2020年から2021年に至るこの1年で様々なTWSを使用してきたけども、本機を超えるTWSに終ぞ出会うことが無かった。
最近では発売から時間も経過し、価格が大分下がったこともあり気軽に購入しやすい価格に落ちたと思う。
この絶好のチャンスにあわせて、全面的なリライトを行った次第だ。
ということで今回は NUARL N6 Pro レビュー をレビューしていくぞ。
NUARLとは
まずNUARLとは何者か。
日本で設立されたMTI株式会社のオリジナルブランドであり、2016年より展開されている。
割と新参な印象を受けるが、TWS自体が新しめの技術である為、このあたりの歴史はあまり関係ない。
事実、SoundPEATSやAnkerなどはTWSが流行り始めると同時にイヤホン業界に台頭してきている。
NUARLはその中でも音質とデザインにおいて、とても良いバランスを保っているブランドであり、イヤホンファンの中でも評価がとても高い。
NUARL N6 Pro の基本データ
NUARL N6 Pro について
NUARL N6 Proは様々なグレードが用意されているNUARL製品のフラッグシップモデルだった、ものである。
現在はN10 Proというアクティブノイズキャンセリング(以下ANC)機能を備えた上位機種が存在する為だ。
しかし、自分は本機がN10 Proよりも優れていると感じおり、その理由は後述するものであるが、今後もN10 Proに買い換える気は無い。
そんな自分が心底惚れているNUARL N6 Proのスペックは以下の通りである。
NUARL N6 Pro | |
---|---|
Bluetooth規格 | 5.0 |
ドライバー | 1DD(6mm) SWCNT複合振動板 |
SoC | QCC3020 |
対応コーデック | aptX、AAC、SBC |
操作方法 | 物理 |
防水等級 | IPX4 |
連続再生時間 | SBC,AAC,:11時間 aptX:8時間 |
充電時間 | 1.5時間 |
充電端子 | Type-C |
その他 | TWS+対応 |
aptXに対応し、USB Type-Cを装備、更にTWS+に対応と必要十分以上の機能を備えている。
IPX4ながらも、ある程度の防水規格に対応しているのも嬉しいところ。
欲を言えばQCC3026に対応していれば、スペックとしては最強だっただろう。
ケースやイヤホン本体の大きさは、最近のTWS並なので特記するものでもないが、SBC,AAC通信を使用時には11時間の使用が可能というトンデモ寿命での駆動が可能というということに注目いただきたい。
普通は、7~9時間程度と考えると、本機の省電力具合の凄さがわかると思う。
2021年頭にでた、比較的バッテリー持ちを重視する傾向にあるANKERのフラッグシップでさえ7時間だ。
まぁこちらはANCなHearIDといった、より高度な技術が使用されているため、その分のバッテリー消費が否応なく発生しているのかもしれないが。
なにより、本機の魅力はそのボディだろう。
イヤホン本体のデザインはとても美しく高級感がある。
レッドカッパーはアコースティックギターのサンバーストを彷彿とさせ、ナチュラルでありながらもスタイリッシュさを失わせず、装飾品としても優秀だ。
NUARL N6 Pro の外観
箱は高級感はあまりない。
が、全体的な梱包はしっかりとしており、安っぽさも感じない。
箱を開けると出てくる感謝のお手紙。すげえ。
いきなりステーキ社長の直筆お気持ちみたいな雰囲気を若干感じてたじろいだりもしたけど、お気持ちのベクトルが違うので全然アリ。
箱に入っていながらも、本当に美しいデザインだと思う。
つや消しのブラウンがかった金属筐体はさわり心地も見た目もパーフェクトだ。
付属のアイテムボックスにはType-Cケーブルや替えのイヤーピース、なんとそれとは別にSpinFitのイヤーピースが各サイズ用意されてたりする。
SpinFitのイヤーピースは、それ単体でも1000円以上はするのでとても嬉しいプレゼントだ。
Truengine 3SEにもComply製のウレタンイヤーピースがオマケで付属していたけど、こういうプレゼントがあると地味に嬉しくテンションが上がる。
デザインは、くどいようだがとても美しい。
筐体を覆うように装飾された金のフレームがなお魅力的だと思う。
本機は物理ボタンでの操作が求められるデザインをしており、3つのボタンが用意されている。
両端が音量+・-、中央が再生停止を兼ねている。
それぞれを長押しすることで、曲飛ばし・曲戻し、アシスタントの起動といったことが可能だ。
体重測定をしてみよう。
本体込みのケース重量は62.3g、本体は7.4gという測定結果。
ケースも本体もやや重めの部類かな?
