本ブログでは半年以上ぶりのMOONDROP製品だ。
半年経つの早くてワロタ。ワロタ…。
実は購入・到着してから2ヶ月以上経過していたりする。
弊ブログにおけるMOONDROP製品っていつもこんな感じの扱い受けているような気が…。
ままええか。
ということで MOONDROP Little White のレビューをしていこうと思う。
MOONDROP Little White の基本データ
水月雨(MOONDROP) について
水月雨(MOONDROP)は中国(おそらく深セン)を拠点とした、2015年に設立されたオーディオブランドだ。
1万円程度のものから10万円近いものまで、多種多様なイヤホンを展開している。
年々着実に技術力を増しており、それに比例して知名度と信頼を増している堅実なメーカー。
その甲斐もあって今では有力な高級イヤホン・ヘッドフォンメーカーの一員となっている。
以降はMOONDROP Ariaの記事と同じになるので省略。
MOONDROP Little White について
MOONDROP Little White は、2023年6月に発売されたBluetoothネックバンド型リケーブルである。
本ブログ初の、イヤホンじゃないMOONDROP製品となる。
スペック値は以下の通り。
MOONDROP Little White | |
---|---|
Bluetooth規格 | 5.2 |
SoC | Qualcomm QCC5144 |
対応プロファイル | A2DP/AVRCP/HFP/HSP |
対応コーデック | LHDC/aptX HD/aptX Adaptive/aptX/AAC/SBC |
操作方法 | 物理キー |
通話用内蔵マイク | 高感度MEMSマイク2基 |
防水等級 | ? |
バッテリー容量 | ? |
充電時間 | 約2時間 |
連続使用時間 | 約12時間 |
充電端子 | USB Type-C |
その他 | VDSFターゲット最適化機能 |
Qualcomm のフラッグシップチップ「QCC5144」を搭載しており、80MHzのCPUコアと2つの120MHz DSPを内蔵。
高品質な通信コーデックLHDC/aptX Adaptiveに対応し、最大96kHz/24bitでの再生に対応している。
TWSと異なるネックバンドタイプであるため、より機能を組み込めているよーというのがセールスポイントらしく、2つのMEMSマイクを搭載し適切な位置に配置し且つビームフォーミング効果が期待できるため通話環境が向上するとのこと。
の割には、バッテリー容量はおろか防水性能も非公開となっており、絶滅危惧種となったネックバンド型だからこそ盛れる要素が詳細に明かされていないのは残念なところ。
で、VDSFターゲット最適化機能とはなんぞや、という話であるが、これはMOONDROPイヤホンの一部を対象に再生環境を最適化する機能となる。
DSPデジタル信号処理によりイヤホン適切なレスポンスに補正し、使用イヤホンに応じた音質のバランス再生の向上が期待できるとのこと。
つまるところ、MOONDROP製イヤホンに合わせたチューニングが用意されている、ということになる。
その機能の効能は果たして。
MOONDROP Little White の外観
まずは外箱から。
おおデッカイ。
どんぐらいデッカイかというと…。
平均的なスマホ(Xiaomi 13)を置いてもこのサイズ感。
縦に2個おけるレベルの大きさだ。
まるで一冊の本のよう。
背表紙は勿論のこと、下部に装飾された帯まで本のそれ。
背面の帯には目次のような配置でスペック表が記載されており、デザイン性がすこぶる高い。
帯を取った背表紙はこのように。
うーんかっこいい。。
これが「Little White」ちゃんですか…。
なんだろう、大分傷んでるが無事か?
背面鏡の虚像としてピンク髪が映っているので水月友希ネキだとは思うが、なんだかずいぶんと清楚系病弱美少女ハッカーな印象で描かれており、本作品のテーマ性が気になるところ。
それはまぁ置いといて、早速ぱかっと開けてみる。
映画でよく見る、本にハンドガン入れてるヤツ!本にハンドガン挟んで隠してるヤツじゃないか!
ちなみに米国Amazonで分厚い本をくり抜いて拳銃を隠してくれる業者がリアルに存在する模様。
ホント…男ってのはいくつになっても…!
