まず最初に、本記事はGAOMON社様より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが、正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
本ブログでは以前に、同社より以下S620を提供してもらったことがある。
安価でありながらそれなりに使える優秀なタブレットと評価している。
そしてこの度、ちょっと大きいタブレットをご提供いただいた。
ということで今回はそんな「GAOMON M10K PRO」についてレビューしていこうと思う。
GAOMON M10K PRO の基本データ
GAOMON について
GAOMON TECHNOLOGY CORPORATIONは、アニメーション製品や手書き入力デジタル化製品などを提供している企業だ。
中国广州市に本拠地を置く企業らしい。
詳細はGAOMON S620の記事を参照願いたい。
GAOMON M10K PRO について
製品情報としては以下の通り。
スペック値について書き出してみると以下の通り。
GAOMON M10K PRO | |
---|---|
サイズ | 375 × 250 × 41 mm |
作業領域(PCモード) | 255.06 x159.84 mm |
作業領域(Androidモード) | 158.8 x 89.3 mm |
重量 | 659g |
筆圧レベル | 8192 |
読取速度 | 266PPS |
読取可能高さ | 10mm |
ペン解像度 | 5080 LPI |
ショートカットキー | 10 |
Amazon価格では7000円程度とこれまた安価。
しかして筆圧レベルは8192に対応し、なんと傾き検知まで可能。
大きく押しやすいショートカットキーが10も付いており各種カスタマイズが可能。
中央部にはタッチリングとラウンドキーが備わっており、ズームイン/ズームアウト/スクロールとして機能する。
Windows 10環境での利用時のみ、Radial機能が使用できるとのことで、該当機能に対応したカスタマイズを行うことができる。
OTG機能もサポートしているのでスマホ(Android)に挿して使用することも可能。
使用シーンは思い浮かばないが、まぁ使えるには越したことはない。
GAOMON M10K PRO の外観
まずは外箱。
S620がお祭り騒ぎだったのもあり、とてもシンプルに見える。
蓋を開けたところ。
本体を取り除くとオプション品が出てくる。
取り出すとこの通り。
まずは一番目を引くでかいなにかを開封。
なんと巾着が入っていた。
コレで持ち運べとでもいうのだろうか…。このサイズのタブレットを…。
S620と同様のモデルと思われるペンとペンケース。
ペンは2ボタン式で消しゴムスイッチは無く、ケースは硬めのフェルト生地のような質感。
ケーブルもS620と同様か。
Type-C変換プラグが付属している。
小物ケースもペンケースと同様のフェルト素材。
中には替芯とピンセットが付属。
本体表。
本体裏。
タブレット横についてるピロピロはこのようにペン入れになる。
ピロピロの逆サイドには入力端子があり…
PCに接続するとこうなる。
ほぼケーブルと同じ体高のため野暮ったくはない印象。
見た目も安っぽくはなく、スマートに設置が可能だ。
GAOMON Tablet について
これも結局はS620で紹介したことと同じなのだけど、一応記載。
本機はPCで利用する場合、GAOMON Tabletなる制御ソフトウェア兼ドライバーを導入する必要がある。
公式HPで上記のようにドライバーを選択してDLが可能。
筆圧レベルから筆圧テストも可能。
各ボタンの動作内容もカスタマイズできるし…
もちろんショートカットキー毎にカスタマイズ可能。
10個もあるのでやりたい放題できる。
ほか、画面比率に合わせた作業範囲の選択やら、設定のインポート/エクスポートも可能。
最低限欲しい機能は揃っている印象だ。
GAOMON M10K PRO の良いところ
十分な使用感
各レビューサイトでいくつか見受けられた、ペンの操作と画面描画に遅延が見受けられる、ということも一切なく、とてもスムーズに描画が可能。
筆圧も繊細に反応してくれるうえ、傾き検知もIntuos並みに動作してくれる。
7000円という安価な値段設定からは考えられないほどに優秀な使用感がある。
以下はCLIP STUDIOでのペン描画。スムーズな筆ハネが再現できている。
また上段2つは同素材のアクリルであるが、傾きを検知ししっかりと太さが変化している。
S620の記事でも記載した通り、筆者はフォトレタッチなどの普段使いに小型のタブレット(筆圧4096)を使用しており、イラストやガチのフォト編集のときは大判のタブレット(筆圧8192)を使用する事にしている環境だ。
そのため、このあたりの数値と実際の挙動には結構敏感だったりする。
そのうえで、この使用感は十分「ガチ」向けに使用できると認識しており、ともすれば今回大判であるGAOMON M10K PROが手元に着たことにより、本機をメインで使用していこうと思えるくらいだ。
今使ってる大判のペンタブは当時ウン万円もしたんだけどな…。うーんコスパ最高。
タッチリング(ラウンドキー)が柔軟
このタッチリング(ラウンドキー)自体ももちろんカスタマイズ可能。
しかも右回転/左回転毎に役割を与えられるうえ、3個のプリセットをセンターボタンで切り替えすることができる。
もちろん拡大/縮小やページスクルロールといった、リングならではに求められる作業も割当することができる。
このカスマイズが可能となることで、10個のショートカットキー+6キーの合計16個もの役割を本機だけで賄えることになる。
多すぎる…が、やれることがたくさんあることは良いことだ。
自分だけのカスタマイズを作り込むことができるので、より一層相棒感は増すだろう。
なお上述したように、Windows 10環境であればWindows Radial機能なるものが使用でき、カスタマイズの幅が広がるようであるが、筆者環境のWindows 11ではそういった項目は確認できておらず、マジでWindows 10限定の設定のように思える。
是非試してみたいものであった。
GAOMON M10K PRO の残念なところ
特になし。
…であるが、やはりペンに消しゴムキーが無いのはいただけない。
ペンをくるっとひっくり返して消しゴムができない場合、わざわざパレットから消しゴムを選択して消して、また筆を選択し直して…という動作が入り面倒くさい。
その切替こそ16もあるショートカットキーに割り当てろよ、という声も聞こえてくるが、直感的な操作を求めるのであるならばやはりペンのお尻に消しゴムがあって欲しいのだ。
(そもそも筆の持ち替えはショートカットキーでは割り当てられないし)
競合他社のペンは大凡消しゴムキーが装備されているように思えるため、是非GAOMON社もペンの改良をご検討いただければ、というところだ。
それから、某Wa◯om製品にそっくりなデザインなのはちょっといただけないなぁ。
GAOMON M10K PRO の総評
コスパぶっ壊れの使えるペンタブレット。
メイン利用でも全然問題なし。
「どこかで見たことのある見た目」と「他社と共通性のないペン」に目をつぶれば、本機はとても優秀。
7000円台(Amazonでは恒常的に2000円クーポンがあるので実質5000円台)でこの性能であればかなりお得なので、ちょっとペンタブ始めてみたいという人にとてもオススメできると感じた。