
まず最初に、本記事はメーカー様(株式会社水月雨(MOONDROP))より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)
まさかMOONDROP社直々からご連絡いただけるとは。
まぁしょっぱな謝ったよね。うちのブログで御社製品をおもちゃにしちゃってゴメンやんって。
でも図鑑作りはやめねえからよ!
ということで超期待の新星、 MOONDROP 竹-CHU Ⅲ のレビューをしていこうと思う。
MOONDROP 竹-CHU Ⅲ の基本データ
水月雨(MOONDROP) について

水月雨(MOONDROP)は2015年に中国の成都で設立された成都水月雨科技有限公司が展開するオーディオ機器ブランドだ。
数千円程度のものからウン十万円近いものまで、多種多様なイヤホンを展開している。
年々着実に技術力を増しており、それに比例して知名度と信頼を増している堅実なメーカー。
その甲斐もあって今では有力な高級イヤホン・ヘッドフォンメーカーの一員となっている。
以降はMOONDROP Ariaの記事と同じになるので省略。

MOONDROP 竹-CHU Ⅲ について

MOONDROP 竹-CHU Ⅲは、2026年8月に発売されたイヤホンだ。
初代「竹-CHU」、リケーブル対応となった「竹Ⅱ-CHU 2」と続き、本機「竹Ⅲ – CHU3」で第3世代となり、3年の時を経ての新機種登場となる。


搭載するのは10mmダイナミックドライバーを1基。振動板ドームにAl-Mg合金、エッジには特性の異なる2種類のポリマー複合素材を使用しており、この構成自体は前作CHU 2から継承されたものだ。
磁気回路には1.5Tを超える磁束密度のN52ネオジムマグネット、ボイスコイルには軽量なCCAWを採用。
ドライバー構造の製造プロセスを刷新することで、全帯域0.05%以下の非線形歪みを実現したとのこと。
(なおスペック表の全高調波歪は≤0.1%@1kHz,94dB表記)
筐体は従来同様の亜鉛合金ダイキャスト成形。
ノズル部には独立構造の真鍮製CNCパーツを継承しつつ、径を拡大して高域の定在波をより効果的に制御するという。
ケーブルは0.78mm 2Pin着脱式、カラーはシルバーとブラックの2色展開となっている。
そして今作最大の変更点はチューニングのターゲットカーブだろうか。
初代から掲げてきたVDSF Targetではなく、B&K 5128で測定するPopAvg-DF(JM-1)周波数特性に準拠したとのこと。
振動板もマグネットも筐体も据え置きである以上、「味付けがどう変わったか」が本機を聴く上での主題になるのかも。
一般販売価格は4,950円。
EC販売の他、ビックカメラ / フジヤエービック / ヨドバシカメラ等の店頭でも扱いがあるとのこと。
CHU 2の発売時実売が4,590円前後だったことを考えると、ほぼ据え置きと言っていい。
MOONDROP 竹-CHU Ⅲ の外観


外箱から。
形状や構成は竹2とおなじ。

これが「竹-CHU Ⅲ」ちゃんですか…。
な…なんだい君は?!竹要素無いなったコレ!
竹1ちゃんはかぐや姫をイメージした姫カット十二単、竹2ちゃんは竹背景で竹笛、新パッケージでは笹を貪るパンダを主張と、まぁそれなりに竹感を感じるものであった。
一方で今回は、ツインテ友希の姉貴が唐傘を掲げて、何故か狐ハンドサインをしたジャケ写となっている。
パンダは胸元のバッジへと格下げとなり、見切れる感じで笹の葉が確認できる程度。
なんなら友希の姉貴も目尻が下がり気味の”垂れ目”で別人感がスゴイ。
こんなの!竹感も友希感も無いオタクに優しそうなギャルが笑いかけているだけじゃないか!
……いや、まぁ、それはそれで良いか…。

パカッと開けるとこんな感じ。
なんか本体凹んでね?

内容物は上記の通り。
竹2にあった友希ちゃんの名刺がなくなってしまった。

付属ポーチは竹2と同じようにケーブルとイヤピが入っている…。

って、このケーブルの配色は!!
竹1や菊の時のケーブルじゃないか!


