【Victor HA-NP1T レビュー】デザイン良し機能性良し音も悪くない。イヤーカフイヤホンの正解。

5.0
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最近主流勢力となっているイヤーカフ型のTWS。
正直どの製品も似たりよったりで魅力に欠けるものであり、食指が動くようなものではなかった。
そんな中現れたファッショナブルな本製品。
正直言って一目惚れ、衝動買いのソレだ。
ということで今回はVictor HA-NP1Tについてレビューして行こうと思う。

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Victor HA-NP1T の基本データ

Victor について

Victorとは、日本の電機メーカー、株式会社JVCケンウッドのプロダクトブランドである。

2008年10月1日に同業のケンウッドと経営統合し、JVC・ケンウッド・ホールディングス(現・JVCケンウッド)を設立、その後2011年10月1日にケンウッド、J&KカーエレクトロニクスとともにJVCケンウッドへ吸収合併された企業となる。
つまり、今はもうVictor自体は存在しておらず、日本国内のみで展開されているJVCケンウッドの1ブランドという存在になっている。
学生時代の筆者はMDとかCDコンポでお世話になっていたものなのだけど、今はもう無いのかぁ。
悲しいなあ。
余談ではあるが、こういうブログ活動をするうえで、企業の歴史を調べ直す事ができるのが自分の一番のメリットだったり。

ちなみにこのロゴの犬は「ニッパー」という名前がある。
このニッパーくん、犬好きには落涙必須の逸話があり、公式HPにも以下のようなリンクがある。

ビクターマークの原画は、1889年にイギリスの画家フランシス・バラウドによって画かれました。
フランシスの兄マーク・H・バラウドは「ニッパー」と呼ぶ非常に賢いフォックス・テリアをかわいがっていましたが、彼が世を去ったため、彼の息子とともにニッパーをひきとりフランシスが育てました。
たまたま家にあった蓄音器で、かつて吹き込まれていた兄の声を聞かせたところ、ニッパーはラッパの前でけげんそうに耳を傾けて、なつかしい主人の声に聞き入っているようでした。
そのニッパーの姿に心を打たれたフランシスは早速筆をとって一枚の絵を描き上げました。
その時の蓄音器は録音・再生ができるシリンダー式でしたが、その後円盤式に画き変えられました。
そして、「His Master’s Voice」とタイトルをつけたのです。

ビクターマークの由来
ビクターのロゴに描かれている”犬”にまつわる感動ストーリー -広報さんに聞いてみた

はい泣く。もう泣く。
学生当時にこの話を見て以来、Victor製品に触れられなくなったまである。
ロゴ見て悲しくなるから。
そんな思い入れもあり、今回はJVCケンウッドではなく、Victorとして記事を記載したく思う。
SEO?んなもん知るか。誰がなんと言おうとこの犬がいる限りVictorだ。

Victor HA-NP1T について

Victor HA-NP1T はイヤーカフ型のTWSだ。
アクセサリー感覚で身に着けられる特徴的なデザインを採用し、独自の「フレキシブルアジャスト」機構を搭載、耳に軽く挟んで装着する際に着脱しやすくするとともに、軽く快適な着け心地も実現している。
眼鏡やサングラスを着用したままでも使用でき、エクササイズやジョギングなど動きのあるシーンでも、長時間装着する場合でも、快適に使用できるとのこと。

コーディネートしやすい5色のカラーバリエーションを用意し、メタリックパーツをワンポイントに使ったデザインを採用。
カラーバリエーションは、ファッションなどにコーディネートしやすい5色(ティールブルー、マルーン、アイスグレー、オフホワイト、コールブラック)をラインアップ。

音質面では高性能な10mmドライバーユニットを搭載したほか、3つのサウンドモードを搭載。
Victorブランドの象徴であるニッパー君もワンポイントとしてあしらわれている。あ、泣きそう。

ということで、ファッションに激振りした製品となっている。
そもイヤーカフモデルの時点で音質なんて期待できるものではないので、この外観重視の戦略は極端ながらも正解であると筆者は強く思うところでもある。

見ての通りかなりの「女性向け」なコンセプトであるし、女性に向けて発信されているモデルのように思えるが、男性である筆者目線からしても個性的で魅力的に映る製品ではある。
ギリでユニセックスな筐体デザインであることから一部の男性諸君にも装着が許されているものと信じている。

Victor HA-NP1T の外観

まずは外箱。
高級感はない普通の箱。

外箱を取ると内箱。

開けるとアクセサリーのような本機が登場。
およそイヤホンのそれではない。

内容物は上記の通り。
右下はケース。

ニッパー君がありがとう言うてる。

Victorのクリアステッカーも付属。
何に装着すればいいんだろうね。

ケースは楕円形でかなり小型。
つまみ上げれるサイズで持ち運びに苦労しない。
蓋にはVictorのマーク。

バッテリーインジケーターランプは2つと大分シンプルな構成。
背面はType-C充電口。

蓋を開けるとこんな感じ。
可愛い配色でやはり女性向けな印象。
内装はどのカラーもこの色の様子。

イヤホン本体はオーソドックスなイヤーカフタイプ。
「フレキシブルアジャスト」機構により、ドライバ側が稼働するようになっている。
耳に”はめる”というより”挟む”という形に近い。