そんでとっぱらうとこう。
ここに説明書とかが入っている。
勿論イヤホンじゃないので換装ケーブルやイヤピは含まれていない。
内容物は上記の通り。
本体はこの通り。
見ての通りネックバンド式ケーブル。
イヤホンはついていない。
本体左にロゴのみでキーなし。
本体右にボリュームキーとファンクションキーが装備。
ケーブル根本のラバー部分で長さ調節が可能。
本体右にType-C口。
周りがLEDとなっており、充電や接続時に光る。
左も発光しそうなのに一切発光しない。
多分バッテリーのみが詰まっているんでしょう…。
ケーブル中央部のラバーは磁石になっており、このようにまとめることが可能。
ささやかではあるがあると便利。
ケーブルは0.78mm 2Pin。
本体は勿論ケーブル部分まで白・シルバーで統一されているので装着するイヤホンによってはかなり目立つかも。
MOONDROP Little White の良いところ
ビジュアル良し
本製品は勿論MOONDROP製品なので、組み合わせにおけるビジュアル面において中々に好印象。
MOONDROP製品なら大体いい感じになる。
個人的に一番良い組み合わせは、上記MOONDROP KATOでの利用。
銀と白で統一され、清楚感というかクリア感というものか、かなり見た目が良い。
MOONDROP KATO は1DDでもあるため、無線化に当たっての駆動力も本機で十分に引き出されており、音質も悪くはないという印象だ。
同様にシルバー系の蘭と組み合わせてみる。
鈍色に引き締まって遠目の印象は良く、またワンポイントにあしらわれたロゴもいい感じに映えている。
ただ色味が違うので、まぁこれは好みは分かれそう。
VARIATIONSやSTELLARISなどと組み合わせても不思議と合うのが面白い。
このプレミア感は中々に心地が良く、装着するうえで中々に気持ちが良い。
化粧箱もクソでかいが、拘りが感じられる力作であり所有感が満たされる。
カジュアルに使用できる
多くのMOONDROP資産を有線化する事ができるというのはでかい。
まぁ他社Bluetoothイヤホンモジュールでも同様な事ができるが、上記のように統一感を持って運用できる本機はやはり他の追随を許さない。
…と記載したいところだが、本記事を起こしている最中にMOONDROP社よりBluetoothイヤホンモジュールが発売された模様。
お、本機を買った筆者泣いちゃうぞ?
まぁ、執筆時点において、優れたデザイン性と装着感と機能性という面で本機はとても優秀。
首から垂らせる本機は持ち歩くのに大変に適しており、散歩やらジョギングやらの軽い外出にうってつけ。
TWSの音質に満足できないユーザーにとって、これ以上にカジュアルに扱える製品というのも無いだろう。
MOONDROP Little White の残念なところ
有線と比べると劣る音質
あたりまえ体操を踊りだすぐらいにあたりまえの事を書く。
本機はやっぱり、どうしても、有線と比べるとパワー不足が否めない。
上述した通り、1DDならそれなりに楽しめる音質であるが、VARIATIONSなどの多ドラだと明らかにパワー不足を感じるものである。
VARIATIONSの場合なんというか、音が平坦というか迫力が無いというか、ぼけーっとしているというか…。
特に高域の元気さと低域の引き締まり具合が如実に失われており、大分にメリハリが失われているような印象を受ける。
繰り返しとなるが、1DDであればそんなに違和感を感じるものでは無いので使用に耐えうるものであるとは判断している。
上述したように、本機はカジュアルにMOONDROP資産を無線化できるモジュールと割り切れば、そんなに”期待外れ”というものではないという認識だ。
VDSFターゲット補正機能もなんか雑
本機は上記の通り、MOONDROP Linkで管理が可能となっている。
で、ここの管理上で使用イヤホンに合わせたチューニングを選択できるのだが、なんだかすごく変化が微妙。
機種に合わせた選択をしたとしても、不足しがちな箇所を補うものでもなく低域の太さが上下する程度といった印象。
正直気分的な付加機能と評価せざるを得なく、まぁ言ってしまえばオマケのそれだ。
優秀なイコライザーがあるのでそっちで変化を促したほうがマシとまで言える。
となると、本機のウリであるVDSFターゲット補正機能は残念な評価となるために、本機のセールスポイントが大きく失われてしまうものであるが…。
まぁ、本機は見た目が良いから…!
MOONDROP Little White の総評
見た目ヨシ、装着性ヨシ、機能もまぁヨシ。
一方で、音質は有線に及ばないしウリの機能は役立たず、とまぁ残念な箇所も見受けられる。
本機はMOONDROP資産をカジュアルに無線使用するためのブツ、と割り切った使用を前提に扱ったほうが良さそう。
なんなら機能次第では上述したBluetoothイヤホンモジュール(MOONDROP EVO)の発表を待っても良いかも知れない。
とはいえ、ここの好みは千差万別というもの。
是非自分の耳で確かめてみてほしい。