【Truthear NOVA レビュー】Truthearの本気が窺える、完成度が高いイヤホン。満足度高し。

5.0
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最近知名度が瀑上がり…かと思いきや、日本語圏では控えめなムーブが目立つTruthear。
最近では完全にTANCHJIMに食われている印象があるが、どうだろうか。

で、この度Truthearのフラッグシップ機をやっと入手した。
とは言え、例に漏れず一ヶ月前の出来事なのではあるが。
ということで今回は Truthear NOVA のレビューをしていこうと思う。

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Truthear NOVA の基本データ

Truthear について

Truthearは中国(おそらく深セン)を拠点とした、2022年に設立されたオーディオブランドだ。
展開されている製品は執筆時点では6つ。年々着実に増えている。

シンプルで幾何学的なデザインを扱っているのが特徴的。
その他、ホームページ含めての詳細情報はTruthear HOLAの記事を参照してほしい。

各製品説明でDLP 3Dプリンティング技術を有しているのをことさらアピールしており、音響設計含め高度な技術があることを自負している様子。
噂では筆者大好きMoondrop社などと関係があるらしく、実際問題「なるほど」と頷けるクオリティがあるのが面白い。
筐体デザインもさることながら、くだんのパッケージデザインもまたその噂を裏付ける要因となっている。

Truthear NOVA について

Truthear NOVAは、2023年11月頃に発売されたイヤホンである。
上述したように執筆時点(2024年5月)におけるTruthear社のフラッグシップモデルに位置付けられており、同社他製品に比較して中々に豪華な様相となっている。

1DD+4BAの多ドラ構成となっており、 前モデルであるHEXAと比較し合理的かつ効率的な構成を維持しながら高周波性能をさらに向上させることに成功したとこのこと。
直径10mmの専用設計DDは低音を担当し、歪の少ない良質な低音を再現できるという。
一方で、高域用と中音域用に2種類のBAが搭載されており、高域用の2BAユニットはKnowles製でありワイドレンジでスムースかつクリアな高域を実現できるとのこと。
中音域用の2BAは低域用ダイナミックドライバーとシンクロし、また高域用BAとも連携してちょうど良い塩梅の周波数帯を再現できるとか!

ポリウレタンサスペンション複合液晶ドームダイヤフラムとN52マグネットのデュアルキャビティ内部磁気回路ダイナミックドライバーを採用し、ハイエンドのマルチドライバーやカスタムイヤホンで一般的に使用されているDLP-3Dプリントキャビティを利用しているうえ、マルチコア単結晶銅の編組ケーブルが付属していると!!

相変わらずの情報過多でくらくらする。
まぁ要約すれば、Truthear社のこれまでの集大成ということ。
お値段も初めての同社初の100$超えという気合の入りよう。
筆者的にTruthear x Crinacleシリーズは正直全然刺さらなかったけど、Truthear HEXAの印象は良かったのでその系統を期待したいところ。

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Truthear NOVA の外観

まずはいつもの通り外箱から。
相変わらずの美少女パッケージ。

箱裏はいつもの感じ。
なんかどんどんMoondorop味が増してきたんだけどどうなんだろうこのデザイン…。

これがTruthear NOVAちゃんですか。
まぁ、いつものSHIROIちゃんなわけではあるが。

しかしながら筆者はとても憤っている。なんだこれは。
なぜこんなにも絵が安定しているんだ?勇を失って散体しそう。
本記事はあくまでイヤホンレビュー記事なので、続きは美少女アーカイブにでも。。

そんなSHIROIちゃんは見なかったことにして、蓋を放り投げると内箱登場。

内箱蓋も取っ払うといつものお説教が出てくる。
相変わらず中国語、日本語、英語が確認できるのだけど、日本展開してないんだよなこの製品…。

ぱかっと。

おーいいですね。高級感あります。
内絵にも美しいSHIROIちゃんがあしらわれている。
SHIROIちゃん、立派になったね。おじさん悲しくなっちゃった。

そんなでSHIROIちゃんは見なかったことにして、他アイテムを引っ張りだすとこのように。
ケーブルはポーチ内に入っている。

ポーチはジッパー付きでカラビナ付き。
おまけ感は無くしっかりとした感じ。

ケーブルは青/黒で編み込みされたデザイン性のあるタイプ。
これまでの同社製品のケーブルは正直ゴミおまけ感の強いビニビニしたモデルであったが、本機は布素材での保護がされているうえ、プラグ部分もしっかりとした加工がされており剛性が高い。
音質面でも貧弱さは感じず優秀な印象。

フェイスプレートにはモルフォ蝶を彷彿とさせる模様と鮮やかな青色があしらわれている。
筐体そのものは真っ黒ツヤツヤな黒豆感のある樹脂タイプ。
PIN付近に4つのベントホールらしきものが確認できる。
配色や筐体の大きさから、全体的にTruthear x Crinacle ZEROに似た印象がある。

流石にそこまでステム部分は極太では無いが、まぁ他社モデルに比べればそれなりなので注意は必要。
イヤピ選びは注意が必要になるかも。

体重測定結果は5.6g。
多ドラモデルの中では軽い方…かも?

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Truthear NOVA の良いところ

これまでのTruthearらしくない派手な音

似たような構成であるTruthear HEXAとは大分印象が違う。

以下のレビューでも記載したように、Truthear HEXAはTruthear HOLAの上位品という感じであり、ドフラットな出力傾向はそのままに解像度の良し悪しだけで差別化されているような印象であった。
これはCrinacle ZEROシリーズでも共通したものであり、価格差と解像度(だけ)が比例するようなラインナップであるようにも感じる。

対して本機は、上記のようなこれまでのTruthearの系列とは少し異なる印象がある。
ドフラットまでは言わないがバランスの取れたふくよかなサウンド傾向はそのままに、BAの特性を活かした中高域の見通しの良さとキレの良さを大分にプラスされている。
HEXAで全く息をしていなかったBAがまるで冗談だったかのように生き生きとしており、解像度の高さに貢献しているのは勿論のこと細かな音色の再現性にとても貢献している印象がある。
これまでの”のっぺりさ”が大きく改善されており、全体的に鮮やかな音色となっている。

言い方を極端にすれば「派手になった」というものであるので好き嫌いが分かれそうなところであるが、筆者としてはとても好印象。
これまでのTruthear製品で一番好みの音質とまで言える。

アイテムも優秀

これまでのTruthear製品と比較して、という話ではあるのだが、本機はオプションにも力が入っていて好印象。
というかこれまでが手を抜きすぎと言えなくもない。
だってイヤピもケーブルも全部使いまわしだぜ?

まぁ本機は100$超えということもあるかもしれないが、ようやっと本機だけで満足できるパッケージになったなという気持ち。
イヤピもケーブルも品質が良く、買い替えは不要なレベルに達している。
購入してすぐ楽しめるのは良いことだ。

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Truthear NOVA の残念なところ

無し。とても良いと思います。
ただ、これまでのTruthearの音が好きな人は合わないかもだなぁ。

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Truthear NOVA の総評

Truthearの本気が窺える、完成度が高いイヤホン。
これまでのTruthearとは少々異なる音色だが、筆者は好き。

同社製品は色々と周辺機器をカスタムして使用するユーザーが多く、(それに合わせたのかは知らないが)交換を前提としているように付属品も質が悪く、なんだかマニア向けという印象があった。
しかして本機は本製品のみである程度完結しているため、敷居が低く扱いやすい。

ともすれば、この完成度の高さとアイテムの力の入れようから、これが「Truthearの目指したイヤホン」という一つのアンサーなのかも、と思わなくもない。

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