
まぁ、無いよりも有ったほうが便利だよ。有ったほうが。

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