【Truthear GATE レビュー】エンタメ性と筐体質感を犠牲にして音質を向上させたHOLA。

4.0
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TruthearがHOLAっぽいものを出したらしい、ということは知っていた。
HOLAっぽいならHOLAでいいじゃん、ということでスルーしていた。

そんで気づいたら手元にあった。
相変わらず我が家は怪奇現象が絶えないなぁ。
ということで今回は Truthear GATE のレビューをしていこうと思う。

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Truthear GATE の基本データ

Truthear について

Truthearは中国(おそらく深セン)を拠点とした、2022年に設立されたオーディオブランドだ。
展開されている製品は執筆時点では6つ。年々着実に増えている。

シンプルで幾何学的なデザインを扱っているのが特徴的。
その他、ホームページ含めての詳細情報はTruthear HOLAの記事を参照してほしい。

各製品説明でDLP 3Dプリンティング技術を有しているのをことさらアピールしており、音響設計含め高度な技術があることを自負している様子。
噂では筆者大好きMoondrop社などと関係があるらしく、実際問題「なるほど」と頷けるクオリティがあるのが面白い。
筐体デザインもさることながら、くだんのパッケージデザインもまたその噂を裏付ける要因となっている。

Truthear GATE について

Truthear GATEは、2024年5月頃に発売されたイヤホンである。
上述したようにほぼTruthear HOLAという製品となり、実際の話GATEが登場してからHOLAは販売終息となっている模様。
つまるところ、GATEはHOLAの代替製品という位置付けになる。

商品説明としては、N52マグネットダブルキャビティ内部磁気回路ダイナミックドライバーと新型カーボンLCP高剛性振動板を採用。
新型キャビティLD設計で構築され、10mm内部磁気回路ダイナミックドライバーを装備。
付属するケーブルは高品質な無酸素銅ケーブルであるとのこと。

いつもの「そうなんだ、すごいね!」という気持ちにはならなかった。
なぜならTruthear HOLAとほぼ同一だから。
唯一、DD口径が11mmから10mmに変更されている点が気になるところ。
どのような変化が加わっているのか気になるところだ。

Truthear GATE の外観

まずはいつもの通り外箱から。
ここらへんはTruthear製品の安価モデルらしいパッケージという印象。

これがGATEちゃんですか…。
ていうか、SHIROIちゃんだよね。
なんか、遠くに行っちゃったね…すごく、綺麗だよ…。

見なかったことにしてひん剥く。
内箱はこのように。

内箱を開けるとこんな感じ。
HOLAっぽさは無い。

内容物はこのとおり。
ポーチ、説明書、イヤピの構成はHOLA据え置き。

そうだね、何かが足りないね(半ギレ
何が足りないかは後述。

イヤピはHOLA同様、7種類も入っている。
構成は上記の通り。

ケーブルもHOLAと同様っぽい。
若干GATEのほうが太い気もするが品質面では同一レベル。
3.5mmL型ケーブル。質感も一緒。

イヤホンシェルの形状、スクウェア型のイヤホンホール、ノズルの形状など、全てがHOLAと同一。
一方でシェルの素材がプラスチッキーな手触りとなっておりかなり安っぽい
プラの品質はガンプラ以下のペラ感であり、かなりテンションが下がる。

重さは2.9gを計測。
HOLAよりも1gも軽い。まぁこのシェル素材のせいでしょう。

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Truthear GATE の良いところ

Truthear HOLAよりも音質面で若干のレベルアップ

Truthear HOLAも2000円台では中々の良音ではあったが、Truthear GATEはそんなHOLAをもう一歩成長させた様子。

低音が少々強めで高域が不足しがちであったHOLAのチューニングに対し、低音を若干抑えて高域を伸ばすことで全体のバランス感の向上が図られている印象がある。
ひとまずのファーストインプレッションはHOLAなのだが、聴きやすさやバランス感ではTruthear GATEのほうが上、という評価になる。
サビなどの音数が増えるタイミングで音話全体が盛り上がってしまう現象は健在であるが、本機ではそれも控えめになっている。
またサスティンもこちらのほうがよく響く印象があり、全体的な音の完成度についてもやはりGATEのほうが優れているという印象だ。
そのかわり、少々中域がスッコ抜けている感があるが、まぁ許容範囲の特徴であるといえる。

総じてしっかりとブラッシュアップされていると感じる”デキ”であり、Truthearの技術力の進歩をうかがえる代物であはる。

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Truthear GATE の残念なところ

安っぽすぎる筐体

本機筐体は全てにおいて安っぽい。

シェルの質感は上述したようにガンプラ以下の薄さと軟さがあり、ハッキリ言って指のみですり潰せそうなレベル。
透明なフェイスプレートで一見おしゃれな印象ではあるが、その実は映えそうな複雑な回路も持ち合わせておらず、脆さを強調し不安感を増長させる一要素となってしまっているのは残念と言わざるを得ない。

SHIROIちゃん三面図不在

あのさぁ(クソデカため息

Truthear HOLAの代替品として鎮座するのであればさぁ、SHIROIちゃん三面図は必須でしょうや。
何故?なんで無いの?必要が無いと判断したの?
あーそうなんだ、そういうことするんだ。え?そうなの?
へー…そうなんだ。そっか。ちょっと横になるね…。

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Truthear GATE の総評

エンタメ性と筐体の質感を犠牲にして音質を向上させたHOLA。

Truthear HOLA ってエンタメ8割でしょう?
そこ削ってどうすんのって話。
まぁ確かに音は良くなったのではあるけども、こういうパッケージを採用するのであれば、その方面での面白さを軽視してほしくは無いなぁと個人的には強く思うところ。
いや、大衆的には大正解の道を進んでいるのだけどね。

音質的には若干のバランス感の向上が認められるところではあるが、あくまで若干。
HOLAを所有しているのであれば、買い替えを推奨できるようなものではない、という印象。

絵柄もどんどん上手くなっていく一方で、比例して製品性能が向上しエンタメ性が薄くなっていくTruthear。
筆者が愛するTruthearは過去の話なのかも知れない。

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