【HiFiMAN Ananda Nano レビュー】あまりにも優れた音質で失禁不可避。ソレ以外は価格以下。

4.5
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買っちった。
だってアマプラセールで安くなってたし。
俺悪くねぇし。Amazonが悪いし。

ニワカな弊ブログにおける、一番高価なオーディオ機材だ。面構えが違う。

ということでじっくり1ヶ月堪能した次第。
今回はそんな平面駆動開放型ヘッドフォンHiFiMAN Ananda Nanoをレビューしていこうと思う。

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HiFiMAN Ananda Nano の基本データ

HiFiMAN について

HiFiMANとは中国天津に拠点を置くオーディオメーカーである。
ヘッドフォンからイヤホン、アンプからプレイヤーなどなど、スピーカーを除いた音楽を楽しむ製品を展開している。

コストを度外視した製品づくりをモットーにしているようであり、それでいながら社長のオーディオヲタクの魂が注ぎ込まれた「こだわり」のあるラインナップが揃っている。
とにかくコスパの良さが特徴的なメーカー、という印象。

他の詳細や小ネタについてはHiFiMAN HE400seの記事に記載。

HiFiMAN Ananda Nano について

HiFiMAN Ananda Nanoは、2023年4月にリリースされた平面駆動開放型ヘッドフォンである。

形状としては前作”HiFiMAN Ananda”を踏襲しつつ、シリーズで好評なモデルにあたる”SUSVARA”デザインに基づくナノメートルの厚さのダイヤフラムが採用されており、歪みの低さ・過渡応答の高さが向上、ダイナミクスとディテールが二重に改善されているとのこと。
ANANDA NANOは5Hz~55kHzの広い周波数範囲を備えており、聴き手の耳を包み込む立体的な音場により、楽器のリアリティやイメージングを的確に配置、まるでライブ音源のような体験が提供できるという。

従来の磁石と異なる特殊な形状の”ステルスマグネット”を採用することで、電波の干渉を抑えられるとのこと。
このHiFiMAN特有のマグネットデザインは、音響的に透明で、波回折乱流を劇的に低減できているという。
歪みを低減することで、正確でフルレンジの純粋な音波出力が得られるという。

無印HiFiMAN Anandaとの違いは正直不明。
形状としては全く同一、色が異なるぐらい。
スペック値的にはインピーダンスの違いぐらいで、若干Ananda Nanoのほうが鳴らしやすいのかな、といった程度。
マグネットの配置や素材などに違いは見受けられず、細かなチューニングが異なるものであると思われる。
勿論、無印HiFiMAN Anandaは所持していないので聴き比べ等はできていないし、する気も無い。
ウチはエンタメブログなんだ、ガチ勢は帰ってくれないか!

HiFiMAN Ananda Nano の外観

まずは外箱。
HE400seと同じで色気のない箱だけども、なんか感じるものが出てきた。
うん、コレだよコレ。

開けるとこんな感じ。
なんか不発弾みたいの出てきた。

防護服を着て慎重に取り出してみる。
どうやらハードケースの様子。
実物はみたこと無いけど、昭和の湯たんぽみたいだなって。

開けるとこのように。
よかったヘッドフォン入ってた。

内容物はケーブルと説明書のみ。
HiFiMAN HE-R9と全く同じものが入っているようだ。

付属ケーブルは元先3.5mm L字プラグ。
6.35mmプラグが別途付属。
なんかこう、「どうせリケーブルするんでしょ」という適当さが垣間見える。

相変わらず無骨なデザインだ。
なんかこう、スーパーマリオに出てくるカロンを彷彿とさせる印象がある。
形状はやはり無印Anandaと一緒。

開放型ヘッドフォンなので全面メッシュ。
表も裏もドライバ部分が丸見え。もちろん遮音性もゼロ。
しっかりと耳を覆う部分にコイルが張られていることがわかる。
このあたりはHiFiMAN HE400seと一緒。

開放型故に密閉感はまるで無く、蒸れることもないため長時間の装着も苦ではない。
HE400seのように丸型ではなく耳に合わせた形状であるため、装着感は非常に安定して不快感は少ない。
イヤーカップの形状は耳を完全に包み込むような大きさが十分に確保されており、耳介を圧迫する箇所が無いく装着感は良好。
少々側圧が強めであるが、筆者的には丁度良いと言える塩梅ではある。
頭がでかい人は結構キツイかも。

