【Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 レビュー】中低域を聴きやすく、より扱いやすくリニューアルしたZERO

4.0
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まさかTruthear x Crinacle ZEROシリーズで3作目が出るとは。
この調子だと赤2とかも出るだろうし、緑とか金とか銀とかピカチュウバーションとか出るかもしれない。
一応全シリーズを本ブログで扱っている以上、今回も外せないではないか。

ということで、 Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 のレビューをしていこうと思う。

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Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 の基本データ

Truthear について

Truthearは中国を拠点とした、2022年に設立されたオーディオブランドだ。
展開スピードは緩やかではあるが年々着実に増えている。

なんというか、製品傾向やジャケ写含めて色々とマニア向けだなぁ、という印象が強いブランド。
ホームページ含めての詳細情報はTruthear HOLAの記事を参照してほしい。

Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 について

Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2は、2025年4月頃に発売されたイヤホンである。
2022年7月に発売されたTRUTHEAR x Crinacle ZEROの別チューニングバージョンであり、基本構成や筐体はまんま一緒。
10mm + 7.8mmのDDを2基搭載しているのは当然として、7.8mmの方の構造は中高周波数に焦点を当てて変更されているとのこと。
サスペンション用の柔軟なポリウレタン素材とLCP(液晶ポリマー)ドームダイヤフラムを組み込み、より熟成された内部磁気回路構造を採用したドライバーとなっている様子。

言わずもがな、Truthear x Crinacle ZEROシリーズの3品目。
その他難解な詳細説明は、いつもの「そうなんだ、すごいね!」顔をせざるを得ない情報量なので、公式サイトやAmazonの商品説明は一見の価値あり。

これまでのシリーズは”羽根の化石”、”シダ植物の化石”を彷彿とさせるフェイスプレートデザインと勝手に見てきたが、今回は”昆虫の羽根”っぽいというか”葉脈”っぽいというかな「生物的幾何学」な模様という印象がある。
なんか粉っぽいし、鱗粉っぽいから蝶なんじゃねーの。知らんけど。

チューニングについては変わらずCrinacle氏を採用。
Crinacle氏とは、著名レビュアーの一人であり、Youtube上で数多くのオーディオデバイスのレビューを行っているシンガポール人である。
彼の豊富な経験とデータによりチューニングされたイヤホンが本製品となる。

In-Ear Fidelity
Reviews specialising in headphones and IEMs. Home to the world's largest public database of headphone/earphone measureme...

前作同様、有名レビュアーが作った作品を筆者のようなうんちがレビューするという地獄企画が強いられている。
今までの地獄企画は以下参照。

地獄企画
「地獄企画」の記事一覧です。

Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 の外観

まずはいつもの通り外箱から。
Crinacle ZEROシリーズ共通のパッケージ。
これまでのシリーズのカーブ具合を比較してみると大分異なっている様子。
しっかりと個性が設けられているようだ。

これがCrinacle ZERO:BLUE2ちゃんですか。
まぁSHIROIちゃんなんすけどね。知ってる知ってる。
…ん?なんかこう…化粧変えた?

絵師は変わってないはずだ。所々で往年の癖が伺える。
しかして絵自体のクオリティが上がっているようであり、若干正気を失ってしまった。
SHIROIちゃんはもっとこう、不安定でなんか歪な感じが良かったのに。
絵師のレベルアップが憎い。

内箱です…(意気消沈

内箱の蓋取ったとこです…(意気消沈
ここからSHIROIちゃんがいなくなりました。

これまでのCrinacle ZEROシリーズはずっといたんスけどね…。
じゃ、星1でオナシャス。
…とはいかんので続けるけども、内容物はまんまCrinacle ZERO:REDと同じなので得に語ることもなく。

なんつって。よく見るとアッテネーターが5Ωになっている。
REDは10Ωだったので微妙な差があるようだ。

基本形状はこれまでのCrinacle ZEROシリーズと同じ。
であるのだが、ノズルステム部分の太さがこれまでと若干異なるようで、細く薄くなっている様子。
これによってイヤピの装着しやすさが段違いになっている。
またベンチホールも多く設けられているようで、既存製品との差別化が図られている。

体重測定は4.4g。
無印BLUEは5g、REDは4.5gなので、まぁほぼREDでしょう。

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Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 の良いところ

無印ZEROよりも聴きやすくなった

無印ZEROの優秀なバランス感と解像度は健在。
そこから前作にあった人工的な違和感を薄くした扱いやすいイヤホンとなっている。

無印ZEROは、無印ZEROのレビューでも記載した通りの補正バリッバリの人工的な音が奏でられており、派手さはあるものの情報量の多さと雑さであまり好みではなかったのだが、本機ではそういった要素が薄められているようで、より自然な出力傾向になった印象がある。
まぁREDの方がより自然ではあるけども。

相変わらず女性ボーカルの扱いが苦手なようで、それの再生時には伸びの悪さが気になるところではあるが、一方で男性ボーカルの響きの良さはレベルアップしている様子。
リズム隊(ドラム/ベース)の響きもREDより力強く感じることができる。
無印ZEROから高域を伸ばしたのがREDだとしたら、中低域を伸ばしたのが本機という立場だろうか。
まぁ良い感じに差別化が出来ていると思う。

筐体に微妙な変更あり

Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2のノズルが小さくなった。

前作のZEROやZERO:REDは、ノズルの太さ(直径6.8mm)がよろしくなく、装着したイヤピへのダメージであるとか装着感への影響などを指摘したものであった。
それに対し、ZERO:BLUE2ではノズルが6.2mmに縮小されている。
わずか0.6mmの差とはいえ、このサイズ変更によって装着感が大きく改善されたと感じるユーザーは多いはず。
実際問題、イヤピの装着のしやすさはかなり向上したように思える・

ただし、一般的なイヤホンのノズルは5.0~5.5mm程度であるため、ZERO:BLUE2もまだ比較的太い部類ではある。
そのため、完全に問題が解消されたわけではないまでも、多くのユーザーにとってより快適で長時間のリスニングに適した製品になったと言えるのではなかろうか。

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Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 の残念なところ

筐体、オプションは据え置き

ノズル・ステムは細くなったといえども、デカくて分厚い筐体は前作からそのまま。
フェイスプレートが変更され、若干聴きやすくなったといえども、言ってしまえば変更点はそれだけ。
ケーブルやイヤピなどのオプション品にも目新しさはなく、なんならSHIROIちゃん要素まで消失しているので総合点ではマイナス面が多い。
ここまでストイックな方面に振るのであれば、もう美少女パッケージとかやめて大衆向けに振ったほうがええんちゃうかな…。

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Truthear x Crinacle ZERO:BLUE2 の総評

中低域を聴きやすく、より扱いやすくリニューアルしたZERO。

上述したように、高域を伸ばしたRED/中低域を伸ばしたBLUE2という差別化が出来ており、好みに応じた選択ができる楽しさや、両製品を揃えて比較してみる追求製など、本機の可能性はある程度提示はされているように思える。

セール価格で7000円台で購入できるイヤホンとしては、優秀なバランスを有している部類まで進化できていると感じた。

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