![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1263-1024x683.jpg)
本ブログでは3品目のKBEARイヤホン。
ぶっちゃける所、今まで本ブログで扱ってきたKBEARイヤホンはどれも大味過ぎて筆者の好みではなかった。
![](https://gadgeneko.jp/wp-content/themes/cocoon-master/images/no-image-160.png)
どれもコレもが強制的に音源そのものに対し過剰な介入を有するものであり、全ての音源をKBEARな音色に変えてしまうものばかりであった。
一方、本機はワリと常識的な範疇、というかかなりバランスよく仕上がっている印象を受けるものであった。
ということで、今回はそんなKBEAR INK MK2のレビューをしていこう。
KBEAR INK MK2 の基本データ
KBEARについて
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2022/01/UUeInxeJ_400x400.png)
KBEARは2014年に中国の深センにて創設されたイヤホンメーカー。
中華イヤホンではもうお馴染みなメーカーであり、低価格のものから高価格帯まで幅広いイヤホンを発表している。
姉妹ブランドに「TRI」というブランドが存在しており、正直どのような棲み分けを行っているのかは全く把握できないが、同じくイヤホンやポタアンを発表している。
本ブログでもTRI Meteorを扱ったことがあり、品質は確かなものであること確認済み。
しかして今のところ大味イヤホンしか出会えていない状況ではあるが、本機の実力は果たして。
KBEAR INK MK2 について
![画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 61XdQlG2yOL._AC_SL1500_-1-751x1024.jpg](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/image.jpeg)
KBEAR INK MK2とは、優秀さを集め、真玉を彫るためのイヤホンである。(画像参照)
相変わらず訳がわからない説明書きが健在である事はいいことだ。
で、KBEAR INK MK2とは、2023年6月に発売された1DDイヤホンだ。
2022年に発売されたKBEAR INKの改良版であり、新世代の振動板を採用したり、他社高級オーディオメーカーと同様のフェイスプレートを採用したりと、いくつかのグレードアップが行われている模様。
フェイスプレートのケプラー?カーボン?調のデザインは非常に美しく、見る角度により青みのある内部構造を輝かせることで本機の魅力を際立たせている。
ちな筆者は本機を以下記事の経緯にて入手している。
六千なんぼの価格で8000円台の本機が入手できているのでまぁ当たりの方。
KBEAR AuroraやKBEAR Qinglong 等の、KBEAR INKより力が入った(高価格な)イヤホンがいくつかあるにも関わらず、なぜKBEAR INKに対してアップグレード製品が登場したのかは不明。
前機種がそんなに売れたという情報も確認できてはいないのだけど?
KBEAR INK MK2 の外見
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1258-1024x683.jpg)
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1259-1024x683.jpg)
外箱。
前回記事でも触れたように愛を感じるものである。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1260-1024x683.jpg)
裏。
なんかネオン看板みたいなデザインをしている。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1261-1024x683.jpg)
中箱。
あー…めっこりいってるわぁ。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1262-1024x683.jpg)
開封。
内容物はギリギリノーダメージ。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1264-1024x683.jpg)
ケースはいつもの品質のよろしいKBEARケース。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1265-1024x683.jpg)
中身はこの通り。
ケーブル、清掃用ブラシ、説明書といった基本装備がある。
イヤピは内箱内にもあるので種類は潤沢。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1266-1024x683.jpg)
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1268-1024x683.jpg)
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1270-1024x683.jpg)
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1271-1024x683.jpg)
本体はこの通り。
ずっしりひんやりな金属製のシェルは大変に品質が良く装着感も良い。
フェイスプレートは言わずもがなに美しいものであるが、裏面も金色ステムが配置されており彩りがある。
ただの黒豆にならないようワンポインを加えているようで好印象だ。
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1275-1024x683.jpg)
体重測定。
10.8gを計測。なるほどずっしり。
KBEAR Auroraよりも重いのは意外だ。
KBEAR INK MK2 の良いところ
見た目良し
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1272-1024x683.jpg)
いやあ、KBEAR製のイヤホンのデザインはどれも中々に良い。
本機も例外ではなく優れており、一見はカーボンライクであるがよく見ると奥行きが設けられており、その内部の宝石のような輝きがカーボンの隙間から漏れ出るようなデザインはとても秀逸と言える。
見る角度によってキラキラを輝くその様は、是非手にとって確認してもらいたい所だ。
うーん、気が向いたら動画(gif)でも掲載するか。
引き締まったバランスの良い音
今まで筆者が扱ってきたKBEAR者のイヤホンのどれよりも優れたバランス感を有している。
本ブログで度々例える「陽キャサウンド」も本機からは感じられず、強制的に音源に介入してくる様子もなく、かなり自然に音楽を楽しむ事ができる印象がある。
音の傾向としては低中音しっかりめのバランス重視であり、ドンシャリ感を維持しつつ聴きやすい塩梅に調整した程よい高域が伸びている印象がある。
サ行や金属音などの高域は全く刺さらず、全体的に丸めな印象ではあるが、決して潰れがちというものではないようで、高域の主張はそれなりに感じることができる。
一方、女性ボーカルの表現力は劣るようで、ロングトーンやビブラートは遠くに行ってしまう印象があり、感動は感じ難い。
例えば、以下4:40付近のロングトーンは、本機で聴くとどうにもカラッとして響かないように感じる。
ほぼ同形状の竹-CHU IIでは、このあたりまでカバーできていた為に少し物足りなさを感じるものであるが、ただ単に竹-CHU II がバケモノということもあり、比較するのは酷というものか。
ともかく本機は女性ボーカルが苦手で沈みがち、という印象ではあるが、総じてバランスはよく価格以上の満足度のある音を浴びることができる、という評価だ。
KBEAR INK MK2 の微妙なところ
竹-CHU II でいいのでは、感
本機は形状や配色が竹-CHU IIに似ている印象がある。
質感も手触りの良い金属筐体で形成されており、構成も1DDと類似している。
フェイスプレートの美しさはKBEAR INK MK2の圧倒的勝利ではあるが、こと音質については竹-CHU IIにかなり似通った性質を持ち合わせており、そして上述したように竹-CHU IIの方が女性ボーカルの表現力が豊かという状況だ。
そして何より、値段が二倍であるということ。
竹-CHU IIが4000円台に対し、KBEAR INK MK2は8000円台だ。
似たような構成と音質傾向で、半額の竹-CHU IIのほうが高域の表現力が上手となれば、本機の魅力はその外観だけとなる。
この外観だけで勝負できるかというと…難しいかなぁ。
KBEAR INK MK2 の総評
![](https://gadgeneko.com/wp-content/uploads/2023/11/DSCF1274-1024x683.jpg)
筆者の手持ちKBEAR製品の中で一番聞きやすく優れたイヤホン。
見た目も音も魅力的。
正直価格以上の価値はあるイヤホンだなとは思いはしつつも、似たインプレッションがあるバケモノイヤホン竹-CHU IIとどうにも比較してしまう自分がいた。
竹-CHU IIと出会っていなかったら、もう少し良い印象でレビューが書けたかも、と思わなくもない。
Dreamcastぐらい生まれる時期が悪かったな、という総評でひとつ。