HiFiMAN HE400seと並べてみよう。
似たような印象を受ける2機種であるが、並べてみると配色以外は結構異なっている様子。
であるが、筐体の手触りやクッションの品質についてはやはり差がないように見受けられる。
この”筐体デザインの力の抜け方”は、なんかもうブランドのお家芸なんでしょう。

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HiFiMAN Ananda Nano の良いところ

大変に優れた音質

本機のアンボックスより、初回2.3時間ぐらいは結構硬質な音色で響く様を味わうことができる。
おや、大分HiFiMANらしからぬソリッドな音…と感じている間もなく、徐々に柔らかさがプラスされていき、5時間もすると途端に表情が変わってくる。

表情を変えた本機では、しっとりとした低音域をたっぷりと味わう事ができると共に”HiFiMANらしさ”を感じることができる。
ウッドベースの瑞々しさや残響感はかなりの心地よさがあり、体全体に響き渡るようでもある。
特にボーカル域の生々しさは筆舌にし難く、直ぐ側で歌唱されているような臨場感があり鳥肌が立つレベルだ。
筆者が試してきたヘッドフォン、強いてはイヤホンの中で頭ふたつ抜けたぶっちぎりの生々しさがあり、どのように表現すればよいのか困るレベル。
徐々にレベルを上げて語彙力を培って行けばよかったものの、突然10万近いクラスに手を出してしまった弊害がここに来て出てしまったようだ…。

無論、楽器部隊の臨場感も尋常ではなく、多ドラで解像度お化け!のような全体の音源に対して破綻させるようなチューニングも行われておらず、非常に高品質に高次元に纏まっている印象がある。
解像度お化け代表は是非とも見習って欲しいところではあるが、尤も品質が違いすぎるので比較対象としては相応しくないモノでもある。

とにかく臨場感や解像感が大変に秀でており、それでいて破綻がまるで無いバランス感に優れた音楽体験を得ることができる。
やばい、これはやばい。もう戻れない。
他のヘッドフォン売ろう。

以下のような生楽器の再現は大変に得意なようで、本機の瑞々しさを感じるうえでの指標になると思う。
是非とも大音量でJAZZやクラシックを聴いて一緒に失禁しよう。

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HiFiMAN Ananda Nano の残念なところ

HiFiMAN HE400se の残念なところと全く同じ

HiFiMAN HE400seと同じ、としているが、HiFiMANブランドで共通なのかも。
本機ははっきり言って高級感が無い。

アンボックス体験はチープだし、付属品ケーブルは相変わらず出力不足ぎみでメインを張れるモノではないし、筐体デザインはカロンだし手触りはHE400seと全く変わらないし。
本機は10万近いソレであるにも関わらず、音質以外は1万円台の同社ヘッドフォンとまるで変わりがない。

まあ不快感を覚えるような装着感であるとか、違和感マシマシな筐体品質という事ではないので、良い具合での引き算はできているものではあると思うが、”それにしてもな雰囲気”は感じざるを得ないものではある。
もうちょと価格差を感じれるような要素をプラスして欲しいものではある。

一方で、そのようなサプライを簡略化して音質向上に力を入れた、と言われてしまった場合は納得せざるを得ない。
それぐらいのポテンシャルはある。
そう言われてしまった際は「ほなしょうがないか」と笑顔で応答できる自身がある。

兎にも角にも、本機は音質以外は価格以下ってこと!

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HiFiMAN Ananda Nano の総評

あまりにも優れた音質で失禁不可避。ソレ以外は価格以下。

筆者のあまりにも貧相な語彙力ではこの結論が精一杯。
というか、ぶっちゃけ今までのHiFiMAN製品もこんなレビューで結論付けてたかも?
であれば結局HiFiMANブランドとしては全くブレてない製品品質の証明になるので、かえって優れた評価とも言えるのかも?!

そんなことないか、なんっつって、知らんわ。
ともかく本機は音質にフル特化したいつものHiFiMANのヘッドフォンということ。
音質以外に重きを置かないのであれば、絶対に満足はできるはず。
是非とも聞いて欲しい宝珠な逸品であると評価したい。

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