以下でもちょっと触れたが、今をトキメク格安良質端末である、
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteの両方を入手した。
最近のスマホはどれも必要十分以上の性能を持っているので、レビューしようにも
結局カメラの性能の話に落ち着いてしまい、そこらのレビューサイトのような面白みも
個性もないモノになってしまう。
ベンチマークを計測したところで、このクラスは微々たる差でしか無いし。
そんなこともありスマホのレビューというのはあまり気乗りがしないというのが正直なところ。
じゃあ、2台纏めてレビューと比較を行えば、独自の考察も絡められそうで面白くなりそうかも?
ということで、今回このような形で実験記事を書こうと思い立った次第だ。
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteの基本データ
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteの性能比較
まずは基本性能を比較していこう。
カタログスペックを書き出すと以下の通りだ。
Redmi Note 9S | Mi Note 10 Lite | |
---|---|---|
SIM | Dual SIM (Nano-SIM, dual stand-by) | Dual SIM (Nano-SIM, dual stand-by) |
カメラレンズ | 48 MP, f/1.8, 26mm (wide), 1/2.0", 0.8µm, PDAF 8 MP, f/2.2, 119˚ (ultrawide), 1/4.0", 1.12µm 5 MP, f/2.4, (macro), AF 2 MP, f/2.4, (depth) | 64 MP, f/1.9, 26mm (wide), 1/1.72", 0.8µm, PDAF, Laser AF 8 MP, f/2.2, (ultrawide), 1/4.0", 1.12µm 2 MP, f/2.4, (macro) 5 MP, f/2.4, (depth) |
カメラセンサー | Sony IMX586 | Sony IMX686 |
防水性能 | P2i撥水ナノコーティング | P2i撥水ナノコーティング |
Chipset | Qualcomm Snapdragon 720G | Qualcomm Snapdragon 730G |
ストレージ・メモリ | 64GB 6GB RAM, 128GB 6GB RAM, 128GB 8GB RAM | 64GB 4GB RAM, 128GB 6GB RAM |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac, dual-band, Wi-Fi Direct, hotspot | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac, dual-band, Wi-Fi Direct, hotspot |
Bluetooth | 5.0 SBC/AAC/LDAC/aptX/aptX HD/aptX Adaptive ※自分調べ | 5.0 SBC/AAC/LDAC/aptX/aptX HD/aptX Adaptive ※自分調べ |
GPS | with A-GPS, GLONASS, GALILEO, BDS | with A-GPS, GLONASS, GALILEO, BDS |
スピーカー | シングル | シングル |
画面 | IPS LCD | AMOLED |
解像度 | 1080 x 2400 pixels | 1080 x 2340 pixels |
バッテリー | 5020 mAh | 5260 mAh |
寸法・重量 | 165.8 x 76.7 x 8.8 mm 209 g | 157.8 x 74.2 x 9.7 mm 204 g |
価格 | 約25,000円 | 約37,000円 |
その他 | 側面物理指紋認証 | 画面内指紋認証 |
ほぼ同じだな!
カタログスペックを確認する限りは、Redmi Note 9SのBluetoothコーデックが明かされていないのだけれども、自分調べでは昨今のコーデックには大方対応していることを確認している。
勿論TWS plusでの接続ができていることも確認しており、この価格帯では本当に申し分のない性能を持っていると評せるだろう。
Mi Note 10 LiteのほうがAMOLEDを搭載し、最新のSony IMX686センサーを搭載、更には画面内指紋認証を搭載するというプレミア感があるが、SoCには730Gを積んでおり、Redmi Note 9Sに比べて若干のスペックダウンが見て取れる。
みんな(?)大好きAnTuTu Benchmarkの結果では以下の通りとなっており、Redmi Note 9Sに搭載されている720Gのほうが総合性能は高い。
ただしマルチスレッド性能では730Gのほうが若干ではあるが高い状況となっている。
とはいえ、体感できるレベルの差ではないので気にするものでもない。
AMOLED、IMX686を搭載している点からも、Mi Note 10 Liteは“映え”を重視している傾向があり、写真を撮る・見る事に向いていると言えるだろう。
じゃあRedmi Note 9Sはどこに向けた商品なのか?と問われればコレガワカラナイ。
ゲーム特化・マルチメディア特化とも位置付け難く、かと言ってカメラに力を入れているわけでもない。
そもそも、本商品はインド等の新興国向けの普及モデルを目的とした商品だ。
なので「何に特化」というよりかは「コスパ」を重視したモデルであるといえよう。
あれ?こんな新興国向けモデルが爆流行りしている日本って一体?