色だけでなく、手触りも質感も同様。地味なファンサ嬉しい。
3.5mmプラグタイプ。イヤピは竹2と同じ。



筺体は竹2に酷似しているが、フェイスプレートがだいぶ異なっている。
ノズル形状も変更が加えられている様子。
左右でプリントが異なるのは継続。

見間違えでも無く、やはり本機のフェイスプレートは凹んでいるもよう。
更にベントホールも設けられており、外観デザインとしては大分にテクくなっている。

体重測定。7.4gを測定。
誤差レベルではあるが、意外にも竹2よりも軽い。
MOONDROP 竹-CHU Ⅱ と外観比較
せっかくだから外観比較してみよう。
左が竹3で右が竹2。




こうやって並べてみると意外と違うところがある様子。
フェイスプレートが凹んでいる事はさることながら、竹3のほうが分厚いことが解る。
また、ノズル形状がだいぶ異なっていることにも注目したい。
竹2にあった「ノズル先端の取り外し可能な固定具」が無くなり、そして大口径になっていることが解る。
それに伴って、ノズルの受け口の口径も異なっている模様。
つまり、竹2から竹3で筺体まわりで使いまわしているパーツが一切無いというコトだ。気合入っているなぁ。
MOONDROP 竹-CHU Ⅲ の良いところ
安定の”価格破壊”感が味わえる

初聴きで笑っちゃった。
5000円以下でこのクォリティやっちゃうかぁって。
まぁ竹シリーズなんで、約束された勝利のソレではあるのだけど。
竹2よりもよりバランスを重視したような音作りとなっており、低域から高域まで余すこと無く鳴らしてくれるため、大変に迫力あるリスニング体験を味わうことができる。
残響感や肉厚感は前作よりパワーアップしておりイヤホンとしての面白さは増している。
そのうえで、楽曲を選ばないエントリーモデルとは思えない懐の広さは健在。
上記の通りのバランス重視に振ってくれたおかげで、なんなら映画鑑賞でも通用するぐらいに万能感が増している。
筐体の素直さも据え置きなので、リケーブルやイヤピの変更で音圧の確保や音色の微調整もとてもやりやすい。
特に本機は低音域の迫力が竹2よりも増されているため、ソレを考慮したカスタマイズを行うことでなんとでもオモシロさが増してくれるだろう。
ボーカルの明瞭さも引き継いでいるが、特に本機は男性ボーカルの再現力も秀でているように思える。
締まりがよくハッキリとした中低域は心地が良く、高域の刺さりが軽減した本機との相性は抜群に思える。
MOONDROP 竹-CHU Ⅲ の残念なところ
竹-CHU Ⅱに比べると妙な閉塞感がある
本機は上述したように、竹2に比べて全体の音のバランス感をまとめる方向にシフトしている印象がある。
そのお陰で竹2の高域の刺さりが減り、より万能感を増したイヤホンとして大変に聴きやすくなっているものではあるが、その代償としてかヌケ感が悪くなっている印象がある。
簡単に記すのであれば、竹2と比較し、解像感と高域の後退がある。
上記のようなブリブリベースの曲で比較すると解りやすいが、竹2はブリブリベースの上で女性ボーカル達が踊る印象があるが、竹3では同じライン上に音源が配置されているような混合感があり、女性ボーカルのサスティンが感じにくい印象がある。
まぁ竹2と比較して、低域寄りの味付けという別の方向への振り直しになっている可能性は十分にあり、ただ単にそういう方向性の違いという話なのかもしれないが。
MOONDROP 竹-CHU Ⅲ の総評

依然として優れた価格破壊感。迫力が増してより面白くなったイヤホン。
ハッキリ言って、竹2とは異なる音ではある。
竹2と比較してしまうと、高域の伸びや解像感の減衰を感じるものではある。
しかしながら、その代わり高域の刺さりは減り、男性ボーカルの魅力が伸びたという点では、甲乙がつけがたい。
というか何より、価格据え置きなので別段ネガティブな話にならないというのが一番強い。
高域の伸びを重視するのであれば竹2、バランス重視であれば竹3といった具合。
同社のLAN 2シリーズみたいな棲み分けと捉えたほうが正しいのかもしれない。


ということで、変わらず魅力的で面白いイヤホンという評価。
本シリーズのポテンシャルの高さは相変わらず健在だ。

