
ハイ!またジャケ買いイヤホンです!
表紙が二次絵だったからです!
もう入手動機を説明するの面倒くさいです!
ということで今回はDUNU Kimaのレビューをしていきます!
DUNU Kima の基本データ
DUNU について

DUNUとは、中国のどこかにあるオーディオブランドだ。
2006年に創業された企業ではあるが、それに至るまでの数年間はオーディオメーカーのODM/OEM生産を請け負っていたとのことでもっと歴史は長い様子。
それらノウハウを生かした製品作りを行っている模様。
スタジオ向けからコンシューマ向け、更にはDUNU VULKANのような挑戦的な製品に至るまで、個性的で優秀なイヤホンをコンスタントに排出している勢いのあるメーカーという印象。
公式HPも違和感のない構成をしており、また日本ドメインのHPもしっかりと存在している。
ブランドとしての自信と力の入れ具合がうかがえる。
DUNU Kima について

DUNU Kimaは2022年の秋に発売された1DDイヤホンだ。
新開発の10mm の高性能デュアルキャビティDDを搭載しており、よりクリーンで自然な出力傾向を可能としているとのこと。
N52 ネオジウムマグネットが採用されているという記載が確認できており、Truthear HOLAと同じ素材が採用されているように読み取れる。
実は本機にはグレードがあり、マイナーアップグレード品である「DUNU Kima Classic」なるものが存在している。
変更点としては、本体およびケーブルのカラーリングの変更、そして若干のチューニング変更が加えられた程度のものである。
にも関わらず、公式HPは勿論の事、様々な販売ページで「DUNU Kima Classic」をメイン機種のように推しており、あくまで「DUNU Kima」はオマケというか過去作品扱いというか、非常に扱いが悪く”ぞんざい”な印象をうけるものである。
これはひとえに、「DUNU Kima」の二次絵パッケージによるものであると考えられ、以降のDUNU製品(DUNU Kima Classicも勿論のこと)では一切の二次絵採用がされていないことからも解るように、本製品は黒歴史扱いされていると考えるのが妥当だ。
そんな!あえて二次絵が採用されているが故に購入した筆者のようなキモオタもいるのに!
DUNU Kima の外観


まずは外箱。
ラメ感のある箱でファーストインプレッションは良い。

これがKimaちゃんですか…。
うーん、とても可愛い。YaoJI-PEARLちゃんといい勝負。つまりAI味
メイドっぽい服装をしているけどどちらかというと娼婦。
真後ろにピッタリくっついて深呼吸したい。

で、そんな外箱を履いだ姿がこれ。
途端に色気がなくなるが、これもいつものこと。


内蓋裏にスポンジがあるタイプ。いいね。
開けると筐体とケースがお出まし。

オプションは説明書とケーブルが入った箱、そしてケース。
この説明書は後述するがマジで謎。


ケーブルは剛性が強くかなりしっかりしている。
軟さもパワー感も不足なく品質は良い。




ケースとその中身。
なんと(なぜか)6.3mmプラグがついてくる。本当に何でだ。
他、異なる性質のイヤピが3種類6セット、クロス、いつもの謎の合格証が付属。
ケース自体は開口部が結構小さく、取り出しづらい印象がある。

そして件の怪しい説明書。
謎の機材に関する説明が確認できる。
なんの説明書?

いやホント何の説明書なんだよ。
即席爆発装置( IED )の扱い方か?
こんな機材内包されてないんだけど…。



気を取り直して本体。
あ、かっこいい。
SIMGOT EA500のデザイン美に通じるところがある。



真鍮を思わせる完成度の高い金属加工が美しい。
形状もかなり計算されており、手触り装着感見た目において不満点は皆無。

重さは8.1gを計測。それなりに重め。
それでも10g超えが当たり前のオールメタル筐体製品に比べれば軽い方。
DUNU Kima の良いところ
幾何学的筐体美と機能美

上記でも記している通り、SIMGOT EA500に通じる筐体機能美が本機の一番の魅力。
SIMGOT EA500がぬめらっちょとした生物的な美しさを感じる一方で、本機は幾何学的な美しさをまとっている。
この角ばったフェイスの反面、装着面はSIMGOT EA500にかなり似た機能的なデザインを有しており、表面から感じる優れた装着感を感じることができる。
表面から感じる印象と装着感が一致しない機能美という点においては、SIMGOT EA500を超える面白さがあり個人的にはポイントが高い。
優れた音質

非常に元気でバランスの良い出力が魅力的。
弱めのドンシャリと表現すればよいのか、出すところは強く、引っ込むところは弱くといったメリハリを感じる事ができる、正に竹を割ったような”はっきりとした”音で音楽を楽しむことができる。
解像度はそれなりであるが不足はなく、この価格帯では良好な部類。
奥行きや広がりも問題なし。どこで何が鳴っているのかが明確に聞き取ることが可能。
サ行の刺さりは無く、フィンガースナップのようなチップ音やハイハットのような金属音が尖っている印象もまるで受けず、ボーカルの位置感も違和感はまるで無い。
そして金属筐体の響きは抑えめでよりポップスに合わせたチューニング味を感じるものである。
つまるところ、より違和感の無いSIMGOT EA500といった印象がある。
以下のようなオーソドックスなポップスを聴く上では相性が非常に良い。
一方で解像度が高めのアンプをかました場合、本機本来の”元気さ”が溢れ出てしまい、本ブログでいう「陽キャサウンド」のような鬱陶しさも感じてしまわなくもないが、総じてバランス感は崩れておらず音楽を楽しむことが可能だ。
DUNU Kima の残念なところ
無い。価格以上。
オプション品も優秀。星5。
まぁコスパという点ではSIMGOT EA500のほうが優れてはいるが。
DUNU Kima の総評

元気でメリハリのあるサウンドが楽しいイヤホン。
筐体デザインもバランスも解像度も、表紙の二次絵でさえも申し分が無い。
こうなると、上記でも触れたようにグレードアップされた「Dunu Kima Classic」が気になってくるところ。
Kimaちゃんを解雇までして何を得ようとしたのか、そしてその結果どうなったのか…うーん是非確認したいところ。
兎にも角にも、DUNU社の意向はともかくとしてDUNU Kimaは大変に優秀なイヤホンであることは間違いない。
是非様々な人に試してほしいイヤホンだと筆者は感じた。