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteの外観比較
外観はともに安さを感じさせないしっかりとした造り。
Mi Note 10 Liteは外套膜のような煌めきがあり、角度によって色味を変える真珠のような配色がある。
Mi Note 10 Liteはやっぱり白が一番美しいな。
その点、Redmi Note 9Sはどシンプル。
いかにも普及モデルですと言わんばかりの外装を纏っている。
良く言えば飽きが来ないデザイン、悪く言えば面白みの無いデザインだ。
共に4眼を装備。
Mi Note 10 Liteの方はメインカメラに64 MPを備え、Redmi Note 9Sの48MPより高画素となっている。
Redmi Note 9Sのカメラ部はマジかよってぐらい飛び出しているのでケースの装着は必須。
大きさ比較。左からMi Note 10 Lite、Redmi Note 9S。
Mi Note 10 Liteもデカイほうだけど、それを超えてRedmi Note 9Sはデカイ。
iPhone 6Sも置いてみる。間に挟まってるのは我が愛機Mi 9T Pro。
Mi 9T Proと同じぐらいのMi Note 10 Lite、それよりもデカイRedmi Note 9S。
デカイだけあってRedmi Note 9Sの情報量がすごい。
まさかのノッチ付きのMi Note 10 LiteのほうがMi 9T Proより情報量が多いのは驚きだ。
ていうかノッチレスのMi 9T Proがもっと頑張れよというべきか。
2機種のみを比較。
Redmi Note 9Sはステータスバー一本分の情報量を多く取得できる様子。
重ねるとスッポリとMi Note 10 LiteがRedmi Note 9Sの画面内に収まってしまうレベルだ。
こう見比べるとMi Note 10 Liteの発色は段違いで綺麗だな。
Redmi Note 9Sの液晶の視野角の狭さが浮き彫りになるショット。
Mi Note 10 Liteのエッヂが美しい。
Mi Note 10 Liteの重さ実測。スペック値204gは大嘘。
体重を偽るのは女の子の特権だからMi Note 10 Liteは女の子。異論は認める。
5260mAhとかいうクソデカバッテリー積んでるからにせよ、重すぎるでしょう。
Redmi Note 9Sの重さ実測。スペック値209gは嘘。
さてはオメーも女の子だな?にしても重すぎんだよなぁ。
ついでにMi 9T Proも計測。スペック通りの重さ。
Mi 9T Proもだけど2機種とも中々なヘビー級なのでポケットに入れたときの威圧感がすごい。
なんだったら歩いてるとズボンを下げてくるので持ち運びには注意が必要だ。
Mi Note 10 Liteのエッヂは美しい一方で、色々な制約が生まれてしまう。
画面保護フィルムがめちゃくちゃ貼りにくい上に、貼っても上掲画像のようにケースと干渉してしまうんだ。
誤タッチを誘発するし、画面がせり出しているために落下時には画面にダメージが行く可能性がとても高い。
実際、自分はGalaxy S8をそれで一発K.Oしたことがある。
これは湾曲ディスプレイの宿命なのでどうしようもないのだけれど、どうにかできないもんか。
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteのカメラ比較
通常撮影
ここでは「メインカメラ」「広角カメラ」「望遠カメラ」をそれぞれ比較していく。
左の写真から上記順番となっている。
まずはRedmi Note 9Sから。
※画像クリックで拡大
メインカメラはパキっと映る印象。
AIの自動補正もいい感じに入り、色味を大きく変えるということも無いが、少々派手目か。
毛の一本まで詳細に映し出しており、違和感がない。
脳死流し撮りでも十分な絵を出してくれる印象を受け、万人に使いやすい印象を受ける。
一方、広角と望遠は大分雑な描画が行われている。
広角に至ってはAIが暴走しており、たぬきのような色味になっている。
AIをOFFにすることでまともな色味になるが、繊細さはやはりメインカメラほどは無い。
総評、メインカメラは大変良い出来だが、それ以外はおまけ。
続いてMi Note 10 Lite。
全体的になんか淡い。
フィルターを挟んでいるかのような色味で、少し不自然な印象を受ける。
広角カメラはやはりAIの介入が強く、たぬってしまっている。
メインと広角は毛の描画も潰れており、繊細さはあまり無い印象の一方、
望遠は細かい描写までできており、肉眼に近い色味が出せている。
高画素による光の取り込みが多い為、撮影環境によって大きく出来上がりが左右される印象で、
脳死流し撮りでは潰れがちになってしまう。
屋外の晴天下だと、それなりの写真を出してくれるが室内だと調整がむずかしい。
プロモードで細かく数値を弄って撮影するのが良いかもしれない。
総評、上級者向け。
ついでにMi 9T pro。
Redmi Note 9Sと同じIMX586を搭載している本機。
色味も繊細さも優秀。
広角ではやはり毛の描写が潰れがちだが、たぬってないので十分なレベル。
全体的に色味も肉眼とほぼほぼ変わらずとても優秀。
広角カメラでは歪みが入ってしまい、ベッドの縁が大きく弧を描いてしまっている。
それを差し置いてもとてもよいバランスだ。
夜間撮影
続いて高感度撮影を比較していく。
まずはRedmi Note 9Sから。
なんだこれ。もはや猫じゃない。
光を全然捉えられず全体的に潰れてしまっており、何だか分からない黒いモノを映し出している。
続いてMi Note 10 Lite。
素晴らしい。
少しの光量でここまではっきり描画できるとは思わなかった。
はっきりと猫と認識できる上に、ブレもない。
これなら夜景撮影でもかなり優秀な写真を出してくれることだろう。
ついでにMi 9T pro。
心霊動画みたいなノイズが乗りまくっている。
Redmi Note 9Sよりはマシといえばマシだが、まぁ使えたもんじゃないわな。
IMX586は高感度撮影に弱いという結果になった。
Redmi Note 9SとMi Note 10 Liteの総評
Redmi Note 9Sの良いところは、安くて「実はそれなりに優秀なカメラ」を搭載しているところか。
側面の物理指紋認証も爆速で大変良い。
欠点としては、ところどころのコストダウンが見受けられるところ。あと重い。
視野角の狭い液晶ディスプレイ、おまけ程度の広角望遠カメラ、どシンプルなデザインなど。
ただ、それらを含めても2.5万円の価格以上の体験は得ることができるので、
適当に購入したとしても、良き相棒として生活を支えてくれるだろう。
Mi Note 10 Liteの良いところは、低価格帯でありながら、湾曲ディスプレイと画面内指紋認証、
IMX686とAMOLEDというプレミアムな装備を体験できることか。
欠点としては、本機最大の売りであるカメラが多少扱いづらいというところか。あと重い。
とはいえ、そこらの格安機種の中ではぶっちぎりに良い写真を出せるんだけどね。
ということで、2機種を比較レビューしてみた。
やっぱりカメラの話になってしまったが、まぁ良いか。
このレビューが、誰かの決断の助けになれば幸いだ。