11月11日のポッキーの日に、iFi audio GO bluが日本でも発売される旨のアナウンスが行われた。
最近では「Bluetoothレシーバー兼ポータブルDAC」なガジェットが様々なブランドから発表されているが、ついにiFi audioも出してきたかといったところ。
うちのブログでは主にShanling製品を愛用しており、何度か紹介している。
そんなShanling UPシリーズと比較しつつ、iFi audio GO blu の情報を見てみよう。
iFi audio GO bluとは
まず iFi audio とはなにか。
イギリスのハイエンド・オーディオメーカー”AMR(Abbingdon Music Research)”の新ブランド。
100万超えが当たり前の高級路線であったが、家庭用に手が出しやすいような価格帯での商品ラインナップを行うべく立ち上げたのがこのiFi audioとなる。中華にあらず。
大元は大手の音響メーカーでもあるものだから、製品づくりのノウハウは格別。
よってiFi audioの製品もとても品質がよく、多くのオーディオファンに愛され信頼されている。
で、そんなiFi audioから発表されたBluetoothレシーバーがこの「GO blu」というわけ。
有線イヤホンを接続することで、擬似的な無線化、及び高音質化が可能となる。
音質面や造形面でiFi audioらしいこだわりを感じることができる商品だ。
iFi audio GO bluのスペック。Shanling UP5と比較。
まずはiFi audio GO bluのスペックを確認してみよう。
ついでにShanling UPシリーズの最新作、Shanling UP5のスペックを並べてみる。
iFi audio GO blu | Shanling UP5 | |
---|---|---|
Bluetooth規格 | 5.1 | 5.0 |
対応コーデック | HWA(LHDC)/LDAC/aptX HD/aptX LL/aptX/aptX Adaptive/AAC/SBC | HWA(LHDC)/LDAC/aptX HD/aptX LL/aptX/AAC/SBC |
BTチップ | Qualcomm QCC5100シリーズ | Qualcomm QCC5120 |
DACチップ | Cirrus Logic CS43131 | Ess Sabre ES9219C x2 |
対応端子 | 3.5mmイヤホンジャック 4.4mmイヤホンジャック USB Type-C (USB DAC機能搭載) | 3.5mmイヤホンジャック 4.4mmイヤホンジャック 2.5mm バランス端子 USB Type-C (USB DAC機能搭載) |
寸法・重量 | 55 x 34 x 13 mm, 27g | 68×39×14.5mm, 50g |
USB DAC | ~24bit/96kHz | ~32bit/384kHz |
バッテリー | 450mAh | 680mAh |
価格 | 27,000円程度 | 20,000円程度 |
その他 | Chronographデザイン採用 | CVCノイズキャンセリング NFC対応 MQA対応 |
比較して優れているところは赤字で記載。
iFi audio GO blu はaptX Adaptiveに対応している。が、それ以外はShanling UP5のほうが機能的にも値段的にも優秀。
長い間Shanling UPシリーズとして育ててきた、一日の長の貫禄と言ったところか。
中でもUSB DACの力の入れ具合はShanling UP5が一枚上手。
384kHz/32bit PCM、DSD256に対応し、MQAまで対応しているShanling UP5での出力は、iFi audio GO bluでのUSB DAC接続と比べてしまうと”ダンチ”の解像度だろう。
だが、所詮はスペック値。実際に聴いてみないとこのあたりは分からないところではある。
2.5mm使えないのは地味に辛い。
とても小さくコンパクトなのは良いが、その分バッテリーも少なく公表利用時間は8時間と、ここでもShanling UP5、ないしUP4以下となっているのが残念。
CMOSマイクも搭載しているようだが、CVCに対応しているかについては確認出来ず。
通話面に関しても一歩劣るという印象か。
まぁBluetoothレシーバーで電話なんてしないが。
注目したいのはCirrus Logic製「CS43131」というDACを採用しているところ。
この点については後述で触れていく。
iFi audio GO bluのこだわり
※クリックで拡大
まず目につくとても美しいデザイン。
スイスのChronographデザインを採用したこだわりの造形であり、高級感と所有欲を刺激してくる。
特にダイヤル部分は思わず触りたくなる印象。無限にクルクルしてたい。
そんなChronographデザインについて、公式では以下のように解説している。
http://ifi-audio.jp/go/go_blu.html
スイスのChronographデザインを取り入れる
GO bluのChronoDialは、精密加工による傑作部品です。
Chronographと同じように、精密なアナログ・ボリューム・コントロールを可能にしてくれます。プレイ、ポーズ、トラックの前後へのスキップに加えて、Bluetooth接続されたスマート機器のボイス・アシスタントのアクティベーションにも使うことができます。
その構成内容は、以下のとおりです。
・耐腐食真鍮製支持コラム
・耐腐食真鍮製ロッキング・ナット
・精密な304ステンレススチール・ベアリング
・ベリリウム・コバルト銅コーティングを施した304ステンレススチール主ダイヤル
・高純度ニッケル製プッシュボタン・スプリング
・精密なCNC加工によるAL6063アルミニウム・プッシュボタン
操作面に関してはShanling UPシリーズ同様の様子。
音量の調整から、再生停止・曲送り/戻し曲などの基本操作が可能とのこと。
そして、搭載されているCirrus Logic製のDACチップがとても興味深い。
一般的なBluetoothレシーバーがチップセット内蔵DACを使用するのに対し、GO bluではこのDACをあわせて、「Bluetoothエンジン」としているとのこと。
このBluetoothエンジンは、ワイヤレスでアップデートが可能であり、将来開発される可能性のあるコーデックも追加できるという。
それってどの企業もファームアップという形で対応していることなんじゃないの、と思わなくもないのだが、あえてこういう紹介をしているということは何かが違うんだろう。知らんけど。
これら詳細に関しては以下公式HPを確認されたし。
iFi audioファンの期待に答えられるか
スペックではともかく、iFi audioらしいこだわりを垣間見ることができる本製品。
数多のiFi audioファン、強いてはオーディオファンの期待に答えることはできるのか、なんとも気になるところ。
海外通販では先月末あたりからすでに発売はされているようであり、その評価は軒並み高いことは確認できている。
ぜひとも実物を触って確かめてみたいものだ。