
まず最初に、本記事はメーカー様(ORICO社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
めっちゃくちゃ怪しい商品レビュー依頼が来たのでとりあえず受けてみた。
今更だけど筆者はこのような素性不明な商品のレビューが大好きなのです。
言いたいことが言えるので。
ということで今回はORICO 電池充電器セットについてレビューしていこうと思う。
ORICO 電池充電器セット の基本データ
ORICO とは

ORICOは2009年設立、中国・深圳を拠点とするPC周辺機器メーカーである。
元創集団のコアブランドであり、中国の国家ハイテク企業に認定されている様子。
日本においてはクレジットカード会社のOricoが真っ先に浮かぶところではあるが、無関係だ。
SSDやNAS、HDDケース、ドッキングステーション、USBハブ、電源タップといったデータと電源まわりの製品を幅広く手がけ、特許1500件以上、140以上の国と地域で販売を展開する。
2019年には中国グローバルブランドTOP20にも選出されているっぽい。
ORICO 電池充電器セット について

ORICO 電池充電器セットは、その名の通り1.5V出力のリチウムイオン充電池と充電器のセット製品だ。
提供元から伝えられた本機の正式型番はORICO-EG5-JP-8PK-EV8P-EP。
ところがAmazonの商品情報に記載されているメーカー型番はORICO-EG7C-8PK-EV8P-EP-USであり、一致しない。
前者は単3、後者は単4を指しているようだが、末尾の「-US」が示す通り後者は米国向けSKUである。
日本のAmazonで「PSE認証済」を掲げる商品のメーカー型番が、米国向けのまま放置されている?
うーん怪しい。
あと単純に名前が長いので、ウチでは簡単に充電器セットと呼称する。
単3型と単4型の二機種が存在しており、基本性能は同じ。
ニッケル水素電池が1.2Vまでしか出せないのに対し、内部に3.7Vのリチウムイオンセルと降圧回路を内蔵し、放電の最後まで1.5Vを維持する。
1.2V では動かない/すぐ電池切れ判定される機器(スマートロック、RCカー、ストロボ、一部のワイヤレスマウス)で最後までフルパワー、というのがこの製品の存在意義か。
そしてココが一番怪しいポイント。
パッケージ表面には大きく「2300mWh」(単4は「500mWh」)と刷られているが、電池側面の定格容量表示は1500mAh(単4は320mAh)という二重表記がされている。
一見矛盾して見えるものの、これは同じ値を単位違いで書いたものだ。
2300mWh ÷ 1.5V = 1533mAh、500mWh ÷ 1.5V = 333mAh。
いずれも切り下げれば表示値と一致する。
どちらも1.5V出力側で取り出せるエネルギーを指しており、数字としては整合している。
なぜこんなややこしい記載をしているのかは不明。
ミスリードを狙っているとしたらちょっとタチが悪いかなって。
意味があるのかは不明だが、スペックを出すと以下の通り。
| 項目 | 単3形 | 単4形 |
|---|---|---|
| 公称エネルギー | 2300mWh | 500mWh |
| 定格容量 | 1500mAh | 320mAh |
| 公称電圧 | 1.5V(定電圧出力) | 同左 |
| 充電制限電圧 | 5.0V | 同左 |
| サイクル寿命 | 1500回以上(公称) | 同左 |
| 充電方式 | 本体Type-C直挿し/8スロット充電器 | 同左 |
| 充電器入力 | 5V/3A | 同左 |
| 充電時間 | 約2時間(公称) | 同左 |
| セット内容 | 電池8本、8スロット充電器、電池ケース | 同左 |
ORICO 電池充電器セット の外観

まずは外箱。
バッテリーと充電器は別の箱に入っている。
AAが単3でAAAが単4。

充電器の方の内容物はこんな感じ。
本体とUSBケーブルとヨレヨレの説明書。

ケーブルはCtoCで、意外にもファブリック素材だった。



単4型ケースはこんな感じ。
ケースは少々安っぽいが、手触りが良くコンパクトで良い感じ。
電池八本をすっぽりと投入するタイプなのでセットミスが発生せず、しかも持ち運びもできる良い仕様だ。
充電ポートは上部左蓋部分に設置。

