【SIMGOT EM6L レビュー】圧倒的な臨場感と立体感。完成度が高すぎる。

5.0
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見た目も良くて音も良い、優れたブランドとして筆者お気に入りのSIMGOT。
また別製品を手に入れたのでウキウキ紹介しちゃおうね。
ということで今回は、SIMGOT EM6L をレビューしていこう。

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SIMGOT EM6L の基本データ

SIMGOT について

SIMGOTとは、中国のどこかにある高品質オーディオブランドだ。
展開商品の音質評価はどれも極めて高く、またデザイン面でも妥協がなくスタイリッシュな筐体美を備えているのが特徴。
最近流行りの美少女キャラを採用する気配が一切無く、硬派で無難で職人気質な印象を受ける。

色物の気配を一切排除し、音質とユーザビリティを優先し尽くした商品展開は妥協がなく、様々な価格帯で展開しながらも極めて高い評価を受けている様子。

弊ブログではEA500、EA1000をレビューしており、何れも完成度の高いイヤホンとして評価している。

SIMGOT EM6L について

SIMGOT EM6Lは、2023年9月頃に発売されたイヤホンである。
4BA+1DDというハイブリットなドライバ構成であり、中低域用に8mm特殊ポリマー振動板のデュアルチャンバーダイナミックドライバを採用、中高域と高域にそれぞれ2基のBAドライバを採用したモデルとなる。

更に3Way・フィルター電子回路なるものも搭載。
3つの独立した音導管の設計や音響ダンパーの配置と科学的なチューニングを組み合わせることで、多重チューニングシステムを構築しているとのこと。
スムーズで連続的な周波数特性位相を実現し、バランスの良いスムーズな繋がりを実現することができ、快適で聴きやすいサウンド体験が提供できるという。

筐体はEAシリーズと異なり真っ黒に染められているが、やはり艶出しが映えるテカ筐体となっている。
鏡面仕上げとまではいかないまでも、傷つきやすそうな筐体デザインはSIMGOTらしさとでも言うべきか。

SIMGOT EM6L の外観

まずは外箱。
相変わらずかっこよく、横出し採用モデル。
なんだかファイアー(ポケモン)みたいなのが描かれているが、どうやらこれは不死鳥らしい。
というのも、本製品の正規名称は「SIMGOT EM6L (Phoenix)」らしく、ところどころに不死鳥(フェニックス)の面影を垣間見ることができる。
なんで不死鳥モチーフなのかは知らない。

そんな話をしていたら内箱にガッツリPhoenixの表記。
翼を広げた不死鳥の象形と思われる刻印と推測できる一方で、シダ植物の化石みてぇだなって思ったけど、かっこいいからOKです。

御開帳。
まんまSIMGOT EA500と同じ梱包デザイン。
相変わらず美しい。

内容物は上記の通り。
ここもSIMGOT EA500と同様だが、取扱説明書が排除されてしまった…。

ケース内にはケーブルが収納されている。
他にはあまり見られない黒と黄色の芯で彩られており、とても個性的。
品質も悪くなく、コシのある靭やかでしっかりとした弾力を有しており好印象だ。
SIMGOT EA500の付属ケーブルは少々安っぽい印象があったので良いポイント。

本体。
ツヤツヤヌメッとした真っ黒ボディ。
左右非対称のロゴがかっこいい。

こうやって見てみると、同一素材で纏められてはいないことが分かりやすい。
ハウジング部分は3Dプリントによる樹脂製、フェイスプレートは金属製でより光沢のある仕上げとなっている様子。

ノズル部分は返しがなく完全な円柱。
場合によっては既存イヤピの付け回し時に締付けが足らず、そのまますっぽぬけて耳に残りそう。

重さは5.1gを計測。
筐体の大部分が樹脂製なのでやはり軽さが維持できる模様。

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SIMGOT EM6L の良いところ

圧倒的な臨場感と立体感

最初、本機で音楽を聴いた時にとんでも無い違和感を感じた。
というのも、コレまで筆者が聴いてきたEAシリーズの音の傾向とは異なっていたからだ。
どうしたSIMGOT、お前らしくないぞ、なんて、たかが2台しか所持していないクセに後方腕組彼氏面していたまである。
ドライバ構成が全然異なるものであるから音の傾向が異なるのは当然の話。
今思えば非常に愚かしい思考であったと反省している。

EAシリーズは楽しませるような元気な音色であったが、本機はかなり上品な音色、という印象。

まず感じるのは、EAシリーズと異なる圧倒的な臨場感と立体感。
1万円台で購入できる製品とは思えないぐらいの空間の広さを感じることができ、左右へのパン移動などではホールのような奥行きを感じることができる。
重低音はEAシリーズと同様に少々抑え気味な印象ではあるが、中低域にしっかりとした厚みを感じるものであり、総じて引き締まったドライブ感を感じることができる。
高域は耳に刺さる一歩手前で丁度良く止まり、金属的な残響感も艷やかに表現してくれる。
本機で聴くドラムスは眼の前で演奏してくれているようなリアリティと臨場感を味わうことができ、音楽の楽しさを底上げしてくれるようなパワーが有る。
ボーカルも自然と出てくる良い配置に存在しており、トータルで見てかなりバランスの良い印象がある。
DDとBAの各音域の主張もしっかり感じる一方で、多ドラ構成にありがちな破綻感はまるで感じることは無い。

このように、本機は低域から高域までにかけて不足がまるで無い。
圧倒的な音質とバランスに非常に驚かされるものであった。
さすがのSIMGOTクオリティといったところか。

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SIMGOT EM6L の残念なところ

本機は正直言って欠点がない。
あまりにも完成度が高い。

一方で、なんかこう、使ってて湧き出てくる感情があまりない。
「あ、音がべらぼうに良いな」以外の感動がない。
筐体デザインがすごいとか箱が面白いとか、コレがだめとかこうすればよくなるかもといった、思考が出てこない。

完成度が高すぎるからかなんなのか…。
5年近くもイヤホンレビューし続けて初めての体験にちょっと驚き。

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SIMGOT EM6L の総評

圧倒的な臨場感と立体感。完成度が高すぎる。
2万円以下クラスのイヤホンの中ではトップレベルだと個人的には思っている。
故に、SIMGOT EM6Lも文句なしの星5評価としたい。

再生環境や再生楽曲を問わないオールラウンダーであるため、対象を問わず手放しにおすすめできるイヤホンだ。
現状、日本国内での入手は難しそうではあるが、見かけた際には是非手にとってみて欲しい。

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