【HZsound Heart mirror zero レビュー】優れた空間再現が魅力的な、コスパ抜群のイヤホン

4.5
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前々から見かけてはいたものの機会がなかったHZsound。
このたび入手できたのでHZsound Heart mirror zeroレビューしようと思う。

いくつかあるHZsound製品の中で何故Heart mirror zeroを選んだのか。
表紙が二次絵だったからだ。言わせんなって。

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HZsound Heart mirror zero の基本データ

HZsound について

HZsoundとは、中国のどこかにあるオーディオブランドだ。
製品ラインナップは10程度であるが、2014年ほどから製品展開を行っているようであり、最近の中華イヤホン界隈の中では老舗に当たるほう。

数多くの有名オーディオブランドの下請けを経験してきた実績を持って、確かな技術力と品質をアピールしているようであるが具体的な従事社名は不明。
自社説明通りに受け取れば、日本でトップSブランドOEMに従事しているというが、これもまた具体名は不明。
色々と自信はあるようだが経歴が不明瞭なために、正直怪しさしか無い。
が、そんなん気にしてたら中華オーディオは楽しめないのでどうでもいい。
物が良ければ万事オッケーだ。

HZsound Heart mirror zero について

HZsound Heart mirror zeroは2023年1月に発売された1DDイヤホンだ。
コアドライバーは10mm カーボンナノチューブ振動板(CNT)ダイナミックドライバを搭載し、高性能NdFeBマグネット、輸入CCAWボイスコイルを採用しているとのこと。
そして他HZsound製品よりチューニングをより生き生きとした方向にしてメリハリを与えた様子。
HZsound製品が本機が初めての筆者的にはよくわからない話。

本機にはグレードがあり、上位モデルの「HZsound Heart mirror pro」「Heart Mirror」が存在する。
proや無印の方は硬派なパッケージに対し、何故か下位モデルのzeroは美少女絵があしらわれている。
美少女絵を置いておけば一定のキモオタが釣れると踏んでのマーケット戦略だろうか。
バカにするのも大概にしてほしいな!そんなのが理由で買うわけ無いだろ全くもう、失礼しちゃうわ!
じゃあ以下の記事に入れとくから。

HZsound Heart mirror zero の外観

外箱。
シンプルではあるが味気なさもある。

これがHeart mirror zeroちゃんですか…。
なんかこう、本当におまけ程度に描かれたようなクオリティ。

内箱。これまたシンプル。

開けてもシンプル。
ただ5000円アンダーの製品としては梱包・収納が丁寧な印象。

内容物。
イヤピと説明書のほかクリップまで付属。

収納袋として、ジーンズっぽい(ただし柔らかい)手触りの巾着が付属。

ケーブルはとても細く柔らかい。
使えなくはないがすぐ断線しそう。

さぁ本体を見ていこう。
なんとも表現しにくい色をしている。
筐体の加工精度はとても高く、手触りも良い。

無骨な印象でありながらツルツルと光沢を帯びた筐体がかっこいい。
ただし見様によっては”摩耗した河原の小石”みたいに見えることも。

重さは8.2gを計測。結構しっかりしている。

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HZsound Heart mirror zero の良いところ

空間再現が魅力的、音質面で不足なし

5000円以下のイヤホンの中ではかなりレベルの高い空間再現性能を持っていると感じる。

解像度が極めて高く、音の分離感がはっきりしているため、どこの楽器がどこで鳴っているのかがとてもわかり易い。伴って演奏隊の臨場感の再現性に貢献しておりとても迫力のあるリスニング体験ができる。
残響感や空気の震えも感じることができ、優れたチューニングが施されていると感じる。

音の傾向は弱ドンシャリのソリッド系。
バランスの良い出力傾向であり何かが不足しているということもない。
上述したように極めて高い解像度を所持していることも相まって、とても自然でクリアな音を楽しむ事が可能。

このようにかなりレベルの高いイヤホンといえるが、楽曲によっては少し尖って聞こえてしまうことも。
以下楽曲1:50あたりから鳴り始める硬質的な金属音のようなものに対しては過剰に反応しがち。
本機のソリッド感の強さによって少し”うるささ”も感じるものではある。

が、これら特徴的な金属音以外においては本機のソリッド感に何も不満はない。
サ行が刺さるということも無いし、低域が丸くなるということもない。
5000円以下の価格帯でこの性能はとても素晴らしいと思う。

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HZsound Heart mirror zero の残念なところ

コストカットの影響?

本機は上位機種のHZsound Heart mirror pro/Heart Mirrorの廉価版(普及版)となる。
上位機種はケーブルが本機より若干太く、且つ編み込み式となっており若干の堅牢さがある。
本機ではコストカットの影響か、それらケーブルは付属すること無く、細くて柔らかいケーブルが付属している。
使えなくはないが、少しパワーが弱く(アンバランス接続というのもあるが)、リケーブルが前提のような品質となっているのが少し残念。
まぁ5000円アンダークラスに何文句言ってるのという話ではあるが。

そして何より、表紙の美少女絵にやる気を感じない。
「付けときゃ良いだろ」という適当さがにじみ出るものであり熱意がない。
HOLAちゃんのような、内容はともかく燃えたぎる情熱がほしいところであったが、これもまたコストカットの影響なのかもしれない。

美少女絵を書いてキモオタを釣る以上、筆者のような極めて気色の悪い限界成人男性を相手にするという事実からは目を背けてはいけないのだ。
故に”そうするのであればそこにこそ力を入れるべき”だと思うのだが、どうか。

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HZsound Heart mirror zero の総評

優れた空間再現が魅力的な、コスパ抜群のイヤホン。
ただし表紙の美少女絵にやる気を感じない。

とにかく本機は、音質に関してはかなりレベルが高く過不足は感じることはない、ということをお伝えしたい。
クリアで自然な音楽を楽しむことができるオールラウンダーであるため万人におすすめできる。
一方で、何故美少女絵を無理やりにでもつけてしまったのかという謎が残る。
この内容であれば、兄弟機と同じ様に普通のパッケージで展開すればよかったのでは…?

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