【MOONDROP StarLight レビュー】明るく響く大満足の音色。Kadenzより好き。

5.0
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最近レビューしたMOONDROP Kadenzと時期同じくしてリリースされた本機。
最近は新作のスパンが早くて追いきれない。

本作については、なんだかどこかで見た”なり”をしているので若干不安を感じるものではある。
とは言いつつ、「物は試し」の精神を捨ててしまってはよろしくないので颯爽に入手。
…そして一ヶ月以上経過。もう何も言い訳はするまい。

結論としてはKadenzに匹敵する、大変に優秀なイヤホンであった。
ということでそんな大満足の MOONDROP StarLight のレビューをしていく。

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MOONDROP StarLight の基本データ

水月雨(MOONDROP) について

水月雨(MOONDROP)は中国(おそらく深セン)を拠点とした、2015年に設立されたオーディオブランドだ。
1万円程度のものから10万円近いものまで、多種多様なイヤホンを展開している。

年々着実に技術力を増しており、それに比例して知名度と信頼を増している堅実なメーカー。
その甲斐もあって今では有力な高級イヤホン・ヘッドフォンメーカーの一員となっている。

以降はMOONDROP Ariaの記事と同じになるので省略。

MOONDROP StarLight について

MOONDROP StarLight は、2024年10月頃に発売された1DDイヤホンだ。
新型のデュアル磁気回路ダイナミックドライバ(DD)を搭載した、フラッグシップ”級”のモデルとなる。
ちなみに「フラッグシップモデル」と「フラッグシップ”級”モデル」の言葉の違いは不明。

正式名称は若干のブレがあるようで、「MOONDROP StarLight」なのか「MOONDROP 星光 – StarLight」なのかがハッキリしない。

ベリリウム材料よりも軽量且つ剛性が高いマグネシウムリチウム(Mg-Li)合金をDDのドームの材料として採用し、金属材料の中でも優れた減衰係数を確保。
周波数帯域を大幅に拡大することが可能となり、ディテールの細かい再現性と共振抑制性能の向上に成功。
より自然な高音を再生することが可能となったとのこと。

恐らく同社の「Starfield 2」に採用された10mmダイナミックドライバーをより進化・最適化させたモデルが搭載されているとのことで、変換効率の大幅な向上を目指したという。
磁気回路の構造を改良し、磁気ギャップの磁束密度を最大 1.18T に高めることで変換効率を約 50%向上、より幅広いダイナミックレンジを実現できるとのこと。

ということで、見た目も構成も全くStarfield 2なワケで。
KXXSとKATOのような「外見も構成もほぼ一緒で装飾だけがほんの少し違う」というモデルとなり、使い回しじゃないよね大丈夫だよね、と少々不安になる代物となる。
とはいえ、搭載ドライバがかなり異なっている様子なので別物と認識したほうが正しいのだろう。

ちなみに、日本限定モデルらしい。
本当かどうかはよく知らない。
少なくともAliExpressやHiFiGo等の海外通販には無かった。

MOONDROP StarLight の外観

まずは外箱。Kadenzよりデカい。
背面の情報は同じ。

箱上部にイヤホンの概要が書かれていた。
なんかこう、すごくダサいです…。

これが「星光」ちゃんですか。
手のひらに光を溜めて微笑む美少女のペンシル画。
Golden Agesでも付けてた変な髪飾りを付けてるので水月ちゃんでしょう。

アニメとかで大技出すときの溜めモーションで一瞬モノクロになるカットがあるけど、そんな印象がある。
多分この後大技を出す。そんで大爆発が起きる。
恐らくeイヤホン秋葉原店あたりが吹き飛ぶ。
そんな気がする。いっそ吹き飛んでしまえばいい。

そんな外箱を取ると見慣れた光景が。
おなじみのMOONDROPレイアウト。

チ。 ―地球の運動について―

なんて美しいモンじゃなく、全然重力が釣り合ってない惑星系の様子。
ほぼ全ての天体がスイングバイして吹っ飛んでるけど大丈夫か?
でも装飾としては綺麗。

内容物は上記の通り。
4.4mm バランスケーブルとイヤピ、ケースと各種紙類が付属。

…あ!

