またKZのイヤホンです。面白いので。
ということで、本ブログ5個目のKZイヤホンを入手したので紹介していく。
ちなブログに書いてないものも含めたら7個目になる。
今回レビューするのはKZ ZES。今回も何も考えずポチった。
KZ ZEXの進化版という位置づけらしい本製品の実力はいかに。
KZ ZES の基本データ
KZ ZES について
中国は深センに拠点を構えるKZ社(正式名称:Knowledge Zenith)から発売されている、
片側に異なるドライバーをそれぞれ2基搭載したハイブリットドライバーイヤホン。
前機種と言われるKZ ZEXは、低・中音域を10mmのダイナミックドライバーで鳴らしつつ、中高音域を補完する形でEST(静電型)ドライバーが鳴らす、というものであった。
KZ ZESも同構成となるが、12mmと大型化したダイナミックドライバーを搭載し、より迫力を重視したモデルとなっている。
なお、ESTドライバーは続投の模様であり、特に変更点などは見受けられなかった。
ESTドライバーの利点は歪の少ない音を出力できるというところ。
しかしながら「このサイズ感でこの価格帯であれば、どうせDDと違いがわからいレベルだろう」と判断し、筆者はKZ ZEXをスルーしている。
では、何故たいした変更点が無い本機を購入したのか。
それは格段にビルドアップされた筐体デザインに興味が湧いたからだ。
KZ ZESは筐体そのものが亜鉛合金で構成されており、非常に質感が高そうに思える。
KZのイヤホンではフェイスプレートのみなど一部で採用されてきた亜鉛合金であるが、今回は大胆にも全体に使ってきた様子。
ここに興味が湧いたのでポチった次第。
KZ ZES の外観
まずは外箱から確認。
安価モデルの箱だ。
「みみづくえ」の名称が無いやん。どうしてくれんのこれ。
「みみづくえ」の名称が見たくて注文したの。なんで無いの?(憤怒)
たぶん四単元静申圏鉄混合耳机とかかなって。
付属品はいつもの…と思いきやなんと説明書が入っている。
内箱のデザインしかり、色々とバージョンアップしているようだ。
ケーブルもどうやらいつものとは違う様子であり、グレードアップされている模様。
イヤピはいつもの低品質なもの。
本体はこのように。見た目がKZ ZSN Proにすこし似ている。
シルバーの筐体に緑のクリアパーツの組み合わせという、多少のガンダみを感じるのはKZらしいといえばらしいか。
亜鉛合金製の筐体は大変に手触りが良く、触っていて気持ちがいい。
ひんやりとした重みによる高級感の演出も感じる。
筐体上部にのぞき穴みたいなのが設けられている。
クリアパーツの彩度が高いので中身はほぼ確認する事ができないため、何の意味があるのかさっぱりわからないが、まぁデザインということで理解。
シルバーの筐体と相まって宇宙船感がすごい。
ステムの形もちょっと違う?アクセスしやすい太さでちょうどよい。
KZ ZASやKZ ZEX Proのようなとんでも筐体ではなく、KZ ZAXなデザインだ。
体重測定。6.9gという結果。
ZAXが6.3g、ZSXが6.8g、DQ6とZEX Proが7.0gなので、まぁ重いほう。
ESTドライバー含め大型のドライバーが2基搭載されている影響か。
KZ ZES の良いところ
KZらしからぬ優れたバランス感
KZといえば、力強くバランスを無視しがちなドンシャリ気味な音という印象が強いところ。
だがしかし、本機は大変バランス良く出力される。
低域から中高音域までバランス良く且つ厚めに出力されるのが特徴的で、全体の臨場感が非常に高く聴いていて面白い音になっている。
解像度も2D構成とは思えないほど高く、質感の再現性もこの価格帯ではありえないぐらい上質。
勿論KZらしいドスドス感は健在であるため、低音好きのユーザーのニーズにも答えられている。
しかしながら、DQ6やZEX Proのような下品なドスドス感は無く、かなりジェントルな印象に抑えられており長時間のリスニングでもうんざりしない出来となっている。
ボーカルも潰れず、かつ遠くにも行かず、絶妙な位置で歌ってくれる。
演奏隊とのバランスまでよいとは中々に恐れ入る。
低域から中高音域をメインとするチルアウトには大変に相性が良い。
以下の曲などでは本機の良いところを存分に出せてくれていると思う。
筐体の質感が良い
抜群の手触り。ずっとすべすべしていたい。
成形がとても丁寧に行われており、3000円台の製品とはまるで思えない。
万クラスの高級機種に匹敵するレベルだとおもう。
筐体デザインとしては、おそらくまんまKZ ZAXなので目新しさはぶっちゃけ無い。
そんでもってこのガンダみのある、言ってしまえばガキっぽいデザインは人を選ぶとは思う。
だが、筐体の高級感、所有感、手触りは、この価格帯ではそう存在しない。
中々に所有感を刺激してくる、面白いイヤホンじゃあないか。
KZ ZES の残念なところ
やっぱり高音域が刺さる
KZ ZEX Proほどでは無いけど、本機でもやっぱりサ行が刺さり気味。
ある一定の周波数を超えたあたりから明らかに音質が劣化しているように感じる。
超高音域とまでは言わないが、かなり高めの高音域から突然雑味が出る。
これによってスネアやハイハットの伸びは薄くなり、女性ボーカルの良さが失われがちになる。
伴って、いわゆる「粒感」というのも曲によっては感じれず、解像度不足という印象を受ける。
ボーカロイドの曲なんて最たるもので、このイヤホンでは全く良さが出ない。
マイルドではあるが、欠点としてはKZ ZEX Proと同じ。
参考記事は以下参照。
ケーブルとイヤーピースは買い替え必須
いつもの。
KZ製品お馴染みの話。付属アイテムはゴミなので買い替えが必須。
もうこれKZ側がケーブルとイヤーピースを取り替える前提で製品づくりしてるだろとしか思えない。
NICEHCK製品みたいにケーブルもイヤピも標準で高品質なものを提供してくれても良いんじゃね?と思わなくもない。
なんだったらこんなイヤピもケーブルも付けなくていいからその分価格下げて、と思わなくもない。
なおケーブルがグレードアップしたとのことだが、今までのとぶっちゃけ変わらない印象を受けている。
やっぱり、付属品要らないから安くして…。
KZ ZES の総評
高域に癖があるが、全体のバランスは大変に優れた優良機。
高音域が特徴の歌い手や楽器の伸びが注目点の楽曲には不向き。
それ以外の楽曲では、この価格帯では考えられない出力と質感を提供してくれる。
このトガリ具合、すっげー中華イヤホンって感じしない?
こういう製品に出会うのが楽しいから漁ってるまである。
次はどんな製品に出会えるかしら。