とはいえ、他社TWSと比べてたかが1g程度の差ではあるけども。
NUARL N6 Pro の良いところ
とても音が良いうえに通信安定性が抜群、加えて装着感も良い
透明感・解像度がとても高い。
アタック感は少なめだが、低音も必要十分に出ており高域とのバランスも良い。
音声も潰れず、それでいて奥行きもしっかり鳴らしてくれるので聴き疲れしない。
全体的な完成度が極めて高いと感じる。
有線の多ドライヤホンに比べると、流石に音域や奥行き等の解像度不足は否めないが、それでも有線の2万クラスの音質は確保できていると感じており、品質はとても高いと感じている。
4BA+1DDのTWSとかいう変態TWSであるCCA CX10よりも音質は総合的に優れていると判断しており、音質はドライバ数だよ!という力こそパワー派をねじ伏せて黙らせる力が本機にはあるだろう。
音の遅延や通信の安定性も全く問題ない。
通勤時の電車内、駅構内での使用時、及び日常使いにおいては、一度たりとも音切れが発生したことがない。
aptX、QCC3020、TWS+と(TWSの必須装備が)揃っていればそう悪くなることは無いが、本機の接続安定性はずば抜けていると評価して良いだろう。
装着感は、ウイングの存在が主張強めなので慣れるまで違和感がある。
が、慣れてしまえば痛くもなく疲れもせず、首振ろうが何をしようが絶対に飛んでいかないホールド感を維持してくれる。
ただのデザインだけの何かかとおもったら、ちゃんと仕事してくれるニクいやつだった。
デザインの美しさが素晴らしい
いや、まぁ、これって個人差があるからさ、一概には言えないのだけれど、本機のデザインは本当に美しい。
つや消しのブロンズに、嫌らしく無い程度にあしらわれたゴールドの縁取り、それらを締めて引き出すブラックの配色がアクセントになっているように思える。
このような美しい配色、デザインが満足感を満たしてくれないわけがないじゃないか。
本機がなぜ優れていると感じているのか
ここからは参考程度に確認願いたい。
2020年2月にこの記事を書いたが、2021年になっても本機の印象は変わらず、個人的に2021年1月現在もTWSの最高峰だと信じている。
というのも、最近の機種は必要のないANCの搭載に躍起になっており、音質は2の次になっているように思えるからだ。
SONYからはWF-1000XM3、パナソニックからはEAH-AZ70W、SennheiserからはMOMENTUM True Wireless 2といった3万円を軽く超えるような上位モデルが発売されている。
これらは軒並みANC搭載機でありながら音質にも妥協しないという性質をもっており、市場での評判も上場と名実ともにフラッグシップな製品となっている。
ただし、これら製品はANCをONにすることが前提になっているように思え、OFFにした瞬間に低域の低下や音圧の低下が発生する。
これはANCが逆相違によって音を打ち消すという仕組み上、巻き込まれて消されてしまう低音をブースト気味に出力している事に起因しているものであったりする。
また、搭載されているANCも所詮はオマケ程度なものであったりするので、期待はずれなものが多い。
事実、EAH-AZ70WのANCは本当にオマケ程度であり、且つANCを切ると音圧の低下が如実に感じられとても不満に感じたりもした。
SONYもSennheiserも程度は違えど同じような性質を持っており、わざわざANCを搭載する意義について疑問を持たざるを得ない一件となっている。
ANCとは本来飛行機内での使用を前提としたもの。
会話などを含めた環境音バリバリの、日常使での使用に向けたものでは無い。
その技術向上は2021年現在も覆っているとは思えず、TWSに搭載する意義を自分は見いだせない。
であれば、純粋に音質を重視した本機はそれらを含めた最強のアンサーではなかろうか。
実際問題、本機の後継機種であるANCを搭載したN10 Proの評判は芳しく無い。
自分はまだ聴いた事無いけど、ANCをOFFにするとやはり音圧低下が発生するらしい。
うーむ、やっぱりANCは大した効能も無いくせに邪魔ばかりする…。
NUARL N6 Pro の残念なところ
特に無いんだなコレが。
音質も最強でバッテリーも十分。非の打ち所がないんよ。
強いて言えば、デザイン的に出っ張ってるからこのご時世マスクに引っかるぐらいか。
NUARL N6 Pro の総評
買え!絶対後悔しないから!
自分が購入した時は19,000だったが、現在はなんと11,600円程度まで値下がりしている。
Amazonセールであればもっと安く購入できるチャンスがあるかもしれない。
とにかく、TWSで困ったら本機を購入すれば満足できるから、買っとけって。マジで。