
まず最初に、本記事はメーカー様(HUION社)より商品をご提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
ということで HUION Kamvas Slate 11 をレビューしていこうと思う。
HUION Kamvas Slate 11 の基本データ
HUION について

HUIONは、2011年3月に深センで設立された企業だ。
主に、デジタルインクデバイスとその関連アクセサリー(ペンタブレット、ペンディスプレイ、ペンコンピューターなど)の開発設計/製造を行っている模様。
初心者向けの廉価な製品からプロフェッショナル向けの製品まで幅広く展開されており、教育市場にも参入しているようで、学校や教育機関へのソリューション提供も行っているとのこと。
日本市場には2014年には参入しているようで、なんと専門店であるHUION 秋葉原店なるものも存在する。
企業概要を調べていた自分もこの情報にびっくり。今度寄ってみよう。
HUION Kamvas Slate 11 について

HUION Kamvas Slate 11は、2025年4月に発表・発売したAndroid OS搭載のペン入力対応タブレットだ。
主にクリエイティブな用途を想定しつつ、エンターテインメントやビジネス用途にも対応できる多機能なデバイスとして紹介されている。
製品概要としては以下の通り。
- ペン入力対応(H-Pencil付属):
Android 14を搭載。
4096段階の筆圧感知と傾き検知に対応した専用スタイラスペン「H-Pencil」が付属。 - 高リフレッシュレートディスプレイ:
90Hzのリフレッシュレートに対応した10.95インチのIPS液晶ディスプレイを搭載。 - ナノエッチング加工のアンチグレアスクリーン:
反射を抑え、紙のような描き心地を提供するナノエッチング加工がされたスクリーン。 - 軽量・薄型デザイン:
約580gの軽量設計と7.5mmの薄さ、高い携帯性を実現。 - プリインストールアプリ:
ibisPaint、Clip Studio Paintなどのペイントソフトや、自社開発のHiPaint、HiNoteなどがプリインストール。 - コストパフォーマンス:
4万円台(税込)という価格帯で、ペン入力対応のAndroidタブレットとしては高いコストパフォーマンスを誇る。
要は、クリエイティブ用途強めのペン付きのAndroidタブレット。
昨今ではスタイラスペン単体で1万円超えが普通となってきている中で、最初からスタイラスペンがついて4万円台で展開されているところが注目だ。他製品性能はここを参照。
果たしてその性能は如何に。
HUION Kamvas Slate 11 の外観


まずは外箱。
可愛い感じ。

外箱を外すと、なんとケースが入った箱が登場。
まさかケース付きか?!

おお、本当にケース入ってた…。
2012~18年ぐらいのAndroidタブレットは何故かケース付属が普通だったけど、まさか2025年のタブレットでケース付きと相見えるとは驚き。

ケースと本体を除くと、ペンとオプションが出てくる。
スタイラスペンとケース付きか…。本当に2018年付近のソレだな。
その昔、ASUS Eee Pad MeMOというものがあってじゃな…。

オプション品一覧は上記のとおり。
ペン使用時のご動作を抑えるグローブまで付属。
至れり尽くせりですね。
SIMピンも付属していたが、本機はSIMに非対応だと思うのだが…?

説明書には日本語表記なし。
まぁあろうがなかろうが関係なかろうよ。

ケーブルはCtoC。変換機はなし。

ペンは無線給電ではなく個別に充電する必要がある。

ペン先は簡単に換装可能。
ファンクションキーも一つ配置。


本体全体像。
Androidタブレットらしいデザイン。

アウトカメラには絞り羽根が描かれているが、もちろんただの装飾。
絞りの可変機能は実装されていない。

ボタン類はカメラ上部にまとめて配置されている。




上下左右はこの通り。
ペンの無線充電機構も無ければSIMトレイも存在しない。
見ての通りクアッドスピーカー構成となっている。

体重測定。実
測は508gと11インチでは平均的な重さかと。
HUION Kamvas Slate 11 の良いところ
意外にも快適な動作

本ブログでおなじみのGeekbench結果は上記の通り。
(界隈の計測はAntutuがベーシックではあるが、動作しないデバイスも多く、且つAntutu上だけで性能をブーストさせるデバイスも存在するため、筆者的にはAntutuに信頼があまりない。)
意外や意外、なんとXiaomi 5程度のシングル性能を持っていることが確認できた。
Redmi Pad程度の貧弱さを予想していたので少し驚き。
一方でのマルチスコアの伸びの悪さはMediaTek Helio Gシリーズらしいというところではある。
操作感については、このシングルスコア感に相応しい挙動を確認することができ、中々ストレスフリー。
重めのゲームもキビキビ動くし、アプリの挙動もサクサクと動作してくれる。

ウマも原神もブルアカも全然よゆー。
ペン・ケース付きで4万円台タブレット…と侮るなかれ。
真骨頂、ペン操作も快適

本機にはデフォルトで様々なペン対応アプリがインストールされている。
当然であるが、それらでのペン操作は快適そのもの。
もちろんGoogle Keepなどのメモアプリでも快適に動作してくれるので便利で楽しい。
本機スクリーンにはアンチグレアフィルムが貼られており、このフィルムには適度なザラザラ感が施されているようで、これをペンでなぞることで紙に近い質感と抵抗感を感じることが出来るという仕組みのようす。
これが中々に良い塩梅で、まるで画用紙にペンを走らせているような自然な感覚を覚えることができる。
うーんたのしい。
HUION Kamvas Slate 11 の残念なところ
ハード性能は少々劣るか

上記の通り、本機のプロセッサは中々に優秀な模様。
一方で、ハード面ではコストカットが見受けられるように思える。
まずは画面。
上記のようにかなり青みの強いパネルが採用されている。
視野角も低く、Amazon Fireシリーズに採用されているような安価なものであることが想像できる。
クリエイターがコレで満足できるかといえば、少々難しいところ。
そしてスピーカー。
クアッドスピーカー構成ではあるが、低音が全く感じられないスカスカな鳴り方をする。
これまたAmazon Fireシリーズと同様の安っぽい品質、という印象を覚えるものだ。
ペンやケースを搭載しつつの4万円台での展開を目指す犠牲なのだろうか、少々この価格帯としては見劣りするハード面であると感じた。
HUION Kamvas Slate 11 の総評

スタイラスペン付属のコスパ重視なAndroidタブレット。
用途次第では需要が高そう。という評価に落ち着いた。
ではその”用途”について、筆者が考える相応しいものは何か。
ズバリ、子供の勉強端末だ。
操作面では全くストレスが無く、丈夫なケースが最初から付属しており、えんぴつに近い筆記感覚があるペンが付属している、というこの絶大なアドバンテージは当に子供向け。
彼ら彼女らにとって、液晶の色味やスピーカーの品質なんて気にしやしないというのもお誂え向けだ。
そう、本機は勉強教材としてとても優れている。
筆者家庭にはちょうど小学生低学年男児がいるので渡りに船。
お絵かき落書きはもちろんのこと、漢字練習や計算用紙にもってこい。
それこそお勉強アプリを導入さえすれば、というシナジー効果が期待できる。
いいぞ、すごく良い。
これらから我が家では本機がガシガシと活用される未来が見える見える…。