まず最初に、本記事はメーカー様(TourBox社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
知っている人は知っているコントローラデバイスであるTourBox。
左手デバイスだとかコマンドユニットだとかマルチコマンドデバイスだとか、レビューする人によって好き勝手に呼ばれており、いまいちどういうデバイスなのかわかりにくい、ご存知TourBoxだ。
クラウドファンディングサイトであっという間に支援目標金額を突破し、世界中のクリエイターの手元で活躍する本デバイスは、ガジェオタでなくとも大変に魅力的で興味深いものに映るだろう。
そんなTourBox Eliteについて、本記事ではレビューをしていこうと思う。
TourBox Elite の基本データ
TourBox について
TourBoxとはスタートアップ企業TourBox Tech Inc.という、拠点をシリコンバレーに置く企業から展開されているパソコン用クリエイティブコントローラーである。
と言いつつ、提供元や広報元を確認してみるとどうにも中国感が拭えなく、実際の提供本社の所在はつかめない。
公式HPは以下。
TourBox Elite について
TourBoxは写真や動画、イラスト、デザイン、音楽の分野で活躍するクリエイターに向けたデバイスであり、いってしまえば多機能で高性能な「補助デバイス」だ。
Photoshop、Lightroom、CLIP STUDIO PAINT、Premiere、Final Cut Proなどの制作現場で必須のソフトウェアは、基本的にショートカット操作を駆使してツールを切り替えて作業を行う必要がある。
文字入力のために設計されたキーボードでは、「CTRL+xx」を基本とした指がつりそうな操作が求められるため、作業効率は正直イマイチ。
まぁ慣れてしまえばどうってことはないが、その仕草はスムーズ・スマートでは無い。
そんな作業を、直感的で効率よく、多彩なカスタマイズ機能によって補助することが可能になるのがTourBoxというわけ。
似た製品としてはOrbitalやRazer Tartarus等が挙げられる。
これらは「なんだかよくわからないけど左手にメカメカしいものをおいてガチャガチャしてるのかっこいい」という少年時代の筆者の憧れの商品であったが、同類製品がよもや自分の手元に来ることがあるとは思わなんだ。
TourBox Eliteはそんな製品の最新作であり、無線化に対応したものとなる。
今までは有線環境であったが、煩わしいケーブルから解放されたのがTourBox Eliteということだ。
勿論有線での使用も可能であり、環境に合わせた利用が可能というのも嬉しいポイント。
TourBox Elite の外観
注意
以下はレビューサンプル版のため、正規版と異なるパッケージとなる可能性がある。
そのためあくまで参考程度で確認頂きたい。
ということでまずは外箱から。
黒字に白いフォントでシンプルで上品なデザイン。
煩わしい情報が無いのが好印象。
開けるとマニュアルがどーん。
付属マニュアルは全部英語。義務教育を通過していれば読めるレベル。
正規販売版は日本語記載になっているんじゃないかな。
しらんけど。
二重底を開けると巾着に包まれた怪しい物体が2つ。
本体、電池、CtoCケーブル(片側L)が同梱されていた。
尚、正規販売版はケーブルは付属されないとのこと。
本体。スイッチだらけ。
ガジェオタ、あるいは脳みそ小学生の諸君はこれだけでワクワクするはず。
マジでスイッチだらけ。
なんだこれはたまげたなぁ。
計14箇所のボタンを装備し、そのうち3つはダイアル・ジョグ形式となっており回転操作も可能。
本体上部にはType-Cポートが配備されており、有線接続での操作が可能。
裏側はバッテリーボックスとBluetoothスイッチを装備。
Bluetooth接続・待機ランプはとても控えめですぐ消灯する。
まぁ常時点灯されても鬱陶しいので個人的にはちょうどいい。
重さは376.1gを計測。ここに電池分が加算される。
ぶっちゃけ重い。
噂によると電池持ちは悪く、2ヶ月程度で変える必要があるとか。
充電池で運用したいところ。
TourBox Elite の良いところ
クリエイター向けデバイスと謳うのは伊達じゃない、納得の出来
上記画像の通り、大体の制作現場で使用されるソフトウェアに対応しており、多彩な操作を本デバイスで代用可能。
Photoshopであれば、メインノブを回すだけでブラシサイズの変更が可能であるとか、キットボタン(十字キー)にそれぞれ消しゴムやスタンプ、修復ブラシが割り当てられるプリセットがデフォルトで用意サれているため、すぐに馴染んだ操作を行うことができる。
動画編集ソフトであれば、クリップの遷移や拡大縮小、カットやコピーをワンタッチで操作することが可能になるプリセットが用意されているため、これまた即時現場投入することができる。
筆者は制作現場にいたこともあり、またプライベートでもAdobe製品を主に使用していることから、本機の魅力を十二分に味わうことが出来ている。
また、Adobe製品や制作現場就留の製品以外にも多くのプリセットが公式HPで公開されており、DLするだけですぐの利用が可能となる。
また、公式以外にも英語圏のサイトを探せば有志の多彩なソフトプリセットがDL可能だ。
実用的で楽しいプリセットを使用することによる生産性の向上は間違いないだろう。
自分専用カスタマイズが楽しい!
勿論自分専用のプリセットだって用意できる。
キーボードショートカットの割当からマクロの設定までできる。すげえ。
上記は試しに作成したプリセット。
各ソフトウェアのプリセットをワンタッチで切り替えられるように設定したうえで、ブラウジングに必要な機能を割り当てたオリジナルプリセットだ。
メインノブでマウスホイール、押下でミドルクリック、その際に振動するように設定など、細かく設定が可能。
ちなみに振動をONにするとゴリゴリという心地よい振動を味わうことができる。
自分の手の形、利用する機能を選別した上で設定できるので唯一無二感がすごい。
本デバイスとマウスだけで大体の操作が可能になるため、本機の導入後はキーボードショートカットは全く使用しなくなった。
クリエイターツールを利用しないユーザでも十分に恩恵を感じることができるはず。
大変に効率的であり魅力的なデバイスであるといえるだろう。
TourBox Elite の残念なところ
Bluetooth接続時にノイズが発生する
これは固有の問題であると思うが、筆者提供製品はBluetooth接続時のみでコイル鳴きが発生するものであった。
キィーンと高周波の音が鳴り続けるため、正直常用に耐えれるものではなかった。
そのため現状USB優先接続で利用している現状。
果たして無線化とは一体。
TourBox Elite の総評
纏めると、以下の通り。
ということで概ね満足感しかない。
レスポンスも良ければカスタマイズ性も高く、ガジェ感も大変に高い逸品。
無線対応により作業場所を問わず使用できるのもまた大変に便利。最強。