ドライバ側にはVictorマークがあしらわれている。
薄く印刷されているので主張は弱く、ワンポイントという印象。

耳の後ろに配置される方には物理ボタンと充電端子を装備。
物理ボタンであるが故に、静電式ボタン特有の髪が触れることによる誤動作が発生しない。

イヤホン込のケース重量は38.0gを計測。

イヤホン本体の重量は4.6gを計測。
イヤーカフモデルであることを外しても、かなり軽い部類であると言えるだろう。

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Victor HA-NP1T の良いところ

デザインよし機能よし

まずは何と言ってもこのデザイン。
巷に溢れるイヤーカフイヤホンのつまらなさを見てもらえば解ると思うが、本当にどれもこれも一緒。
“つる”の部分はただのワイヤー、あるいは太いプラスチックの筒で構成されており非常に退屈、差別化ができておらず、正直何を買ったとて一緒という状況になっている。

そんな中、本機はそんなイヤーカフイヤホン界隈の中でつい目を引いてしまうような個性的なデザインを有している。
公式が「音アクセ」なんてキャッチフレーズを生み出しているぐらいにはアクセサリー感が強いデザインであり、”つる”の部分にはかなり目立つメッキ加工がされている。
シルバーやクロームメッキで装飾されている他、ティールブルーに至ってはゴールドに近いブラウンカラーのメッキで装飾が行われている。

Victor HA-NP1T-A(ティールブルー)

この”つる”の部分は意外と太く、遠くからでも結構キラキラと目立つ。
正にアクセサリーを兼用したイヤホンと呼ぶに相応しい、唯一無二のデザインだ。

このような見た目に加えて機能面でも妥協はなく、動画やゲームでのリップシンクを重視した低遅延モードを搭載しているうえ、3つのサウンドモードとイコライザーも用意がある。
また「フレキシブルアジャスト」機構は大変に品質が良く、8時間以上装着しても全く痛みが無い。
しかも走ろうが逆立ちしようが全くずれない。
更に、Cleer ARC2のような耳掛け対応でないことから、メガネやサングラス、マスクの装着における干渉が全く無いのは更に好印象。
更に更に、あえて物理ボタンを採用することで髪への干渉を排除したのもポイントが高い。
アクセサリーとしての一面を活かすナイスな判断だ。
良いぞ、すごく良い。

音質面でも不足なし

本機は意外にも音が良い。
奥行きや空間再現力が高く、音の回り込みや残響感の表現が意外と上手いのが面白い。
高域が少々物足りないところではあるが、上述したサウンドモードより「HIGH」を選択することにより高域をブーストすることが可能となるため、本機のみで大分弱点を補うことができている。

流石にCleer ARC2のようにデカドライバーを携えているものではないため、比べてしまうと力強さで見劣りしてしまうものだが、この小ささと軽さとデザインでこの音であれば”かなり上出来”といえる代物であると言えるだろう。

「どうせイヤーカフイヤホンだし~」と高を括っていたものではあるが、良い意味で期待を裏切ってくれた。
本機のクオリティが高いせいでCleer ARC2君の出番が大分なくなってきている現状。
上記の通り、Cleer ARC2のほうが音が良いのだけど、こっちのほうが取り回しが良すぎるからなぁ…。

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Victor HA-NP1T の残念なところ

男性は装着に勇気がいるかも

上述したように、本機はメッキ部分の”つる”がかなり目立つデザインになっている。
女性であればまぁ年令問わず映えるものであり気にすることではないが、男性諸君においては少々勇気が要りそう。

なお、筆者は”どうでもいい人にどう思われようがどうでもいい”という人生観なので、好んで個性的なものを装着している。
流行りとか周りの目とか気にしないし興味ない。
そんな同士男性諸君には是非おすすめ。

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Victor HA-NP1T の総評

デザイン良し機能性良し音も悪くない。最高。

デザイン重視で選んだら実は音も良いという、まさかの正解を引いてしまって筆者自身も驚いている。
なんせ、本機を購入する前にいくつかのイヤーカフイヤホンを試聴して酷い音でゲンナリした中で、試聴機が無い本機を博打で購入してみたらコレだったんだもの。
やっぱり猫より犬なんだなってハッキリ分かんだね。

老若男女問わずオススメできる逸品。イヤーカフモデルのTWSの大正解。
是非とも手にとってほしいと感じる魅力的な製品と評価したい。

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