【‎Changer ‎MT2 レビュー】まともな部類のバイク用ディスプレイオーディオ。でもやっぱりクセはある。

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弊ブログでもいくつかレビューしているスマートモニター(ディスプレイオーディオ)。
昨今のトレンド且つ、今最もアツいガジェットだと個人的に思っている。

スマートモニター(バイク用)
「スマートモニター(バイク用)」の記事一覧です。

前回の記事の通り、筆者はトンデモ無いゴミ製品を装備してしまった為に非常にストレスフルなバイクライフを送る羽目になってしまっている。
故にさっさと新しい移住先が必要になっていたわけで、その白羽の矢が立ったのが本製品となる。
ということで今回はそんな経緯で選ばれてしまった Changer ‎MT2 をレビューしていく。

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Changer ‎MT2 の基本データ

Changer について

何も情報なし。
ホームページも無ければwikiも無い。
Changerについて深堀りしているサイトは数少ないながらも確認できるが、会社についての情報が2011年創業だったり2018年創業だったり、拠点が中国だったり台湾だったりと各サイトで情報に統一性が無く、何れも信憑性が低い状況。
ただ確かなことは、「Changer」という会社が何か製品を作っているわけではなく、OEM品を同社名義で販売しているという事ぐらいか。
ともかく、素性の知れない企業であることに間違いはない。

Changer ‎MT2 について

Changer ‎MT2 は2024年3月より日本Amazonで扱いが始まったバイク用スマートモニターだ。
製品名に「2024新登場」とあり、Amazonでの地雷製品の代名詞となる「令和最新版」に通じるゾクゾク感(寒気)を感じることができる。
コレだよコレ。このヒリヒリがたまらねえんだ。

前回のクソと違って、原点回帰のシンプルなモニターとなっている。
Linuxベースのシステムが採用されているが、あくまで本体の制御と設定のみに留まり、単体でのナビ操作を可能とするものではない。
本ブログでのMaxca c5 proMaxca X6のような扱いとなる製品になる。

6.25インチ・IPS液晶を備えた製品であり、前後FHD1080P撮影を可能としたカメラが付属。
輝度自動調整可能なセンサーを備えており、環境の明暗に応じて画面明度を調整してくれる機能を有している。
勿論IP67の防水防塵に対応しており、バイクの振動にも強い設計がされているとのことでタフさも担保されている模様。
怪しさは天元突破しているが、まぁ最低限の使用には耐えれるようではある。

なお、本製品は完全にOEM製品であると思われる。
ネットを漂えば、コレとかコレとかコレとかコレとか、全くの同製品と思われながらも別ブランドで扱われている様を確認することができる。
カメラの有無やSDカードの有無、OSのカスタムの有無によって値段が変わっているようであるが、基本性能はほぼ変わらずといったところ。
※例え同製品と思われるものでも、異常に安い場合は注意が必要かと。

PDA-05Bのモデルがスタンダードであった1年前のように、今はこのモデルがスタンダードになったのだろう、というだけの話ではあるが、この界隈はなんともに節操が無いなという印象。

Changer ‎MT2 の外観

まずは外箱。
日本語とも中国語ともとれない言語が入り交じるパッケージ。

中箱。ブラックボックス。

開けるとこのように。

本体の下に数本のケーブルがくっついている。

本体下にはアクセサリーボックスが2つ。
内容物は上記の通り。

ボックスAはカメラ類。

ボックスBは取付パーツなど。

ガラスフィルムまで入っている。
正直必要性は感じないが…。

カメラはこの手の製品によくあるタイプ。
ネジを緩めて回転させることが可能。

本体はこの通り。
ケーブルが背面から生えており、赤が電源、黄色がコントローラー、青・黒がカメラになる。

冷却ファン?ラジエータ?のような構造に見えるがただのフィン状のプラスチック(ラバー?)。
冷却に役立つ機構なのかは不明。

上がそのままの状態、下がガラスフィルム装着時。
本体がラウンド形状なのでガラスフィルムを貼ると縁が浮き見た目が悪くなる。

本体右下に光センサーらしきものがある。

本体付属の取付パーツを装備したところ。
伸縮性は皆無で可動域も狭い。

コントローラーは有線であり、ハンドルに装備するタイプ。

SDカードは本体に刺さっている。
防水加工がされているが、この機構のせいで非常に取り出し辛い。
SDカード交換などは容易に行えなさそう。
Type-Cの口があるが、本体のアップグレードに使うとかなんとかで普段は使用しない。
勿論USB給電にも非対応。モバイルバッテリーでの使用はできないので注意。

Changer ‎MT2 を装着してみる

キャプチャが多くなってしまったので別項目で紹介。
まずはカメラを設置。

フロント・リアは上記の通り。
強力な両面テープが備え付けなのでそのまま接着可能。
接着箇所を考慮しないと塗装ハゲに繋がるほどの粘着力なので注意。

コントローラーはセオリー通りひとまずハンドルに装備。
ウインカー操作に間違いなく影響が出るのであまり付けたくはないのだが。

装着するとこのように。
4台目の設置ともなれば慣れたもの。
作業概要は以下内容とほぼ同じ。

設定画面は上記の通りの項目。
少々見づらいかもだが、この作業時の外気温は38℃を記録しており“それどころじゃない”状況であったため雑な写真となっている。
許して欲しい。

しかもこの時は肩につきそうなほどのロン毛だったためにオールバックのポニテにして作業している。
その結果なんだかパンチパーマみたいな髪型になっているのも恥ずかしい。
ただ、上記の通り“それどころじゃない”状況なので、もうどうしようもない。

光センサーはやはり備わっている様子。
輝度の設定として「じどうちょうせつ」なる項目が備わっている。
なんでひらがな…?