電池側はこう。ちなみに単3型。

ケーブル用の箱が入っていたが…ケーブルは入っていない。
ケーブル用の箱が入っていたが…ケーブルは入っていない。
大切なことなので二度言いました。面白かったので。

まぁ普通の充電池。


上述した通り、パッケージ表面には大きく「2300mWh」と刷られているが、電池側面の定格容量表示は1500mAhとなっている。
なんじゃいなコレと思うが、単位が違うので別に間違ってはいない。
何とも紛らわしい記載だ。

ちな単4形には電池自体に充電ポートが設けられている。
最近、ダイソーの充電池にも充電ポートが付いた商品が話題になっていたが、そういうタイプ。
まぁその分、大分に容量が削られており320mAh程度しか無い訳だが。


表記も同じくmWhとmAhが併記されている。

充電時は上記緑のLEDが発光する。
充電中は緑のLED点滅、充電完了は緑LED発光というかたち。
…らしいのだが、実機では充電完了の電池も緑LED点滅となっており、正直よくわからなかった。
充電中は赤、充電完了は緑とかにしてほしかったなぁ。
ORICO 電池充電器セット の良いところ
持ち運びが出来てコンパクトな充電器

本機は上述したように電池をスポッと落とし込むタイプ。
故に設置ミスや接触不良などが発生せず、確実な充電が可能となっている。
ハメるタイプは少しでもズレると正常な充電ができないため、この形状だからこそのメリットと言えるだろう。
また、本機はケース状の充電器となっているため、保管や持ち運びなどの管理が大変に楽であるというのも特筆すべきだろう。
充電器はあるが充電池がどっかいった!ということがほぼ無くなるので中々に有用。
ORICO 電池充電器セット の残念なところ
ケースの流用は出来ない

大半のハメるタイプの充電器は、単3型と単4型の電池を両方充電できる。
一方で、本機のように投入するタイプは形状が定まっているために併用が出来ない。
上記写真のように、そもそも穴の形状が違う。
「本充電器一つあれば単3型も単4型も両方充電できる」という事はなく、両タイプを用意し、それぞれで充電する必要が出てくるのだ。
コンパクトなケース型充電器故の、明確な弱点とも言えるだろう。
電池容量が少ない(単4)
本充電池は単4型が320mAhという中々に少量なタイプ。
単3型は類似製品とほぼ互角として、問題は単4型の320mAhであり、明らかに少量すぎる。
視覚的にするとこう。
| 電池 | 定格容量 | 電圧 | エネルギー |
|---|---|---|---|
| ORICO 単3 | 1500mAh | 1.5V | 2300mWh |
| eneloop 単3スタンダード | min. 1900 / typ. 2000mAh | 1.2V | 約2280〜2400mWh |
| ORICO 単4 | 320mAh | 1.5V | 500mWh |
| eneloop 単4スタンダード | min. 750 / typ. 800mAh | 1.2V | 約900〜960mWh |
単4型に至ってはエネループの約半分。
しかも内容量は333mAh相当なので、交換頻度は体感でハッキリ増える。
サイクル寿命1500回も、eneloop 単4 スタンダードの2100回に届いていない。
電池本体にType-Cポートを搭載したが故に容量を減らさざるを得なかったのだろうけども、電池本体に直接給電するのも微弱、というか高速給電に対応していないという体たらくなので、有用性すら感じない。
Type-Cポートは排除して素直に容量増やしたほうが良かったんじゃね?と思わざるを得ない。
コスパもさほど良くはない
本機は電池と充電器含めて定価6000円弱、安くなって5300前後という値段設定になっている。
以前レビューしたPOWXS 電池充電器セットに至っては、充電器と電池のセットで3000円弱だったし、EBLから出ている同構成でもやはり3000円程度。
大手eneloopだって充電器セット単三8本+単四4本で5200円程度で販売がされている。


電池容量は上記の通りであり、それを加味してこの値段だと正直申し上げてコスパの面でも援護が出来ない。
電圧の違いはあるとはいえ、それが明確に有利な場面というのもかなり限られるわけだし。。
うーん、どうするかねコレ。
ORICO 電池充電器セット の総評

ケース充電ができる充電器。それだけ。
性能面、コスパ面でも中々に評価が難しい製品。特に単4型は扱いづらい。
リモコンなどの消費電力が低く、いざという時に電池が切れていてもさほど影響が無い製品に使用するならまぁ使えなくはないかと。
単3型はまぁ平々凡々かとは思うので、持ち運びを念頭に置くのであれば検討してみてもよいかもしれない。