星光ちゃんのポストカードあるやん。
Kadenzでの起訴は取り下げたるわ。

ケースもMOONDROPでは見慣れたタイプ。

中身はDSPケーブル。

MOONDROP LINKにも対応した大変質の良いケーブル。
しっかり刻印もありいい感じ。

付属の4.4mm バランスケーブルもオマケ感はなく、強度も音質も不足感の無い良い代物。
DSPケーブルの品質の高さも相まって、相変わらずのオプション品の質の高さに戦慄を覚える。

形状は最近の中華イヤホンでよく見る二段モリタイプ。
同社だと菊とか竹でも採用されていた形状かと。

しかしてその外見は格別の出来。
瑠璃色に染め上げられたボディはそれだけで見目麗しく、挿色に添えられた金がまたその魅力を際立たせる絶妙さがある。
STELLARISと同じラメ感を纏っており、優れた高級感の演出にも成功している印象がある。
塗装面の膜の厚さは減ってはいるものの、手触りの良さは健在。
星シリーズに対する気合の入れようが伺える。

体重測定。11.2gを計測。
MOONDROP金属筐体ならこんなもんでしょう(洗脳)

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MOONDROP StarLight の良いところ

高域の通りが美しく、且つ締まりが良い

本気はなんと言っても高域の見通しの良さ。
スパッと反応良く鳴らしてくれる出力傾向に加え、スッキリ明快で透明度の高い響き方をしてくれる。
それに加えてMOONDROPらしいしっかりとした締りのよいベースラインが保持されているため、楽曲そのもののリアリティさが際立っておりとても瑞々しい。

MOONDROP Kadenzに比べると解像度や繊細さは劣るうえ、曲によってはサ行が若干刺さり気味ではあるが、大変によろしい反応の良さからくる疾走感は中々に癖になる中毒性がある。
ハイハットやクラップ、ベルなどの金属音は耳にうるさくないレベルでシャキッと届く絶妙感があり、聴いていて面白く心地よさがある。
このような特徴から、以下のような女性ボーカル且つEDM系との相性が大変によく、楽曲自体が持つ”楽しさ”を感じることができる。

例えるならKadenzが技術面で優等生であり、StarLightは芸術面で優等生。
Kadenzは「私が曲に合わせます」であるなら、StarLightは「曲を私色に」という形。
それでいてどちらも及第点を超える点数を出してくる才能溢れるプレイヤー。
そんな感じ。

筆者的には、直感的で荒々しく個性的でありながら満足度の高い音を出す、というMOONDROP StarLightのほうが好き。
早くもKadenzがサブ機になってしまった…。

筐体品質・オプション品の品質の高さ

毎度のことで最早言うまでもないけども。
本機は本体もケーブルもイヤピも単独製品として成り立つレベル。
本機をオーデオスターターキットとして採用してくれと言わんばかりの満足度。
筐体そのもののデザインも質感も品質も、この価格帯では常軌を逸している。
いやースゴイッス。

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MOONDROP StarLight の残念なところ

文句なし!星5!!
大満足!おいらKadenzより好き!!
…ただまぁ、もしかしたら人を選ぶかも?

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MOONDROP StarLight の総評

明るく響く大満足の音色。Kadenzより好き。

とはいえ、Kadenzも大変に優秀だし完成度の高いイヤホン。
あくまで本記事は筆者の私感です。
あくまで本記事は筆者の私感です。
あくまで本記事は筆者の私感です。
大切なことなので三回書きました。

上述したように、バランス感や解像度においてはKadenzのほうが間違いなく上。
音色の方向性として自分にバッチリはまっただけの話。
あくまで参考に留めておいてほしい。

とにかく筆者としては本機を大変に気に入ったよ~という話。
“是非皆に聴いてほしいな”、そんな簡単な感想で締めたい根源的な感動のあるイヤホンだ。

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