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Changer ‎MT2 の良いところ

概ね問題ない動作

問題なく動作する。すごい。
評価基準が低い!
しょうがねえじゃん今までのスマートモニターが問題だらけだったんだもの。

PDA-05B(Maxca c5 pro)ぶりの超安定動作。
初期不良に悩まされたり、あまつさえ商品説明と異なる挙動をとったりということはまるで無い。
本体そのもについては、とても問題が無く期待通りの動作をしてくれる。
カメラの画質も以下の通り視認性はよく、ドラレコとしての機能は十分に満たせていると思う。

ナンバープレートも把握できるし振動にも強い。
勿論雨天での視認性も問題は無く期待以上の品質といえる。

ただし、本機にGセンサーは搭載されてはいないので、事故発生時に該当動画を自動ロックするという挙動は行われない事に注意が必要だ。
事故発生時は手動でロックするかイグニッションキーをオフにして動画が消されないように配慮する必要がある。
そういうのが面倒な人は、別途Gセンサー搭載のドラレコを用意したほうが良いだろう。
本機はナビモニター兼ドラレコとして、一台に集約することを目的としたユーザに向けたものと理解しよう。

また耐久面において、外気温40℃の中4時間近く走り回ったが何も問題は発生しなかった。
熱々になって触れない、または無反応になる、という状況にもならず、熱暴走などの異常も確認はできなかった。

液晶の発色が良く明るい

IPS液晶ということで色味がとても良い。
自然で見やすく、視野角の影響も少ない。

「スマホより明るい」という謎の広告が確認でき、具体的なnit数も公開されてはいないが、それなりに明るい。
所感はMaxca X6よりも明るく、筆者が使用してきた今までの製品の中で一番明るく見やすい印象がある。
ただまぁ、スマホよりは明るくはない。
最近のスマホが明るすぎるというのもあるけどね。

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Changer ‎MT2 の残念なところ

取付パーツの可動域の狭さ

上記の通り、本製品の取付パーツはかなり単純な機構になっている。
モニター部分の上下左右の角度調整のみ、という非常に簡素なものであり、前後のZ軸動作がまるで考慮されていない。
ハンドル部分に装着するものであればこれで事足りるかもだが、マウントステー等に装備するにはかなり役不足な印象だ。

ということでRAMマウント可能なボールに付け替えてみる。
これでより3Dなマウント方法が可能になるはず。

筆者環境では、取付金具だけが優れていたPODOFO A3526とかいうゴミのマウントが残っていたのでソレを再利用している。
以下のようにフレキシブルなマウントが可能となった。

デフォルトの取り付けパーツでも事足りる人はいるかもしれないが、ここは自分のバイクと相談してより相応しいマウント方法を考慮すべき箇所かと思う。
あらかじめ考えておかないと、後々必ずその影響が出てくるので最初にやっておくのが吉だ。

コクピット周りがゴチャつく

本機はモニター部分からケーブルが4本も生えている。
それを設置すると上記の通りにコクピット周りがケーブルだらけになる。
ケーブルクリップで纏めても、上記の通りカラフルなケーブルでごチャついてしまい、なかなかにしんどい。

筆者バイクはアドベンチャー仕様なので、ゴチャつくことはいい方向に作用するものであるが、クラシックやSSのようなバイクではかなり景観を削ぐ要素になるので注意が必要。
プラグ部分自体もいい感じにカウル裏に這わせるような長さを有しておらず、確実にむき出しになってしまうのでアレンジの要素も薄い。
うーん、なんかこうもうちょっと配慮しても良かったんちゃうかな…。

有線コントローラーの存在意義

有線コントローラーのボタンは、上からリアカメラ切り替え、着信応答/カメラ撮影、トップ画面への遷移、という構成になっている。

着信応答はまあわかる。
リアカメラ切り替え、カメラ撮影、トップ画面への遷移って使う?
バイク運転していてこれらの機能を使うのか?

まるで使用用途がわからない。

リアカメラ切り替えで後方をモニターに映してあおり運転されているのかを確認するのか?
そのあおり運転してくる車のナンバーを撮影するのか?
そもそも運転中にトップ画面に戻ってなにするんだ?

あまりにも限定的、あまりにも不可思議な機能だ。
Maxca X6のように、メディアコントロールに割り当てたほうがまだ使いようがある。

このように正直装着する意味はまるで無いが、装着しないと黄色いケーブルプラグが接点むき出しで本体からぶら下がる状態となるため、耐久性に問題が出てくる可能性がある。
故に”装着せざるを得ない”という状況になるわけだが、一体何なんだろうな、この呪いの装備は…。

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Changer ‎MT2 の総評

まともな部類のバイク用スマートモニター(ディスプレイオーディオ)ではある。
でもやっぱり強いクセがあり一筋縄ではいかない。

今回もなんだか中途半端な評価の製品と出会ってしまった。
一向に文句の無い製品に出会えないこの界隈、果たして正解はあるのだろうか。
まぁ動作に不満も無いので、本製品については概ね満足してはいるが…。

理想のバイク用スマートモニター(ディスプレイオーディオ)を求める旅はまだまだ続くかも。

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